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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

ボクシング、トリプル世界タイトルマッチ  中谷はその力を見せつけ、井上拓真は初めてその本領を発揮!

2024年02月26日 | ボクシング

2/24 「LIVE BOXING7」 ~東京・両国国技館~

◆WBA世界バンタム級タイトルマッチ 12回戦
  チャンピオン             同級9位 
  井上拓真(大橋)○   KO   ● ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)
            9R 44秒
 
◆WBC世界バンタム級タイトルマッチ 12回戦
  チャンピオン                      同級1位
  アレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)●  TKO  ○ 中谷潤人(MT)
                     6R 1分12秒

◆WBO世界Sフライ級王座決定戦 12回戦
  1位                     同級2位
  田中恒成(畑中) ○ 12R 判定 3-0  ● クリスチャン・バカセグア(メキシコ)
   ※119-108、117-110、116-111


土曜日の夜両国で行われた、
ボクシングの3大タイトルマッチ。

1月の大阪での興行に続いての東京での興行で、
盛り上がりましたね。

バンタム級のタイトルマッチふたつに、
スーパーフライ級タイトルマッチひとつ。
さらに前座では同じバンタム級の世界を狙うホープ、増田陸も出場して、
「黄金のバンタム」には日本人有力ボクサーがひしめいていることを世界に知らしめました。

その増田が鮮烈なKO勝ちで世界ランカーを沈めると、
次に現れたのは元世界王者の田中恒成。
スーパーフライ級の王座決定戦でした。

3年前に井岡との統一王座戦に敗れて捲土重来を期していましたが、
この日はしっかりとしたボクシングをやって判定で王座を奪回。
今後は井岡との戦いも視野に入れているという事で、
スーパーフライ級戦線はどうなっていくのでしょうか。

その井岡にスーパーフライ級の指名試合で逃げられ、
バンタム級に転級して初戦を迎えた中谷潤人。

「ネクストモンスター」として恐れられ、
昨年はラスベガスでアンドリュー・モロニーをまさに鮮烈のKOで下した中谷。
そのKO劇は本場のベストノックアウト賞にも輝き、
日本よりも世界でその名を知られるようになってきている中谷です。

土曜日の試合では、
バンタム級に階級を上げて初めての試合にもかかわらず、
まさに完璧な試合運びで相手を翻弄。

最後は6R、
王者サンティアゴを完璧な連打で仕留めて、
日本人になじみのある、
WBC世界バンタム級のベルトを奪取しました。

ホントすごかった。

巷では、
井上尚弥の最後のライバルになるのはこの中谷だ・・・・・
ということが言われていますが、
ホントそう思わせてくれるようなこの日の強い勝ち方でしたね。

これからのバンタム級戦線、
彼を中心に回っていくのは間違いなさそうです。

ゴリゴリ前へ前へと出てくるサンチアゴは、
あのドネアをも破った好ファイターでしたが、
中谷は前半距離を取ったボクシングで相手を全く中に入れさせず、
長いリーチを生かしたジャブ、ストレートで翻弄。

公開採点でフルマークリードが流れると、
今度は相手が強引に出てくるところを狙いすましたカウンター。
もうなんというか、
「100点、ダメなところはなし!」
というような完璧な戦いでした。

中谷のガタイを見ると、
まだまだバンタム級が適正という感じでもなく、
あと1,2階級アップしても十分に戦えそうな感じもします。
パンチ力も十分に上の階級でも耐えうるものでしょう。

究極の戦い、
井上尚弥  中谷潤人

見たいけど、
見たくないなあ。

だって二人ともに、
大好きなボクサーだから。

でも中谷潤人が、
近々にPFPでベスト10に入ってくることは、
ほぼ確実じゃないでしょうかね。

そして今後のマッチアップ次第では、
そのランキングがどんどん上がってくる気もします。

そうすると、
対戦の待望論も、
出てくるんじゃないかな?!

そんな期待すら抱く、
土曜日のファイトでした。

翌日のESPNのサイトでも、
中谷がボクシングのトップニュースとして紹介されていました。
もう「世界注目のボクサー」であることに疑いはありません。


そして同じバンタム級に身を置く井上尚弥の弟、
井上拓真がメインイベントに登場。

相手は1階級下のスーパーバンタム級で音に聞こえた王者、アンカハス。
正直井上拓真がこれまでのようなファイトを繰り返すのであれば、
厳しい試合になるのではないかと思っていました。

どうしても攻めきれない。。。。。

それがなんというか、
ワタシに染み付いたイメージで、
この日も中谷が好ファイトを見せた後の登場だけに、
なんだか厳しいなあ・・・・・という事を感じていました。

が、

この日の井上拓真は、
全く今までとは違いました。

やっと殻を破って、
「尚弥だけでなく、拓真も相当すごい」と言われていたポテンシャルを、
両国で初めて見せてくれました。

最後はボディで倒しきったというのがまた、
良かったですね。

相手のアンカハス、
相当に強いボクサーというイメージがありましたが、
なんか井上拓真が、
さばききっていた感じでした。
強かったなあ。

これまでの「井上尚弥の弟」というところから、
今日は明確に「井上拓真」ブランドを確立させた、
ってな感じがするファイトでした。

さ~てバンタム級、
面白くなってきましたね。

中谷は別格な強さだと思いますが、
これで4団体王者のうち日本人が2つ。
エマニュエル・ロドリゲスら他の2つのチャンピオンベルトと、
統一戦に向かってくれると面白くなるのですが、
どうなるでしょう。

