らくが・・・浅井まさのぶ&(広岡球志)

女房が他界して思いついたのが
遺書代わり 私の半生をエッセイと
漫画仕立てで構成してみました・・・

らくがき(昭和ロマン)三十六

2016年09月11日 07時07分45秒 | 日記
彼女の名前は、渡辺通称『ナベさん』こんな女性今まで出会った事が無いし、見た事が無い、気に入らない事があると「ばかやろーっ!」相手が誰であろうと、もっと凄いのは、数メートル離れた場所から靴なら良いが時としてハイヒールが背中めがけて飛んでくる、まったく物凄い傑女である、ナベさんは、とにかく男に負けたくない、馬鹿にされたくないのである。
例えば私が動画二百枚やったとします、するとなべさんは、二百三枚やると言って頑張る人なんですネその彼女が残業付き合うって事は、私に勝負を挑んで来ていると言う事なんです、私は、内心速く帰ればいいのに、やりずらくって仕方がないヨそうこうしているうちに二十一時を回りました、彼女に気づかい、
「電車亡くなるよ」
と声を掛けたら
「うるさい、アタシの事ならほっといてっ」
けんもほろろ
「まったく可愛くねーンだから」
しまったと思った時には、もう既に遅し、背中に靴が飛んできました
このまませめて何人か残って居て欲しかったのですが、今日に限ってナベさんと二人
この雰囲気の中での仕事は、つらい何か話題で盛り上がれば問題ないのだが、何も無し
…そこへ制作の『柴山達男、通称柴タツさん』が脚本を叩きつけながら
「もうやってられないよ,あのバカたれが」私の側を通り抜けようとした時
「どうかしましたか?」
声を掛けてみたら、仕上がったフイルム三階の試写室で手塚さんも一緒に観ていたら
何か所も,リテークもう一度コンテ、当然作画もやり直しテレビ局に渡すのは二日後無理だよ、
こんな事,日常茶飯事、
「こんなことやって居るから借金が増えるんだよ…ッたく! 」
私の顔みて
「呑みに行くか」
私もあまり仕事に乗り気では、無かったので、
仲間に入れてもらう事にしました気が付いたら五、六人は、居ましたネ
「富士見台の松屋に行くか」
「時間が遅いから閉店じゃないのかな」
「とにかく行くだけ言ってみようャ」
行ってみると案の定店は閉まっています、
「せっかくツケの利く店だったのに残念だなァ」
「練馬なら知ってるところが有るけど」
私もこのまま素直に帰る気がしません、赤いスポーツカーで彼女が行っちゃった、
思い出しただけでも、トンビに油揚げだもんネ。
久しぶりに練馬に出ました、行きつけだったBRAの扉を開け中に入ると客が居ません、
女の子が三人バーテンがいやぁお久しぶり」
「連中虫プロなんだ宜しく」
虫プロの名前は、流石に皆さんご存知随分歓待して頂き 帰りに、柴タツさん
「勘定は俺たちに任せてよ」
本当は、自分がツケで頼むつもりだったけど柴タツさんの顔を立ててお願いすることにした。
数日立って、同じ店に行ってみた、バーテンが私の顔を見るなり
「悪いんだけどあの連中二度と連れてこないでよあの後、次の日にまた来てくれたのは、嬉しかったけど、全 員で店の中暴れ回って、カウンターには、上がるは、勝手に酒は取り出すは、大変だったよ」
「滅茶滅茶なんだから」
「とにかく虫プロの連中に弁償は、バッチリしてもらうけどね」
  1963年ジュウクボックスから私の好きな、ポールアンカーの《クレージーラブ》が流れていました


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