なんの小説だったか 宗教とは無縁の、でも自分にとっては本物の、そして自分のためだけの天使(もしくは神)を追求し続ける物語が好きだったような気がするんだけど、ぼんやりとしか覚えていない
その主人公を想うと荒野で失くしたしわくちゃになった古い手紙を探すような気持ちを思い出す
俺にとっての天使はパウル・クレーの天使でそれに詩をのせたのが谷川俊太郎だった
他にも馬鹿みたいな詩や言語の特性に疑義を投げかける実験的な詩や、あたたかい詩たち そしてそれを一緒に読み耽った友人たち
それらを取り巻く感情の輪郭や気持ちの抜け殻を引き摺りながらまた一つ喪失を抱えて生きていく
少し、淋しい
自分の天使はまだいるだろうか
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