常識ある大人の犯す罪と幼児の罪、どちらが重い？

　罪ツミというものには２種類シュルイあります。常識ジョウシキある普通フツウの大人オトナがこれは悪ワルいことだと自覚ジカクしながらも犯オカしていく罪ツミがあります。已ヤむを負エえなく作ツクる罪ツミということもあるでしょう。自覚
ジカクしている罪ツミともいえますね。後アトでこの分ブンは恩オンで返カエしていこうと思オモいながら已ヤむを負オえず犯オカす罪ツミというときもあるでしょう。一方イッポウ幼児ヨウジの罪ツミというものは、善悪ゼンアクの判断ハンダンがつかないものでのすから無意識ムイシキにする罪ツミです。悪気ワルギがない罪ツミミ、無邪気ムジャキな罪ツミともいえるでしょう。仏教で幼児ヨウジなどが犯オカす罪ツミが最悪サイアクだとされるのは、知シらないからこそ果ハてしなく罪を犯していくという一点イッテンを重視ジュウシしてのことです

　先マず一神教イッシンキョウの考カンガえ方カタを説明セツメイします。普通フツウ、自我ジガの強ツヨい近代人キンダイジンは、罪ツミというものは人ヒトが自ミズカらの意志イシで犯オカすものであると、頭アタマから決キめてかかっています。だから意志イシがしっかりしていれば、罪ツミは犯オカさないものだと思オモっています。しかし、それは罪ツミに関カンする自己愛ジコアイに 曇クモった理性リセイの理解リカイであると一神教では説明セツメイするのです。神カミの霊レイをもって見ミれば 罪ツミは神カミの霊レイ（善美ゼンビ）を失ウシナったところに必然的ヒツゼンテキにやってくるものであるといいます。

言イい換カえると、自己愛ジコアイを持モつ心ココロの中ナカに、罪ツミは「つぎからつぎと湧ワき出デしてくる」。自己愛ジコアイを持モつ限カギり、それを止トめることはできない。罪ツミを滅メッすることができるのは神カミの 霊レイだけである。それゆえ天テンの国クニを追放ツイホウされた者モノの子孫シソンである私達ワタシタチは、誰ダレもが心ココロに欲望ヨクボウ（罪ツミ）をいだいていることを当然トウゼンのこととみなしている。 一神教イッシンキョウでは以上イジウのように考カンガえます

　次ツギに東洋的トウヨウテキ宗教シュウキョウ（仏教ブッキョウ）の考カンガえ方カタを紹介ショウカイします。
「屠沽トコの下類ゲルイ」…　昔ムカシ、よろずのものを売ウり買カうものは「屠沽トコの下類ゲルイ」だと称ショウされて人間ニンゲンが人間ニンゲン以下イカの価値カチのないいしつぶての如ゴトくであるとかつて日本ニッポンでいわれておりました。　獣ケモノを狩る・魚サカナを獲トる或　アルいはそれらを売買バイバイする　者モノは罪ツミが深フカくて、人間ニンゲンはおろか動物ドウブツ以下イカ　　で石イシやつぶての如ゴトくだという　日本ニッポンの中世チュウセイでの一つの考カンガえ方カタでした。食タべる側ガワには罪ツミがないと。

どちらが罪ツミの意識イシキを自覚ジカクしているのか？…　とったり売ウったりする人ヒトはじかに扱アツカっているだけに、可哀想カワイソウに気キの毒ドクにと生イき物モノへの　罪ツミの意識イシキは強ツヨいのですが、一方イッポウ、食タべている側ガワの方ホウでは全マッタく罪ツミの意識イシキがないことが多オオいのです。　悪ワルいと知シっていてする行オコナいと知シらずにする行オコナいとではどちらが罪ツミが重オモいのでしょうか「信号無視シンゴウムシの話ハナシ」…
幼オサナい子コが悪ワルい事コトとも思オモわずに信号シンゴウを無視ムシして交通事故コウツウジコを起オこしてしまいました。一方イッポウで、大人オトナが悪ワルいことと知りつつ、止ヤむをえず信号無視シンゴウムシして事故ジコを起オこしました。　さてこの時トキどちらが罪ツミが重オモいでしょう。この時トキの仏教ブ　ッキョウの考カンガえかたでは、幼児ヨウジにこそ最高サイコウに重オモい　罪ツミが課カせられます。一番イチバン重オモい地獄ジゴクの所トコロにいくのですがそれは何故ナゼでしょう。知シっててする罪ツミは抑制ヨクセイが効キいて止ヤめることも可能カノウですが幼児ヨウジの場合バアイは知シらないだけに数限カズカギりなく罪ツミを犯オカし続ツヅけるからです。大人オトナにしても子供コドモにしても「知シらない」ということが一番イチバン罪ツミが深フカいのです

　世間セケンでは罪ツミの自覚ジカクをもってない方ホウが罪ツミが軽カルいと考カンガえますから罪ツミの重オモさがさかさまになります。 一方イッポウ、こういう仏教ブッキョウの話ハナシもあります。　幼児ヨウジが何ナンの意識イシキもなく遊アソびで無邪気ムジャキに仏像ブツゾウなどを描カいたとして、これがきっかけで仏縁ブツエンができたりします「人身ジンシン受ウケガタし、仏法ブッポウとの出会デアい　更サラに更サラに難カタし」と言われたりするのにです

