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Viedel/KukiHairDesign/ヴィーデル/クキヘアデザイン 四条烏丸 美容室

ヴィーデルは四条烏丸の美容室です。フランス仕込みの技術 ナチュラルで優しく ふんわりとしたヘアスタイル

ドゥニヴィルニューヴ

2021-10-16 08:11:50 | 映画
「スパイス(香辛料)」の産出地である砂漠の惑星。そこは残忍な一家が支配している。
皇帝は違う一家を新たな統治者となるよう指図し、両勢力の紛争をくわだた。
映画は特殊能力を操る血を引き、宇宙に調和をもたらすとされる子息が、使命に目覚めていくまでを描くPart1的。
前作は長編(5時間)過ぎて短縮したが為に駄作になってしまったと噂されるデヴィッドリンチ監督作。
登場人物それぞれの役割と世界観の詳述にほぼ全編を費やし本編は終了しているが、とても幻想的な出来に仕上がっている。
プロダクションデザインもドゥニヴィルニューブならでわと言うのは私の知識が少ないかもしれませんが、「らしい」宇宙船やコスチューム。
有名な俳優もたくさん出ていますが、潰し合いにはなっていないですね。
「ブレラン2049」そして「メッセージ」に次ぎ、ドゥニはまたひとつ、SFジャンルにおいて爪痕を刻みつけた作品かも。


日本を勘違い

2021-10-06 06:00:00 | 映画


監督は日系米国人らしい。たぶん日本を知らない方。
舞台の中心は日本海。
冒頭では たぶん南イタリアのマテーラ、ロンドン、Mと再会するのは映画ロケ地お約束のブダペスト。いちおう現実路線なのですが…


背景がわからず殺しに来た人。まるでレオンのマチルダみたい。何故か人の多いマテーラで爆破、予告編の橋からの飛び降り、礼拝の参列へバイクで突っ込む… これで終わった。
ウイルスを盗み入るのにプロセスは無く屋上からだし、
変な和風に変な土下座。果てにはミサイル発射。
1年以上待った割には…
スタッフがネタ切れなのかもしれない。




根源は傲慢

2021-09-29 06:55:38 | 映画

むしろ悪い行いであるかもしれない。悪い行いであっても国家に背くこと。
人に依頼しておきながら、責任を完全には負わない人たち。
愛国心を盾に人の心をくすぐり、騙して行動させること。
ベネディクト・カンバーバッチが主演を務め、キューバ危機の舞台裏で繰り広げられた実話を基に、核戦争を回避するべく奔走する男たちの葛藤と決断をスリリングに描いたスパイサスペンス。
1962年10月、アメリカとソ連の対立は頂点に達し、キューバ危機が勃発。
英国人セールスマンのグレヴィル・ウィンは、スパイの経験など一切ないにも関わらず、CIAとMI6の依頼を受けてモスクワへと飛ぶ。
そこで彼は、国に背いたGRU(ソ連軍参謀本部情報総局)の高官ペンコフスキーとの接触を重ね、機密情報を西側へと運び続ける。
それで本当にキューバ危機が解決する方向へと向かったのだろうか?今も昔も変わることなく、何の罪も犯していない人たちの生活を一変させるような侵略行為は国の一存だからと言って許されるのだろうか?
いまだに起こり続けている世界のこのありさま。
ほとんどが一部政治家によっての欲に満ち溢れた行為。愚かな行為。
グルジアにしても、新疆ウイグルにしても、アフガニスタンにしても、シリアにしても、イラクにしても、エジプトにしても...
今日も排他的経済水域付近へミサイルが着弾した。そんな輩はいつでもいる、人から傲慢な欲がなくならない限りは。

ジョニデ

2021-09-28 09:33:32 | 映画
冒頭のシーン。良く見る外国製作映画では適当な日本語、日本人以外が演じる日本人。そんなのは存在しないと分かる設定等があげられる。
しかし冒頭の子守唄を唄う歌の曲調や歌詞の引っ張り具合、唄うさまは日本人独特のイントネーションだった。
しっかりと日本人にも見てもらいたいという思いが感じられる。方言を使い、キチンと文節が成り立ったセリフ。
今まで日本人として登場していた映画ではかなり優れているように思える。
だからこそ、映画へと引き込まれる。
水俣病の確認から約半世紀、小学校時代に社会科の授業で習った程度。
しかし私でさえ生きていた時に起こった事件でもある。
写真かがいなければ「世に存在を知られることもなかった」...今はそんな時代ではなくなった、良い意味でも悪い意味でも。
そんな世の中だからこそ、リアルとフェイクを見定めなければならない。
たとえ映画であってもフェイクはあってはならない。それは当事国に生まれたからこそ。
ただ現在の人たちはダブルスタンダード。
声高に勧善懲悪を謳い、悪に対して徹底的に名を伏せてSNSで発信しているかもしれない。しかし自分の私生活を完璧に振り返った時、どこか脛に傷を負っているもの。
そこまでにクリーンな人間って存在するのだろうか?
現にこの映画も、主役のジョニー・ディップは居住国にて有罪判決を言い渡されたが為に、上映は取りやめられている。
良い役を演じていても現実生活では有罪判決。
逆に、細かいこと迄にこだわり過ぎなのだろうか?そんな完璧な人なんていない、だからこそ「悪」解っている事は軽い気持ちでも、些細なことでも行わないほうが良いのだろう。
ちょっとエンドロールの世界で起こっている数々の事件には少なからずとも普段の生活で使っているものとかも係わりが有るのではと考えた時に、自分自身の生活にも辟易とする。


エンディングは曇天でも

2021-08-29 07:31:32 | 映画

原作では、あっさりと幕が閉じるのに引き換え、ここではふたりの人間の心の触れ合いにより、仄かな希望を感じさせる。
今までの村上春樹作品を実写化した印象は... 物静かなトーンや、淡々とした語り口、そしてなんとなくオシャレ仕上げ。
実写化では、あくまでも原作者ではない脚本家が加筆しキャラクターを作り上げてきた。
その分、原作者が意図としていないキャラクター設定に対して遠慮があったのか、それ程実写ではキャラクターが掘り下げられずに、映画が終わってから、見た側が想像を膨らませて余韻を楽しんでいたのかも。
「ドライブマイカー」では細やかにキャラクターが作りこまれ、見ている側に情報を提供してもらえはするが、そのキャラクターを背景とするスクリーン内での行いは、表面的には穏やかでも水面下ではさまざまなことが起こる。
そしてそれが一層示唆に富んだ深いものにしている。
登場人物の人間関係、急に刃を向く登場人物、過ぎ去った過去、劇中劇チェーホフの「ワーニャ叔父さん」、過去の自分から現在の自分への引継ぎ...
醸し出される映像での不穏な空気が、複雑な人間関係に陰影を与える。
そして最後には、善も悪もないニュートラルなキャラクターが心に影響を及ぼす。
ベートーベンの音楽がひたひたと心に沁み入る作品。