静けさ。 これほどの御馳走は、ないのである。 日頃、ノイズの中にいる。 聞きたくない音が、ほとんどなのである。 「うるさいなぁ~」と、声にならない声をあげているのだ。 風の音。 鳥の囀り。 タイヤとフリーの微かな響き。 これだけあれば、充分である。 逆に言えば、それ以外は不要なのだ。 休日に、私は生き返る。 心と肉体を再生し、日々を過ごす力を蓄えるのである。 ひとり、静けさの只中にいる。 なんて、贅沢な一時なのであろうか。