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イエスも仏陀も言っているんだから一度真剣に考えて？!！

イエスと仏陀ブッダは、二人とも心ココロの探求タンキュウを始ハジめたのは三十歳サイくらいからです。イエスは三十才サイ頃コロ。仏陀ブッダは三十五才サイからです。

二人の共通点キョウツウテンとしてあるのは、二人とも、人間ニンゲンは内面ナイメンこそが重要ジュウヨウであって外見ガイケンは問題モンダイではないと説トいている点テンです。

二人の共通キョウツウでない点は、イエスは神カミの子であると説トきますからキリスト教キョウでは神カミ（名詞）を持モちます。一方イッポウ、仏陀ブッダの興オコした宗教シュウキョウは神カミを持モちません。仏教ブッキョウでは　阿弥陀仏アミダブツ（名詞）を信シンじろというのではなく、阿弥陀仏アミダブツが説トくところの（一言ヒトコトで言イったりするなら）宇宙ウチュウの法則ホウソクでの作用サヨウ（これは動詞ドウシです）を信シンじなさいと言イっているのです。

さて、本題ホンダイに入ハイります。

（イエス）人にしてもらいたいことを人にもしなさい。
（仏陀）人ヒトを自分自身ジブンジシンのように思オモいなさい　

（イエス）剣ケンをさやに収オサめなさい。剣ケンを手テにするものは皆ミナ、剣ケンによって滅ホロびるだろう　
（仏陀）行者ギョウジャ、ゴータマは棒ボウや剣ケンを持モたず、殺生セッショウを絶タって暮クらしておられる。

（イエス）だから言イっておく。自分ジブンの命イニチについて、何ナニを食タべて何ナニを飲ノむかということや、自分ジブンの体カラダに関カンして何ナニを着キるなどということを心配シンパイしてはならない。食タべ物モノよりも命イノチ、　　　服フクよりも体カラダの方ホウが重要ジュウヨウではないか。空ソラの鳥トリを見ミよ。種タネをまくこともせず、刈カり入イれもせず倉クラに納オサめもしないが、天テンの父チチは鳥トリたちを養ヤシナってくださる。あなた方ガタは
　　　鳥トリよりも価値カチあるものではないのか。
（仏陀）蓄タクワえず、食タべ物モノを知シり尽ツクくしたうえで食タべ、空クウにして形カタチのない自由ジユウな境地キョウチにいる人ヒトは、空ソラの鳥トリのように後アトを追オいがたい。欲望ヨクボウを捨スて、
　　　食タべ物モノに執着シュウチャクせず、空クウにして形カタチのない自由ジユウな境地キョウチにいる人ヒトは、空ソラの鳥トリのように後アトを追オいがたい。

（イエス）外ソトからはいってくる物モノが人間ニンゲンを汚ケガすことはない。汚ケガれは人間ニンゲンの中ナカから出デてくるものである。　
（仏陀）盗ヌスむこと、嘘ウソをつくこと、不義フギを働ハタラくことが穢ケガれなのである。肉ニクを食タべることが穢ケガれなのではない。

（イエス）貧マズしい者モノは幸サイワいである。神カミの国クニはあなたのものである。
（仏陀）何物ナニモノも持モたず、この上ウエな く幸シアワせに生イきよう。光ヒカり輝カガヤく神々カミガミのように、喜ヨロコびを糧カテとしよう。

（イエス）どんな奴隷ドレイも二人の主人シュジンに仕ツカえることはできない。一人を憎ニクんで一人を愛アイするか、一人に尽ツクくしてもう一人をなおざりにするからである。あなた方ガタは神カミと富トミとに仕ツカえることはできない。
（仏陀）一方イッポウは富トミへの道ミチ、もう一つは涅槃ネハンへの道ミチ。ブッダの教オシえに従シタガうものはこの真理シンリを知シり、栄誉エイヨを楽タノしまず、無心ムシンの境地キョウチを養ヤシナいなさい。

（イエス）自分ジブンのために地上チジョウに富トミを蓄タクワえてはならない。そこでは虫ムシやさびが付ツくし、盗人ヌスビトが押オし入イって盗ヌスみを働ハタラく。自分ジブンのために天テンに富トミを蓄タクワえなさい。そこでは虫ム
シもさびも付ツかず、盗人ヌスビトが押オし入イって盗ヌスみを働ハタラくこともない。
（仏陀）賢カシコい者モノは善行ゼンコウを積ツみなさい。それは他人タニンに分ワけられず、盗人ヌスビトに盗ヌスまれず、永遠エイエンに無ナくなることのない富トミである。

（イエス）心ココロを乱ミダしてはならない。心ココロをおびえさせてはならない。
（仏陀）心ココロが恐怖キョウフと不安フアンにシめられることのないように

（イエス）あなた方ガタは真理シンリを知シるだろう。そして真理シンリはあなた方ガタを自由ジユウにする。
（仏陀）真理シンリに基モトづいて行動コウドウする人ヒトは、この世ヨでも、あの世ヨでも幸シアワせになれる。

（イエス）「あなた方ガタには神カミの国クニの秘密ヒミツが明アカかされているが、外ソトの人々ヒトビトにはすべてがたとえで説トかれる」イエスは人々ヒトビトにはもっぱらたとえを使ツカって話ハナしたが、弟子デシたちにはひそかにす
べ てを語カタられた。　
（仏陀）そうした真理シンリ（ダルマ）は白衣ビャクイを身ミに着ツけた在家ザイケの者モノには説トかれなかった。そうした真理シンリ（ダルマ）は出家シュッケした者モノに説トかれた。

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