それにしても。。。。

考えた末にこの日は参戦しなかったワタシ。。。。(ラグビーなんか見に行っちゃっていましたあ。。。泣)
は~残念なことしたな~と心から思う、
面白い1日でしたね。

3人のチャンピオン、
おめでとうございます。



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2 コメント

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素晴らしい世界戦でした。 (hanahana)
2024-02-27 01:34:27
まずは井上拓真。
見事でしたねえ。

まさかKOで倒すとは正直思っていませんでした。
まあ判定までいくだろうなあと。
それも非常に難しい判定になるなと。

それは突然やってきましたね。
それまでスタミナが消耗してきた感があったアンカハスもかなりダメージが蓄積されていたのでしょう。
お互いが愚直なまでにゴリゴリのインファイト。
ああいう試合は久々に見ました。
気持ちの強さが表れたいい試合でしたね。
(ネリVSフィゲロア戦を彷彿させる試合でした)

ただ、中盤まではやっぱりいつもの拓真で、自分から先に手を出すことの無いスタイルというか、
相手の打ち終わりを狙っているんでしょうけど、ジャブは突いていこうよ。
中盤以降はアンカハスがインファイトで来たのに対し、「おうよ」とばかりに応戦し、
キッチリ倒しきれましたが・・・。

しかしスピードは尚弥以上に感じました。
こんなに速かったっけ?
なので余計に「待つボクシング」から脱却してほしいですね。
ディフェンスもいいし、もったいないです。


中谷は圧勝でしたね。

完全に中谷ペースで安心して見れましたし、KOも時間の問題かなと。
ほとんどパンチは貰ってないんじゃないかな。
相手はもう万策尽きて成す術無しといった感じでしたね。
余裕が感じられ、なんか楽しんでる印象でした。

最初のダウンを奪ったストレートなんかゾッとしました。
追撃の左右のフックなんか空振りすら恐ろしいほどです。
ダウンしたあとの相手の表情なんか完全に心が折れたような、諦めの表情でしたね。

いや~まさにネクストモンスターですわ。
アメリカでの認知度もあるのでPFPにランキングされるのは間違いないと思いますね。
それからあの体格からするとフェザーまでは行けるのではないでしょうか。
となるとまめちち様もおっしゃられるように、VS井上尚弥・・・
うわ~見たいようで見たくないような。けど見てみたい。
まあ、しばらくはバンタム級を席巻してほしいですね。



PS

田中は勝つには勝ちましたが・・・
まあ相手もランキング2位ですからそう簡単にはいきませんでしたね。
井岡との再戦を希望しているようですが、相性なのかな。
なんか前回と同じような展開になるような気がしてなりません。
老獪にあしらわれれるのが目に浮かびます。
ハートの強さが裏目に出るというか、そういうタイプに井岡が強いというか得意というか。

もちろん田中も好きなボクサーなので全力で応援します!


それから今になって特に思いますが、井岡VS中谷見たかったなあ。
見たかったなあ、ひっくり返る井岡を。
返信する
Unknown (まめちち)
2024-02-27 09:51:55
hanahana様、いつもコメントありがとうございます。

hanahanaさん、いやあ、面白かったですね。
本当に井上拓真があんなに素晴らしい試合をしてくれるなんて、思ってもいませんでした。
ほんとスピードありますね。中盤以降のあの戦い方、彼に新しい景色を見せてくれると思います。
バンタム戦線で光り輝いていく可能性も十分ですね。

しかしながら、中谷はなんというか、次元の違いを見せるような強さでした。
ドネア戦を見る限り、相手はかなり厄介に見えましたし、一発食らう危険性もあるなあと思っていましたが、中谷はまさに相手を完全にさばききっての完勝でした。

あれだけジャブで距離を制したら負けることはありませんし、そのうえであの左、そして連打ですかあ。
中谷は当て感もすごくある選手ですね。改めてそう思いました。
今後どのようなビジョンを持っているのか、本当に気になります。

hanahanaさんも言われる通り、フェザー、あるいはスーパーフェザーぐらいまで、視野に入れているのかもしれませんね。
バンタムではあと3戦、そして4団体制覇を目指してほしいと思っています。できてもできなくても来年の末ぐらいにはスーパーバンタムに転級、フェザーに上げるであろう井上尚弥の持っていたベルトを、今度は中谷が統一してほしいところです。

しかしワタシは、
両選手ともに大好きなので、
「どうか戦わないで」
なんて思ったりもしているんですよね。
微妙なファン心理です。

とにかく田中、増田も含めて、ホント面白い夜でした。
「か~っ、なんで行かなかったんだろう・・・・」
なんていう後悔も、襲ってきたりしています。
まあ、ブレイブルーパスの快勝も、楽しかったのですがね。
返信する

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