かいご☆千夜一夜

介護というと暗いイメージがあるけれど、
ホントは愛のあふれる世界。
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子供の事さえ忘れてしまう認知症。でも?

2010-07-18 12:02:06 | 一介護職員として思うこと
御家族が面会に来られて、
「もう子供のことも解らんようになってしまって!」と
怒ったり、あきれたり、悲しんだり・・・

よくある光景です


でも、私が思うに決して子供の事を忘れている訳じゃないんです。
お年寄りが思っている子供と、現実の子供の姿が異なっているんです。


お年寄りの頭の中では我が子は 
まだ ”赤ちゃん” だったり ”小学生” だったりするのです。


そう思っているのに50代から60代位の大人が面会に来て
「○○だよ。」と子供の名前を語られても
        
「あんた、誰?」となるのです


認知症の方のほとんどがその方にとって一番輝いていた時代、
忙しかった時代、など印象深かった時代に戻ってます。



なので、このような経験がある御家族にお伝えしたいのが
「親御様は決してあなたの事はわすれていませんよ。」
ということです。


むしろ、いつも子供の事を心配されてるお年寄りがほとんどです。


ただ、認知症のせいで子供の成長が小さい頃で止まっていたり
子供の事が孫や知人、あろうことかペット の名前に変わっていたり・・・
病気のせいでちゃんとした表現ができないだけなんですね。


なので、「どうせ、私の事もわからんから。」と言って
面会を止めてしまうのは是非避けていただきたいです。


”我が子が来た”という認識は持てないかもしれませんが
御家族が面会にいらっしゃった時のお年寄りの表情はとても穏やかで、
とにかくオーラが変わります(表現が的確じゃないかもしれませんが)。
やはり、何かしら血のつながりとか安心感みたいなものを感じるのでしょうね



でも、私自身こんな事が解るようになって来たのがここ数年の話。


御家族が「子供の事も解らんようになって・・。」と涙を浮かべて
いらっしゃるのに以前は何も説明できませんでした。
「ぼけてるから仕方ないよね・・。」位の感覚しか持てない未熟な介護士でした。
これからはもっともっとお年寄りの気持ちが解る介護士になりたいです。

認知症があっても、お年寄りは愛でいっぱいだなとつくづく思う今日です

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