先日の神奈川大会、
東海大相模と横浜の対戦を見ながら、
ふと考えていました。
東海大相模の渡辺-臼田の1・2番を見て、
『久しぶりに出てきた、強烈な印象を与える1・2番だなあ』
ということを。
数十年にわたる高校野球の歴史の中で、
素晴らしい打者はたくさんいました。
特に3・4番などは、
枚挙に暇がないほどたくさんのチームで、
印象に残るデュオを奏でてきました。
ワタシが実際に見られた時代では、
ざっとあげただけでも、
下の通りたくさんの選手が浮かんでは消えます。
古くは東海大相模の原・津末の3・4番。
池田高校全盛時の江上・水野の3・4番も強烈でした。
PLでは、
清原・桑田は4・5番という並びでしたが、
そこに3番の松山を加えて史上最強のクリーンアップが完成しました。
立浪・深瀬のPL春夏連覇の3・4番。
星稜では山口・松井が並んで相手に脅威を与えていました。
史上最強と言われた2000年の智弁和歌山では、
2番の堤野から武内、池辺、山野と続く打線は強烈な印象を放っていました。
翌2001年日大三の、
内田・原島の3・4番も強烈でした。
昨年の春夏連覇、興南にも、
我如古・真栄平の中軸がいました。
しかし、
これだけすぐに名前が上がるクリーンアップと比較して、
なんだかすぐに名前が挙がってこないのが1・2番のデュオ。
実はいろいろ考えたのですが、
2番にはなかなか強烈な攻勢を持った選手が登場していないですね。
小技の効く【業師】がすわることが多く、
そういう点でも強烈な印象を残さないのかもしれません。
しかし、
初回の攻撃で1番が出塁したすぐ後、
足を絡めて2番が強烈な一撃を浴びせる・・・・・・
これほど相手にとって嫌なことはないのではと思います。
初回から相手に強烈なプレッシャーを浴びせるこの1・2番のタンデム。
ワタシは今年の東海大相模の渡辺-臼田のコンビは、
歴代の甲子園出場チームの中でも、
最も強烈な印象を残したコンビだったと思います。
両選手ともに5割を超えるアベレージを残せる選手で、
おまけに足がある。
さらに小技が効くだけではなく、
大きな一撃を放つこともできる。
理想の1・2番だったといっていいですね。
しかしこのことを考えていると、
昔の素晴らしい1・2番のことが思い出されてきました。
ワタシの最も強烈に印象に残っているデュオは、
昭和58年、
春・夏連続準優勝に輝いた、
Y校こと横浜商業の1・2番です。
1番・西村、
2番・信賀。
この1・2番が、
ワタシは甲子園の歴史の中でも最高の1・2番だと思います。
とにかくその切れ味たるや、
凄かった思い出があります。
伝統的に1・2番で攻撃の形を作るY校。
この前年にも、
高橋、壇原の素晴らしい1・2番で、
選抜準決勝まで進出しています。
その他の年でも、
昭和54年の小沢選手や平成2年の稲妻選手など、
とにかく切れ味鋭いタイプの選手がトップから並び、
相手に息をつかせない攻撃でイケイケ野球を展開するチームでした。
スカイブルーの”カッコいい”ユニフォームでグラウンドを駆け回る姿、
まさに一時代を築き、当時の野球少年たちのあこがれの的だったように思います。
その伝統、
また受け継いで甲子園に出てきて欲しいですね。
今年もまた、
程なくしてたくさんのチームが甲子園にやってきます。
いろいろな個性があるチームが目白押しで、
大変楽しめますが、
スピードと技術を兼ね備えた1・2番のいるチーム、
見てみたいですねえ。
個人的には、
沖縄から初出場を決めた糸満高校に、
大変期待しています。