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「ほとんど呼吸がないような…」言葉に詰まる証人(産経新聞)

2010-02-04 18:48:16 | 日記
【法廷ライブ 秋葉原17人殺傷 第2回】(9)

 《証人として出廷した目撃者の男性に対する検察官の質問は、加藤智大(ともひろ)被告(27)のトラックが歩行者をはねた状況に移る。事故現場の交差点の横断歩道を、北に向かって8割ほど渡りきったところで、トラックが走っていると確認したという証人。現場周辺の地図を見せられながら、検察官の質問にはっきりした口調で答えていく》

 検察官「(事故現場の交差点の横断歩道を8割ほど渡った)そのとき、何を見ましたか」

 証人「シルバーで荷台に『××レンタカー』(法廷では実名)と書かれたトラックが、交差点の真ん中から走っていくのを目視しました」

 《検察官から示された地図に、トラックの位置を記入する証人の男性。その地図は、法廷内に設置された機器で、大型モニターにも映し出される》

 検察官「トラック以外に何か見ましたか」

 証人「前輪と後輪の間に頭を私の方に向けた状態で人が1人いました」

 検察官「他には何を見ましたか」

 証人「助手席の窓ごしに、フロントガラスに人が張り付いている状況が目視できました」

 検察官「車の下にいた人は動きましたか」

 証人「車の下で回転しながら、上下にはねながら、いました。車の前輪を追い越して、下の人が車より前に転がっていきました」

 《車にひかれて、下に入り込んだ被害者は、衝撃で、また車の前方へ飛び出ていったようだ。当時の状況を、詳細に記憶し、明らかにしていく証人。加藤被告は前かがみになり、前に置かれた長テーブルにある資料に目を落としている》

 検察官「あなたが見たときのトラックの速度はどうでしたか」

 証人「周りに実際走っている車がなかったので比べるのは難しいですが、60キロくらいは出ていたのではないかと思います」

 検察官「車の運転はされますか」

 証人「毎日しています」

 《検察側の冒頭陳述などによると、トラックは時速40数キロで被害者をはねたとしている。近くを暴走したトラックは、実際の速度以上に猛スピードで走り抜けたように見えたのかもしれない。加藤被告は右手の人さし指と中指で、頭をポリポリとかいた》

 検察官「車のエンジン音とかを覚えていますか」

 証人「エンジンはうなったままでした。最初は交通事故だと思いましたが、トラックのエンジンがうなったままだったので、私はトラックがそのまま行くと、ひき逃げ事故じゃないかと思いました。逃げられてしまってはまずいなと思いました」

 検察官「トラックを見たときの(あなたの)体勢はどうでしたか」

 証人「最初はひざをついていましたが、視界から消えるときには立っていました」

 検察官「トラックがどうするか気にしましたか」

 証人「視界から消えたので、このまま逃げられたら困ると思って目で追いました。トラックの進行方向を見たところ、トラックが停車して運転席側の扉が動くのが確認できました」

 《検察官に要請され、証人の男性はトラックが止まった位置と自分が立っていた位置を地図上に記した。証人は8割ほど渡っていた横断歩道を、中央あたりにまで戻っていたようだ》

 検察官「ドアが開いたのを確認した、ということでいいですか」

 証人「そうです。トラックが止まったので、運転手が救護に向かうと思いました。(それで)倒れている人のところに行こうかなと思い、向かいました」

 検察官「交差点で倒れている人は何人いましたか」

 証人「2人は確実に覚えています」

 《証人の男性は、その2人の位置を地図に記した。それが大型モニターに、映し出される。交差点の中央に「1」、大型家電店「ソフマップ」前に「2」と書いた》

 検察官「2人のことで覚えていることはありますか」

 証人「1の人に近づいたときに、南の方からも女性が近づいてきました。1の人のところに行ったときに、私が見ても助からない状況が見受けられました。それで、2の人のところに行こうとしましたが、2の人のところにも何人か救護の人がいたので、とりあえず第2の事故が起きないように交通整理でもしようと思って元の位置に戻っていきました」

 検察官「1の人の様子はどうでしたか」

 証人「1の人のところに行ったときに、耳から血が出ていて、ほとんど呼吸がないような状況でした。どういえばいいのでしょうか…。本当に…」

 《はねられた直後の被害者の様子を思いだしたのか、言葉につまる証人。検察官は「分かりました」とだけ答え、質問を変えた》

 《検察側の冒頭陳述によると、加藤被告のトラックは信号待ちしていた前方の車を追い抜いて交差点に進入したという。証人の男性は、横断歩道を渡る際に信号待ちの車があったことを認識していたといい、地図上に、丁寧にゆっくりと四角のマークを記した。加藤被告は資料に目を落としたまま、男性の方に視線を向けようとはしない》

 証人「車は停止線を越えて止まっていました。(車の前部分は)横断歩道にはかかっていません」

 検察官「交通整理をしようとしたとき、どんなことがありましたか」

 証人「車の通行が不可能だったので、信号待ちの車をUターンさせて戻ってもらおうと、『どう見ても通れないからUターンしてくれ』といいました。周辺に落ちている傘をうまくよけてもらいながらUターンしてもらって、車を誘導しました」

 《証人の男性が冷静に対応した様子が、言葉の節々から伝わってくる。生々しい被害状況が語られるにつれ、傍聴人の顔もだんだんと厳しさを増していった》

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