長寿の秘訣は足にあり

毎日やりたい!フットケアをご紹介

看護師による糖尿病患者へのフットケア指導

2023-04-19 14:29:29 | 看護

糖尿病の患者さんは、足にも注意する必要があります。看護師によるフットケアで足の潰瘍や壊疽(えそ)、切断を防ぐことができます。フットケアで大切なのは、足の観察です。足に傷がないか、皮膚が変色していないか、爪が変形していないか、タコや魚の目、水虫がないか、あるいはしびれや痛みがないか確認します。爪の長さも確認します。爪が長いと、窮屈な靴を履いた時に爪が皮膚に突き刺さってケガをする可能性があります。観察こそがフットケアの基本です。観察によって、早期発見、対処が可能になります。

足と糖尿病には深い関係があります。血糖値が高い状態が続くと、少しの傷でも感染しやすく、傷が治りにくくなります。また、糖尿病による神経障害があると、足の感覚が鈍くなり、ケガをしても気づきにくくなります。靴擦れやひび割れなどのちょっとした傷でも足の状態が悪化することがあります。

糖尿病患者さんご自身がフットケアできるよう、看護師は必要に応じて生活指導できます。足を清潔に保つことを勧めることができます。入浴の際は、足の指の間まで泡で洗って清潔にします。入浴後は指の間までバスタオルでしっかり水気を拭きあげ、指の間以外の部分に保湿剤を塗布します。電気毛布や湯たんぽ、足用のカイロなどによる低温やけどに注意が必要です。足の傷で多いのは靴擦れです。靴は足の形に合ったものを選ぶよう指導します。靴下を履いて保護すること、爪はやすりで削って深爪しないようにします。神経障害がある方、目が見えにくい方には家族等が協力できるよう指導します。


フットケアの資格は必要?看護師は取るべき?

2023-03-24 14:29:29 | 専門

フットケアは看護の現場では入浴と共に当たり前のように行われてきましたが、最近ではその専門性を重視することも多く、訪問看護の数と比例して増えてきています。

足の専門医というのは、日本では存在しておらず外科や皮膚科、リハビリなどで足の治療を行います。しかし、糖尿病患者や特定の疾患の患者さんは入院中に足の状態を観察するようになっています。なぜなら足の状態が体の中の症状を示すことがあるからです。

フットケア専門の資格は一般社団法人の学会が認定するものがありますが、受験資格に実務3年以上、または看護師であることなどがあるため、条件は確認が必要です。看護師はその仕事内容で3年以上勤務していればとれる資格なので、将来訪問看護や病院内でのキャリアアップを目指すなら資格をとるのをお勧めします。

フットケアに役立つ資格を取得するためには、解剖学はもちろん、創傷(そうしょう)と呼ばれる体の内側の原因からできる傷の種類、そして感染症の予防や対策など足に纏わる専門的な知識、そして血液循環やリンパマッサージなど足全体に纏わる循環器系疾患や対処法などを学びます。その範囲は幅が広いため働きながら資格取得するのは、かなりハードになるでしょう。実務経験が3年以上のため、もし結婚や出産で看護師に復帰する希望があれば、フットケア認定師の資格をとって看護師の復帰をするのはおすすめです。

実は、一般的な常識となっている外反母趾はハイヒールが原因ではなく治療法も存在します。正しい知識で患者さんをケアしてあげるためにもフットケアの資格はとっておくとよいでしょう。