易経抄録 12「否」天地否 本田済著「易」p141

易経抄録　
12「否」天地否　本田済著「易」p141
　とにかく内に陰が成長し、陽が外に駆逐されつつある。つまり小人によって君子が駆逐される時であるから、君子の貞に利あらずである。けれども占者はあくまで正を護って天の時を待つほかはない。

※消息卦（十二月卦）の七月。

易経抄録 11「泰」地天泰 本田済著「易」p132

易経抄録　
11「泰」地天泰　本田済著「易」p132
　泰は正月、まさに天地の気相い交わって万物が通ずる時にあたる。
　吉にして亨るは占断のことば。占う人に陽剛の徳があれば、吉であり、望むこと通るであろう。

※消息卦（十二月卦）の正月。

易経抄録 10「履」天沢履 本田済著「易」p125

易経抄録　
10「履」天沢履　本田済著「易」p125
　この卦を得た人、和らいだ態度で危機に対処すれば傷つかずにすむ。

竹内浩三著 「戦死やあわれ」（岩波現代文庫）Ｐ158 人間ノタッタ一ツノツトメハ、 生キルコトデアルカラ、 ソノツトメヲハタセ。

竹内浩三著　「戦死やあわれ」（岩波現代文庫）Ｐ158

【手紙】1944年6月14日　筑波より松島芙美代（※）あて
　オ前ガ生マレテキタノハ、
メデタイコトデアッタ。
オ前ガ女デアッタノデ、
シカモ三人メノ女デアッタノデ、
オ前ノオ母サンハ、
オ前ガ生マレテガッカリシタトイウ。
オ前ハセッカク生マレテキタノニ、
マズオ前ニ対シテモタレタ人ノ感情ガガッカリデアッタトハ、
気ノドクデアル。
シカシ、オ前マデガッカリシテ、
コレハ生マレテコンホウガヨカッタナドト、
エン世的ニナル必要モナイ。
　オ前ノウマレタトキハ、
オ前ノクニニトッテ、
タダナラヌトキデアリ、
オ前ガ育ッテユクウエニモ、
ハナハダシイ不自由ガアルデアロウガ、
人間ノタッタ一ツノツトメハ、
生キルコトデアルカラ、
ソノツトメヲハタセ。

※姉・松島こうの三女。生後1年たらずで死亡した。

易経抄録 ９「小畜」風天小畜 本田済著「易」p118

易経抄録　
９「小畜」風天小畜　本田済著「易」p118
　占ってこの卦を得れば、願いの通る可能性はあるが、まだ大いに為すことはできない。