ベニスは「たかる」

2017年04月18日 | 旅行
イタリアの中でも、ベニスの物価高は、覚悟する必要があるかもしれません。

ローマの 2 倍から 3 倍という印象。
メストレなど、少し離れれば、ローマ並み、あるいは、以下になりますので、ベニス本島の局所的な傾向です。

ベニス本島での公共交通は、水上バスだけですが、(水上タクシー、ゴンドラはとても高い。もはや移動手段ではなく、それ自体が観光施設。)

現地の人=75分間有効券 0.5EUR、30日間有効券 30EUR
観光客 =75分間有効券 7.5EUR、 3日間有効券 40EUR

と、ちょっと笑って済ますことができない価格差があります。
まあ、観光客と同じ価格では、現地の人も乗る気がしないでしょう。

観光スポットをサン・マルコ周辺とリアルト橋周辺に割り切れば、水上バスでの移動は少なくて済みますが、75 分で 1,000円近くでは、乗るのを躊躇することは確かです。

良くありがちな理由として、公共交通機関の財政難がありますが、現地の人で解決すべきであって、観光客にどうしてここまであからさまに価格差をつけるのか理由がわかりません。

現地の人も、ほとんど多くは観光産業に従事しているのですから、観光客をないがしろにするこの政策が支持されているのは、不思議なことです。

観光客へのたかりに近い価格設定には、ベニス市長(あるいは、運営会社である Actv S.p.A. 社長)の良識を疑いますが、「ベニスの商人」の悪どさを思いおこせば、得心がゆきます。

この様な価格設定への心象が、水辺の都市は日本人旅行者にとっては(ヨーロッパ内陸国の旅行者とは異なり)珍しくも無いな、今後ベニスに行く必要も無いな、と考える契機になったことは確かです。

今後イタリアの他の都市にゆくことがあったとしても、ベニスに行くことはないでしょう。
まあ、これがベニスの歴史的個性といえば、そうも言えると思います。


公共交通機関が率先して観光客に対して二重価格をつけていることが追い風になっているのでしょう。ベニスには観光客向け価格が存在している印象が強く、滞在期間中、こすっからさを感じることがしばしばあり、良い印象はありません。まあ、町全体が観光土産屋だと割り切った方が、楽しめると思います。


ベニス本島のホテル代は、ベニス本島周辺より高いのが予約の段階でわかると思います。観光客の中には、メストレ(ベニス本島から電車で 1 駅離れている)にわざわざ宿を取る人がいるくらいです。

ベニス本島以外にもイタリアらしい地域は周辺に多いし、ベニスに行くとしても、サンマルコ付近など有名な観光スポットを回るだけなら、ベニス本島に宿泊しなくとも十分に時間の余裕があります。ですので、メストレに泊まるという選択肢も検討の余地があるでしょう。
しかし、わざわざ遠方から来る旅行者が、時間が限られている中で、ホテル代を節約するという理由で遠隔の宿泊地を考えるというのは、いただけません。


外食費用も割高です。特に、ベニスなら海鮮料理ということで、イカスミやフリット(魚介類のから揚げ)を食べると、店によっては結構な値段になります。

イタリアで海鮮料理を食べるのが目的の一つとしても、ベニスから離れた(逃れた?)富裕層が、海鮮料理を飲食した歴史があり、リーズナブルな価格で海鮮料理を食べることができる、ベニス周辺地域(ビチェンツァなど)がありますので、ベニス周辺を観光する場合は、ベニス以外で海鮮料理を堪能するのも良いでしょう。

ベニス本島で飲食するとしても、観光客が多い店(観光客目立ての店)を避けるのが一つの選び方です。

しかし、観光収入が過剰なようでベニス現地の人は高収入で、結果、高額な店に入るので、ローマや他の都市とは異なり、なかなか見分けがつきづらいところがあります。

特に、ゴンドラ漕ぎの人(横縞模様の服装でわかります)が入っている店は、おいしいのでしょうが、高いと思って間違いないでしょう。

いずれにせよ、ゴンドラ漕ぎの人でない、普通の現地の人がゆく店をお勧めします。(お勧めの店は、後述)


リアルト市場が月曜休みなので、現地の人は、月曜日に魚をレストランでは食べないことを知っておいたほうが良いでしょう。
Locals suggest not ordering fish in restaurants on Mondays, because the Pescheria is closed on Monday and the fish is unlikely to be fresh.
http://europeforvisitors.com/venice/articles/rialto_food_markets.htm


日用品などは、数少ないですが、Coop を探してください。ベニス以外のイタリアの都市並みです。ペットボトルの水も安く買えます。観光客向け商品以外の価格は、まあ普通です。

観光土産は、ほかの観光地同様高いです。カーニバルのお面などは、少し奥に引っ込んだ場所にある、現地の人用の店で買うのが良いと思います。


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