瞳、キラリ

床屋さんの目印がある神社で記念撮影。
その後、峠を滑空して帰路へ。
休日の、ことである。

「ランドナー」ですか？。
信号待ちをしていると、後ろから声が。
先ほど追い越した、初老の男性であった。
片手にタオルを握り、クロスバイクに乗っておられる。

「高いんでしょ？」。
そう聞かれたので、「ラトゥール」についてお話した。
機体の価格をどう考えるかは個人の主観に頼るのであるが、私は比較的安価
だと思っているので、そのように説明した。

きっと、楽しい思い出を持っておられるのであろう。
しきりに、私が跨っている機体を見ておられた。

信号がかわった際、小手を前方に差し出し、どうぞと言って頂いた。
会釈し、「失礼します」と私。
ペダルを踏みながら、瞳がキラリとしたのであった。