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蝦名信幸・旭川市議、政務活動費で旧統一教会関連団体の催しに参加


2022/08/30 18:59 (HTB北海道ニュース)


(c)HTB

 HTBが取材を続ける旧統一教会をめぐる新たな事実です。かつて旧統一教会の信者だったことを認めた旭川市の市議会議員が関連団体の行事に出席するため、政務活動費を使って出張していたことがわかりました。

 HTBが入手した1枚のチラシ。「旭川家庭教育を支援する会」という団体の入会案内です。

 「子どもが健やかに育つ環境づくりなど家庭教育への支援を更に進めていくことが求められています。」

 この「家庭教育を支援する会」じつは、おととしの設立に関わっていたのが旧統一教会=世界平和統一家庭連合の旭川地区で幹部を務める男性でした。

 支援する会の会長は地元選出の東国幹衆院議員。顧問には旭川の今津寛介市長の名前が…30日の会見で…。

 旭川市・今津寛介市長:「宗教法人と関わりがある場合は顧問に就任することはできませんし顧問に就任した際も(関わりが)わかっていれば当然就任していません。
 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との具体的な関わりが明らかになり関係性が解消されない場合顧問を辞退する。」

 この「家庭教育を支援する会」の設立にかかわった旧統一教会の旭川地区の幹部は、設立後も役員を務めていましたが旧統一教会との関連が取りざたされたことから迷惑をかけられないと今月上旬に辞職したといいます。

 旧統一教会旭川地区幹部:「旧統一教会と支援する会は全く関係ありません。自分が個人でやっていたことです。」

 この「支援する会」が目指していたのが児童虐待などを防ぐためという「家庭教育支援条例」の制定です。この条例の制定を選挙公約に掲げていた1人が今津市長。

 旧統一教会の旭川の施設には今津市長のポスターが貼られていたこともありますが…。

 旭川市・今津寛介市長:「家庭教育を支援する会から要請がありましたし私自身も条例の必要性を感じていたので公約に記載しました。今後も十分な調査・議論を行いながら検討を進めていきたい。」

 「家庭教育を支援する会」の役員には複数の地元市議の名前が…そのなかで幹事長を務める市議がかつて旧統一教会の信者だったことを認めました。

 記者:「Q統一教会に関しては過去には会員だったということ?」
 蝦名信幸・旭川市議:「まあ、そうですよね。」

 自民党系の会派に所属し市議を7期務めるベテラン蝦名信幸氏。30年以上前に旧統一教会を退会したと主張します。

 蝦名信幸・旭川市議:「必要性を感じなくなった。正式に(退会手続きした)ということではないけれども自分の意識のなかから遠のいていった。」

 しかし、HTBの取材で新たな事実が。

 蝦名市議は2017年、旧統一教会の関連団体が主催するセミナーや、教団の関係者が催した研修会に出席。
 この出張費などあわせて11万円以上が政務活動費つまり税金から支出されていたことがわかりました。

 蝦名信幸・旭川市議:「地方自治に資すると思って私はその当時参加したと思っています。」

 記者:Q背景に問題のある団体がいるなどの認識は?
 蝦名信幸・旭川市議:「ないです。」

 旧統一教会をめぐっては献金トラブルや霊感商法をめぐり道内でも訴訟が起こされています。

 蝦名信幸・旭川市議:「過去に問題視されていることはあったなという認識はある。現在は別にそういう認識はありません。」

 記者:Q完全に関係を断ち切ることはできない?
 蝦名信幸・旭川市議:「うーん…完全に断ち切るったっていや別にこっちからアプローチしていかなければいい話じゃないですか?」

 ■HTBでは視聴者の皆さんから旧統一教会に関するさまざまな情報をお待ちしています。トラブルの実態や政治家との関わりなどについて情報をお寄せください。

脳に良い習慣と「脳に悪い心理状態」の決定的事実 ストレスや不安は海馬や前頭葉を萎縮させてしまう
2022/09/02 15:00 (東洋経済オンライン)


脳に良い習慣と「脳に悪い心理状態」の決定的事実

ストレスは脳にダメージを与え、海馬や前頭葉が小さくなることも。『運動脳』著者で世界的精神科医のアンデシュ・ハンセン氏が「ちょっとしたイライラ」が脳に静かに与えるダメージ、とっておきのストレス解毒剤として運動の効果を解説します。散歩からストレス解消効果が期待できます。

ストレスは脳を小さくする。そして記憶や発話、感情の制御といった機能に問題を生じさせる。

ストレスを感じると、まず脳の扁桃体が反応し、視床下部→下垂体→副腎へと身体の上から下へ刺激が伝わる。副腎から「コルチゾール」というホルモンが分泌されると、動悸は激しくなる。この一連の反応はほんの1秒ほどで起きるが、これは人類の生存に欠かせないからだ。生存の可能性を増やすものがあるとすれば、危険な状況に出くわしたとき、ただちに逃走をうながす警報システム。扁桃体の機能が、まさにそれにあたる。

扁桃体は、ストレス反応を引き起こすだけでなく、そのストレス反応によっても刺激を受けてしまう。扁桃体が危険を知らせ、それに反応してコルチゾールの血中濃度が上がると、扁桃体がさらに興奮する。ストレスがストレスを呼ぶ悪循環だ。

体内には、このストレス反応を緩和し、興奮やパニック発作を防ぐブレーキペダルが備わっている。その1つが「海馬」だ。海馬は記憶中枢として知られるが、感情を暴走させないブレーキとしても働いている。

