前回と同じ記事に箕島の監督だった尾藤公氏の発言があります。尾藤氏も今では高野連様の幹部の1人です。ですから、別に「ブルータス」ではない(意外ではない)のですが…。
クローズアップ2007:高野連の特待制度根絶策 実効性が課題、歓迎する声も
(毎日新聞 2007年4月21日 東京朝刊)
特待制度が廃止されると中学球児の進学先にも変動が起きそうだ。和歌山の箕島高元監督の尾藤公・高野連常任理事は「高校野球の勢力図が変わってくる。今は県立校の甲子園出場は少ないが、県立校にもチャンスが増えてくるかもしれない」と話す。
まあ、このへんが本音なのでしょう。とくに和歌山と言えば、今ではあの高校ですし…。真実がそうでないとしても、そのように矮小化されてしまうのは仕方のないことです。
かりに、公立高校が復活することで高校野球が隆盛を迎えたとしても、高校野球だけが繁栄すればいいのか、ということは問われなければなりません。
(同)
尾藤さんは「『あこがれの学校に行きたい』『この指導者の下で野球をやりたい』との考え方は当然認められる。しかし、おカネで勧誘して生徒を集める今の特待制度は不公平だ」と見る。
授業料や入学金は私立校のほうが高いわけです。それは「不公平」ではないのでしょうか? 同じ公立校でも学区に縛られる高校と全県から集められる高校があります。この併存は「不公平」ではないのでしょうか? 公立高校でも生徒数の規模は異なります。それは「不公平」ではないのでしょうか? なによりも、野球部員だけ特待生になれず奨学金も受けられらないのは「不公平」ではないのでしょうか?
高校で転校することは稀ですから、私立高と公立高の両方に在学した経験のある人は少ないでしょう。自分の高校だけを基準にものごとを考えるのは「井の中の蛙」です。ちなみに、私は公立高出身であり、受験が許される普通科の公立高はそこだけでした。
助成金が国から出ている。それはどこに消えて
いるのかな?
それからもうひとつ。特待生の学費免除、
寮費免除は、正確には一般生徒が割高の学費を
払ってまかなっている。こういうのを不正という。
特待生の学費免除が「不正」なら、国立大学でも「不正」がおこなわれていることになります。