ユルゲン・アンマーのウェブサイトのぞいてみました。BWV1056で紹介した楽器は1814年製と解説書のまま紹介しましたが、考えてみればおかしくて、ウェブサイトにあるCembalo nach einem Originalinstrument von Johann Heinrich Harraß, Breitenbach in Thüringen, vor 1714, aus dem Schlossmuseum Sondershausen.なのでしょうから、1814年ではなく1714年ということになるかと思います。 アンタイの楽器は1720年製作ということなので、バッハハウス所蔵のものとはまたちがう楽器のようです。ただし、上記のようなこともあるので、アンタイの1720年製のレプリカというのも、なにかのまちがいかもしれませんが。
MIRAREから発売されているピエール・アンタイの「平均律」もユルゲン・アンマー(工房)が1999年製造したチェンバロです。これは、テューリンゲンの製作者不明にもとづく楽器です。
モダン・チェンバロは、いまや歴史的楽器といえるので、その製造技術の継承が今後の課題となっていくのかもしれません。
ウェブサイトの楽器についてのやや曖昧な記述から推定すると、ピエール・アンタイが演奏しているチェンバロは、おそらくアイゼナハのバッハハウスが所蔵している作者不明の楽器にもとづくもののようです。ただしそれは1715年頃に製作された一段鍵盤の楽器で、「私的CD評」の2008年10月18日の「アイゼナハ、バッハハウスの楽器:「普通の」オリジナル楽器を聴く」(http://blog.goo.ne.jp/ogawa_j/e/85deb191175789fdb8e2af65b06cebfd)で紹介したCDで使用されているチェンバロなのですが。
アンタイの楽器は1720年製作ということなので、バッハハウス所蔵のものとはまたちがう楽器のようです。ただし、上記のようなこともあるので、アンタイの1720年製のレプリカというのも、なにかのまちがいかもしれませんが。