「わたしはあかねこ」
作/サトシン 絵/西村敏雄
出版社/文渓堂
家族中、白、黒、ぶち等、ネコらしい色模様なのに、1匹だけ赤い色をした“あかねこ”。
あかねこ自身は、自分の色が好きなのに、みんな同情するばかり。自分を認めてもらえないあかねこは、ある日、家を出て、そして出会ったのは・・・。(出版社内容紹介)
しろねこかあさんとくろねことうさんの間に生まれた“あかねこ”
1匹だけ、なぜあかいの?と、おかあさんは、白いミルクをたくさん飲ませたり、粉をふってみたり、おとうさんは、黒い魚を一杯食べさせてみたり・・・としますが、当のあかねこは、全く気にもせず、あかいろの自分が大好き あかねこは、このあかいろを、「個性」として、立派にたくましく受け止めています そして、誇りとさえ思っているかのようです
ここ最近、こころ温まる、ほっこりする、“癒し系”の絵本を読む事が多かったせいか、この「わたしはあかねこ」は、久しぶりに心に突き刺さるというか、考えさせられる絵本でした
「個性」というのは、時と場合によって、善し悪しがはっきりと分かれてしまいます 生かすも殺すもその方次第なのかもしれませんが、とても大切なものであると思います
この“あかねこ”のように、「個性」に自身、誇りを持って生きて行こう そんな事を教わったように思います