雲海の泡が破裂して

2016-09-12 17:09:51 | 日記

4時に四阿山の山頂に到着。
登り始める前の登山口での気温が11度だったので、一番気温が下がる日の出直前の2354mの山頂では、きっと5~6度だっただろう。汗で濡れたシャツを着替えるなど、しっかりと防寒対策をしてからカメラをセットし、少しずつ美しい姿を現す浅間山や朝焼けを楽しみながら、じっと日の出を待つ。

5時20分、コップの縁にへばりつく細かなビールの泡のような、雲海の中に赤い球が現れて
赤い球はゆっくりと泡を持ち上げ、ついに泡が破裂して飛び出した。

いつ見ても感動の一瞬、この瞬間のために生きている。
でも、この絵では満足できない。四阿山の特徴がほとんどないから。

で、ポイントを移動して、今度はまぎれもない四阿山の山頂での日の出。

これで100%満足。
明るくなって見えた360度の展望は、早起きの良い子へのおまけだった。


金峰山の絶景を独り占め

2016-09-08 10:17:37 | 日記

9月1日、0時40分起床。外気温はまだ真夏というのに7度、夏用の寝袋ではさすがに少し寒かった。1時20分に出発し、山頂には3時半の到着。

空は晴れ渡って星が煌めき、甲府あたりの街明かりを前景に曙光が差しかけた富士の山、山頂付近では山小屋の灯りが輝く。

山頂あたりはうす明るくなっても、南西側にあるは五丈石の巨岩はまだ闇の中。

山頂の畳2枚ほどの広さの平らな岩の上で、この絶景を独り占め。

すこしずつ朝がやってきて朝焼けが始まり、そして朝日山から待望の日の出。


信仰心の薄い小生でも、この瞬間にはなぜか手を合わせてしまう。

気持ちよく晴れ渡った空、幸せいっぱいの気持ちを土産に下山。


大菩薩嶺は富士山賞賛のために

2016-09-02 03:18:50 | 日記

埼玉や山梨では迷走台風10号の大きな影響はなく、台風一過の晴天が望めると期待して大菩薩嶺にでかけた、東北や北海道で大暴れしていたとはつゆ知らず。

影響がほとんどないといっても大雨が降ったことは事実で、それが今回の山行の予定に影響した。
初めての山では明るいうちに一度登って下見をし、そして日の出の撮影のために早朝あるいは深夜に登るのが通常の行動、これ常識。
今回もそのつもりで出かけたのだったが、大雨の影響で裂石温泉から上日川峠への道が通行止め。解除が夕方の5時で、その日は泊まるのみ。

やや無謀と知りながら、ネット情報では危険な場所はないようなので、ぶっつけ本番で2時前に上日川峠を出発。福ちゃん荘を経て大菩薩峠までは幅の広い林道で、枯れ枝が少し落ちていたくらいで、荒れた様子もなかった。大菩薩峠から大菩薩嶺までの尾根にも荒れた場所はなく、地図さえ頭の中にあれば分かりやすく、歩きやすい道だった。

3時50分に山頂に着き、灌木で覆われて視界が不良であることを確認してから、東の空が見える場所を求めて下山。雷岩付近でも無理で、標高2000mの標識がある広場でなんとか。

月が昇り始めたばかりで、星もよく見えて、大風の影響で風は少し強かった。北西から南東に向かって下るこの稜線は、南側の視界が極めてよく、雷岩から介山荘までは富士山を眺めて、その姿を賞賛するための道。

このポイントも日の出の方向となると灌木越し。日の出の方角に比較的低い灌木をみつけてカメラをセット。待つことおよそ1時間。

昇るお日様をなんとかゲット。
でも、これだと大菩薩嶺でなくてもどこでも撮れる日の出。そんな不満はあるものの、それは富士山すら見えない山頂の状態に責任はあるのだと諦める。

下山する前にもう一度富士山を眺める。

朝日が差した山頂、白髪富士。
下山の途中の大菩薩峠で、自転車で登って来た若者に出会った。「山頂までは無理ですかね」、「無理でしょう」。