曇り空だと、自転車に乗ろうとは思えない。 が、秋のそれは違うのである。 「しんみり」。 そうなのだ、落ち着いてペダルが回せるのである。 昼食の菓子パンを頬張りながら、彼岸花を観賞した。 もぐもぐ。 もぐもぐ。 やけに、旨い。 汗を、かかない。 清清しい風の中を、ぽたりぽたり。 秋は、よろしいのである。