らくが・・・浅井まさのぶ&(広岡球志)

女房が他界して思いついたのが
遺書代わり 私の半生をエッセイと
漫画仕立てで構成してみました・・・

らくがき(昭和ロマン)三十五

2016年09月09日 15時45分22秒 | 日記
夕方[ビートルズ]の曲が流れてきました、はっきり言って嫌いでした、ただうるさくって仕方ありませんでした
「誰だうるさい曲掛けてるのは、」
「今人気が出ていて凄いんですよ全米で№ワンなんだから」
確かに最近女子に圧倒的な人気だとは、聞いては、居ましたがまさか仕事部屋が汚染されるとは、誰も止めろとは、言えませんなぜなら、女の子のやる事一言でもクレーム出したら後が怖い、でも何曲も聞かされ気が付いたらビートルズの楽曲に馴染んできましてネ可愛い小柄な女性で名前はうかつにも忘れました、ともかく彼女とも、気が合いすっかりビートルズが好きになりました、休憩時間を利用して石神井公園に行ったり食事に行ったり、すっかり友達気分。
ワンダースリーの制作も終わり次の仕事は、[鉄腕アトム]組み合わせが変わり私の隣に[坂口尚]氏が付きました原画を担当物凄い才能の持ち主でネ 私は、いっぺんで尊敬しちゃった それに実に腰の低い人でして 私を漫画を描いて居たという事を知っていて 漫画界の事に随分興味を持っていたみたい。いろんなことを聞いてきました、
「先輩には逆らえませんよ」
「漫画辞めた訳じゃないんでしょ」
私の事先輩として会話をしてくる、万事がこの調子、そんなある日一週間でA4版で[クレオパトラ]と言う漫画を描き上げたと聞き本人に聞いて見たら軽く
「断れなくってね、時間が無かったのがちょっとこたえましたね」
後でその作品を見せてもらい、私は、何も言えなくなりました、時間が無いのに良くここまで描けたと思う、舌を巻きました、脱帽です
手塚先生曰く「十年に一度出るか出ないかの天才だ」
とにかくとんでもない、男でした、その男が私の隣にいるんですからネ やりずらいったらありゃしない。
彼女は、残業をしないので外まで見送りに出ました、ブロロロォ~エンジンの音を響かせ私たちの側でキイーっと泊まりましたあの天才坂口氏です「富士見台の駅まで送ろうか」
「あれ?サカちゃん仕事は、?」聞いて見ると
「仕事は明日やります」
彼女がカッコイイと言ってさっそくサカちゃんの隣の席にちゃっかり座ってます、ホンダのオープンカー色は、レッド、ブオオオオー走り去りました、私は、呆然と見送りました。
次の日彼女が帰り支度、隣のサカちゃんが、
「はいこれカット出来たからここに置きますよ、今日は、家まで送る約束しちゃった」
「それじゃよろしく」二人は、楽しそうに出て行きました。ずっと後で聞いた話ですが二人は、結婚したンだよネ、何から何まで天才だ。
残された私は、仕事に乗り気に成れません
「完敗だ」
勝手に恋人気取りでいた自分が情けない、でもね私にだって天才的なところが有るんですよ、
切り替えだけは、早い方なんですから、それに悪い事をを引きずらない、それで随分と助かっています、ハイ
「さて今日は、残業だぁ~」 
すると後ろに座っていた渡辺さん女性だけど男勝り、頑張り屋さん
「残業私も付き合うわよ」


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