May

急に君が夢に出てきてあせった
僕は君の夢に出ることはあるかい

そして夜明けに すべてが醒めて
忙し過ぎる日に　この身を投げる

君の名前を呼ぶだけで
体の奥から波打って
空に吸い込まれるように
僕の心は旅立てる
いつまで　ぬくもり求めてさまようのだろう


一瞬に鮮明に思い出される風景
並んで歩いた街が胸によみがえる

見覚えのある道を辿って
目を閉じたままで一人歩いた

昔に戻りたいんじゃない
やり直せるかどうかなんて
そんなことはどうでもいい
ただ気になって仕方ない
勝手な自分を抑えられないだけ

君の声が聞こえるたび
頭の中が熱くなって
言葉になりきれないものが
胸を張り裂こうとしてる

もうすこし一緒にいたかった
うまくやれるような気がした
そんなことはどうでもいい
ただもう一度会いたいんだ

笑ってくれれば　僕の世界は救われる






～♪May♪B'z　より～



君の生まれた町に降り立った。


約・・・8年振りに訪れる町。



駅の周りは変わらない。


散歩がてら、あの頃、何度も通った道を一人歩いてみる。




そして


ずっとずっと歩いて歩いて


あの角を曲がれば、君の生家というところで立ち止まる。


懐かしい風景。


ゆっくりと角を曲がり、ゆるい坂道を登る。


何度二人で歩いただろう。

腕を絡めて寄り添ってた二人を思いだし


そして



君の生家はいつの間にか建て替えられて綺麗な家が建っているのを見た。












二人でよく通ったラーメン屋へ立ち寄った。

店長と店員さん、二人、変わってない。

店長はあの頃より白髪は増えている。



注文をしてから


声を掛けてみる。


最初は思いだせなかった店員さんも、いくつかのキーワードで
ワタシを思いだしてくれた。


「いやー！雰囲気変わったね！！！」


と店員さん。


「あれから8年ですから。」とワタシ。


「ねぇ。ちょっと痩せたよね？！」と嬉しい一言を店長。


「あ、ハイ。苦労しましたから～あはは(笑)」とワタシ。


店長も笑う。


店長は、ワタシが昔幼稚園で働いてたことまで思いだしてくれた。

びっくりした。そして、嬉しかったな。



聞けば、彼も彼の母も、この町で暮らしているとのこと。

二人ともたまにラーメン食べにくるんだって店員さんが笑って言った。


何年前だろう。この町に越すというのは聞いていた。

家を建て替えて、一緒に暮らしているとのこと。
そうか、今日見たあのお家がそうなんだ、とすぐに分かった。


彼は一人で来ることもあるし

お母さんと来ることもあるし

今の奥様と子どもと三人で来ることもあるそうだ。



「子どもは、女の子が一人いるよ。いくつだっけなぁ～？」と店員さん。



そっか。


子どもが出来て再婚したのは知ってたけど、女の子だったんだね。




きっと、彼はメロメロだろうな。


フッとそんなことを思って、目を細めてしまった。


「今はどうしてるの？」

と店員さんに自分のことを尋ねられて

「○○で事務職で働いてます。あ、ワタシも再婚しましたょ。二年前ですけど。」

「そうなんだぁ。良かったねぇ。」






実はこの店は、彼と本当に最後の最後に会った時に、食べに来た場所。


ずっと立ち入ることが出来なかった場所。


この駅もこの町もこのお店も、寄り付くことさえ出来なかった。


最後のあの日を思いだすのが怖かったし、辛かったし、痛かったから・・・。







先日、君が夢に出て

今までも何度も夢には出てきてた君だけど

なんかその時思った。


なんだかちょっと大丈夫な気がした。








ラーメンは美味しく食べることが出来たし

君と君のお母さんが、今も元気にしていることが思いがけず分かって
それが本当に嬉しかった。

君のお母さんが元気で安心したんだ。嬉しかったんだ。



最後の日のことは、やっぱり思い出せば、ちょっとチクッとなったけど


でも、彼や彼のお母さんが元気に暮らしていることが分かったことが
こんなに温かい気持ちになれるって方が大きかったの。


時間は偉大なんだね。すごくね。


笑えるのは　通り過ぎたから　


って、本当にそう。





笑って話せるようになったんだ。





昔に戻りたいとかではないけど

もし、彼の夢に時々ワタシが出てきたら・・・・なんて思ったりはたまにする。

本当に本当に超たまにでいいから、

たまに出てきてたらそんな時、

「あいつ、元気かな？」程度に
ちょっとだけ思ってもらえたら、ちょっと有難いというかなんというか。
ちょっとだけ嬉しい。







「今度は是非、旦那様とご一緒にね。」と笑顔で見送られて店を出る。









こんな日があってもいいよね。







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お陰さまで、こんな紗雪も再婚三年目にいよいよ突入です。

旦那とは喧嘩もしょっちゅうしてますが
忙しいなりにも、平凡に暮らしてます。

色々あるけど、元気です。





気が向いたら、またブログを書きます。


それではまた☆

See you♡