無邪気に、真っ直ぐに彼に甘える(普段は凛々しく救助活動に従事しているであろう)ワンちゃんを見ていて、なぜかぼんやりと自分の沼落ちの過程を思い返していた。北京以前の私は、彼の報告やショーを見てそれぞれに反応している沼の外の人たちと同じ場所に居たんだ。遠い昔のことのようだけど、まだたったの2年足らずなんだよね。
沼落ち前の、フィギュアに興味のなかった頃の私でも、羽生くんの⛸はこの世の至宝だと震えるほ . . . 本文を読む
羽生くんは不思議な人だ。人生何周目だよっとツッコみたくなるほど達観していると感じることもあるのに、子供のまま大人になったかのようなピュアな輝きを放ち続けている。
私は若い頃にちょっぴりメンタルをやられたことがあり、それ以来、いろんなものをすり減らしながら、削ぎ落としながら歩いてきた気がする。そんな私に、彼は、美しい桜の花びらを、夜空に輝く星の欠片を、風がそよぐ心地よい音を、あふれる日常の愛しさを、 . . . 本文を読む