財務省の諮問委員会が驚きの答申をだしました。
一向に進まない能登半島地震の復興のことについて、です。
はっきり言えば、過疎地の復興は「コスト的に割に合わない」ので予算をつける必要はないということ。
財務省・財政審が能登半島地震について
— 藤井聡 (@SF_SatoshiFujii) August 9, 2024
「過疎地の復興は無駄」
と示唆し
「無駄な復興」
を回避する姿勢を鮮明にしました💢
「政府は遂にここまで腐ったか」と思わざるを得ぬ暴挙…国民は自衛のためにもこんなあからさまな「棄民思想」の政府を絶対に許してはなりません😡https://t.co/DCv79YKLVR
これだけだと、この投稿者(社会工学の学者・評論家)が嘘をついてるんじゃないか、という人がいそうなので、元のニュースを付けておきます。
これに対して「フェイクニュースだ」という抗議が財務省から出ていないので、事実だと言っていいでしょう。
「集約的なまちづくり」というのは持って回った言い方ですが、要するに、思い入れのある故郷であっても田舎はもう捨てて、集まって住める所=町場に引っ越せよ、ということです。
先祖代々住み慣れた場所は、もう壊れちゃったんだから復興は諦めなさい。集約的な住み方をしなさいよと。
それ自体も酷な話ですが、じゃあ被災者たちが新しい街で新しい生活をするのに十分な予算を組み、新しい職業の保証をし、精神面でのケアまでを、財務省・政府はするのか?
するわけないことぐらい、どんな「政府無理やり擁護派」の人でも認めざるを得ないでしょう。
「田舎は知らん」という棄民の考え方です。
これ、能登に限らないです。
それこそ今みんなが心の隅で怖がっている、南海トラフ地震などが来たら…
途方もなく広い範囲の「田舎」と、そこに住む人たちが見捨てられることになりますよ。
地方の暮らし、地方民の生活、そういうものは、もはや余分な「コスト」としか考えてない。
それが、みんなが支持している現行政府であり、官僚であり、その後ろ盾の財界のエラい人たちなんです。
そうやって「郷土」を放棄せよと命じる同じ人たちが、一方では学校の道徳の時間で「郷土を愛する心を養う」ことをさせなさいと。
矛盾してますね。
いや、本当は矛盾しているのではなくて、ここで言う「郷土」というのは、あくまでも「国家」のことなんですよ。
「郷土」「ふるさと」という、一般庶民の気持ちとして納得する言葉をもてあそんでいるだけで、本当は土地や人の繋がりや文化としての「郷土」なんかのことじゃなく…
ひたすら「国家」を愛せ、ということなんでしょう。
それならば、さきほど書いた矛盾はなくなります。
だから能登みたいな、昔から人が住み慣れた土地は平気で捨てさせて、一方で国家の領土領海に関わる、無人島のことにはこだわりまくるんです。
だから能登みたいな、昔から人が住み慣れた土地は平気で捨てさせて、一方で国家の領土領海に関わる、無人島のことにはこだわりまくるんです。
尖閣とか竹島とか。
国民より国家の方が大事だということ、はっきり分かりますよね。
国民を守るために国家があるんじゃない。国家を守るために国民がいる。それが、彼らの求める国のあり方なんです。
元防衛大臣の稲田朋美氏が、かつて「創生日本」の会合で「国民のための政治、そんなものはだめだとおもいます!」と言い切ったことがあります。
まさにそれが「彼ら」のホンネなんでしょう。
国民は国家に奉仕するためにいる。
それでは納得しづらいから、かつては神である天皇陛下のために、と言って納得させ…
おほ君の へにこそ死なめ 顧みはせじ
ということで、天皇のためなら我が身・我が命も顧みるなと教えた。
いまはそうもいかないので「郷土」「美しい国」を愛し守る、という言い方に置き換えた。
でも、なんのことはない、そう言っている人たちが、美しい森を壊して不動産会社や建設会社の儲けのためのハコモノを建てさせ…
(神宮の森だの国立公園だの)
そして庶民・地方民の住み慣れた土地や、心の風景については余分な「コスト」としていやもおうもなく切り捨てていく。
何が「郷土を守る心」なんだよ?
いかに彼らがウソ吐きか、分かるでしょう?
分からないとすれば、それこそ「愛国カルト」思想に洗脳されちゃってるからです。
そういう人は、おそらく真面目で素直な子どもだったから、学校で習った「道徳」や…
それ以上に、戦前戦中の思想の名残りを引きずった、親や周りの大人たちから教えられた「通俗道徳」の中に入っていた愛国カルトが…
精神の奥底に刻みつけられているのでしょう。
いま起きていること、エラい人たちの口から出る言葉と、ちゃんと向き合って考えることをしないと…
また前の戦争の時と同じような、破滅的な運命に陥って行きますよ。
もしそうであっても仕方ないと。「世間の流れ」に逆らうような怖いことを、自分からしたくないというならもはや「是非もなし」ですけれど。
でも高校野球の、坊主頭の選手たちの姿など見ていると、胸が締め付けられるような思いになるのです。
この子たち…日本の若者たちが、エラい大人や、彼らが言いなりになっている、もっとエラい人々、即ち白い肌のアングロサクソン人のための…
弾よけ、盾、捨て石になって死んで行く…そんな未来は、とてもではないけれど受け入れ難いと思うのです。
そんな私は「反日」ですか?