イライラで海馬が縮小する

ストレスそのものは生存に必要な機能だ。闘争、あるいは逃走しなくてはならない重大な局面では、エネルギーが余計に必要となるためコルチゾールが増えることは役に立つ。しかし、海馬の細胞は、コルチゾールに長時間さらされると死んでしまう。慢性的にコルチゾールが分泌されると、海馬は萎縮してしまうのだ。

これは記憶に直結する問題で、重いストレス反応を抱えた状態が続くと、言葉がうまく出てこなかったり、場所の認識ができなくなったりする。海馬は空間認識にも関わっているため、自分の場所や方向がわからなくなる可能性も出てくる。

扁桃体がストレス反応を引き起こしつづけると、海馬のブレーキはすり減ってしまう。アクセルである扁桃体は、海馬が萎縮してブレーキが利かなくなると暴走を始める。こうして、ストレスがさらにストレスを生むサイクルに入る。

長期的なストレスは脳に損傷を与える。重いストレスや不安を抱える人の脳を調べると、実際に海馬が平均よりわずかに小さいことがわかる。おそらくコルチゾールによって、ゆっくりと蝕まれたためだろう。

心配するたび「前頭葉」が小さくなる

ストレスや不安で小さくなるのは海馬だけでない。抽象的思考や分析的思考を行う、額のすぐうしろ「前頭葉」も萎縮する。実際、極度の心配性の人は前頭葉の各部位が小さい。

前頭葉もまた、感情を暴走させず、理性を失った行動に出ないよう働くクールダウンの器官だ。その前頭葉が萎縮すれば、ストレスが長引いて脳はみずからを蝕み、歯止めはさらに利かなくなる。扁桃体がやたらと警告を発し、前頭葉がそれを打ち消すことができなければ、ほんの些細なことにも大げさに反応するようになる。

では、ストレス反応を抑えるにはどうすればいいのか。「磁気による刺激を前頭葉に与えて活動を促す」療法が実在するように、ストレスを抑えたければ、脳の思考領域、つまり海馬と前頭葉の機能をうながせばいい。この2つの部位は、ともに体を活発に動かすことで何より刺激を受ける部位である。

まず、ランニングやサイクリングなどの運動をすると、それを続けている間はコルチゾールの分泌量が増える。体に負荷がかかる運動は一種のストレスだからだ。

筋肉を適切に動かすには、より多くのエネルギーや酸素が必要なので、血流を増やそうとして心臓の鼓動は激しくなる。そして心拍数と血圧が上昇する。この場合のコルチゾールの働きは正常で、体を動かすために必要な反応だ。

しかし運動が終われば、体はもうストレス反応を必要としないので、コルチゾールの分泌量は減り、さらにランニング前のレベルにまで下がっていく。ランニングを習慣づけると、走っているときのコルチゾールの分泌量は次第に増えにくくなり、走り終えたときに下がる量は逆に増えていく。

ここからがおもしろいところで、定期的に運動を続けると、運動以外のことが原因のストレスでも、コルチゾールの分泌量はわずかしか上がらなくなる。運動によるものでも仕事に関わるものでも、ストレスに対する反応は、体が運動で鍛えられるにしたがって徐々に抑えられるのだ。つまり運動が、ストレスに対して過剰に反応しないよう体をしつけるのである。体を活発に動かしたことでストレスに対する抵抗力が高まる。

運動は前頭葉を強くもする。体を活発に動かすと脳の血流が増える。前頭葉にたちまち大量に血液が流れ、機能が促進される。さらに、運動を長期にわたって続けると、前頭葉に新しい血管がつくられ、血液や酸素の供給量が増加、それによって老廃物がしっかり取り除かれる。

加えて、定期的に運動すれば、前頭葉と扁桃体の連携も強化される。そうなると、前頭葉はさらに効率よく扁桃体を制御できるようになる。教師が離れた場所から生徒を監督するのではなく、教室にいて直接指導するようなものだ。

定期的な運動を続ければ、前頭葉は物理的に成長までする。1時間程度の散歩を習慣にしている成人の前頭葉を定期的に測定した結果、前頭葉を含む大脳皮質が成長していたのだ。歩くと前頭葉が大きくなる。信じられないような事実である。

運動とストレスは「正反対」に作用する

運動とストレスに関するさまざまな研究論文に目を通していると、ある事実が浮かび上がってくる。ストレスと運動は、ほぼ正反対の作用を脳に与えているのだ。

・ストレスが増してコルチゾールの血中濃度が高くなると、脳内で情報を伝達する機能が妨げられる。運動は逆にその機能を高める。
・ストレスは脳の変化する特性(可塑性)を損なわせるが、運動はそれを高める。
・ストレスが高まると短期記憶(数分から数時間の記憶)が長期記憶に変わる仕組みにブレーキがかかる。運動はその逆に作用を促す。

運動は、ストレスや不安を消し去る本物の解毒剤だ。週に2,3回は心拍数が増えるようなランニングなどの有酸素運動をお勧めしたい。たとえ動悸が激しくなっても、脳はそれがストレスから来るものではなく、プラスの変化をもたらすものだと学習する。ただ散歩に出かけるだけでもいい。活発に体を動かしたときほどではないにしても、ストレスを抑える効果は望める。

著者:アンデシュ・ハンセン

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