動物糞便学研究室

独立系研究者の研究室の様子、研究内容や日々思う事をお伝えします!!

糞を調べる。ということ。

2022-12-07 19:10:15 | 日記
私は、『生物進化に共生細菌はどのように、どの程度関わっているのか?』とういう疑問を探る大きな研究テーマを一つ掲げている。

全体像がわからないため、あらゆる生物の糞を採取し、調べる必要がある。

周りからは「そんなの意味あるの?」と言われることがよくあるが、私自身、着地点はわかっているので特に気にしてはいない。

人間が今現在、有益と考えられない研究が全て無益な研究になるのか?そんなことは未来にならないとわからない。

すぐに社会実装されるような研究を進めることも大事であるが、研究テーマに生命の謎に迫る基礎研究があってもいいのではないかと私は思い、取り組んでいる。






糞の採取は忙しい。

野山を這い回り、昆虫を捕まえては糞を回収。漁師さんの採取した深海魚を解剖して腸内容物を採取、魚は標本に。

その他にも動物の糞を回収。もちろん自分、家族のものも回収。

2年間必死に集めて、冷凍庫5台分。

琥珀の中に閉じ込められた糞も回収しており、古代生物の糞を調べるというワクワクするようなこともしている。





だが、糞を回収した後は実験とデータ解析が待っている。

糞の持ち主のミトコンドリア遺伝子の配列を使って系統樹を描き、そこに腸内フローラの構成を落とし込む。

どんな情報が得られるか?

乞うご期待!

学生2人と奮闘中!


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