雑貨のある暮らし

自分なりの雑貨との暮らしや
インドネシアで暮らした日々についてお話します。
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夫のクリス

2006-05-14 21:54:47 | 我が家のお宝(私物)。
 久々に使ったベルトがずいぶん短く感じられました。
実家に帰っている時の暴飲が祟っています。やばすぎる…
夏までに何とかせねば…
 
 さて、今日は夫のクリス(短刀)のお話です。
 何がきっかけで、夫が突然クリスに興味を持ち始めたのか
定かではありません。彼がいつから集めるようになったのか
私も覚えていません。
 
 クリスは主に儀式用の短刀で、ジャワ島が有名ですが各地
それぞれの形で存在する、伝統的な刀です。私たちのいた
スラウェシ島にもあると聞きました。
 そもそもクリスのかたちにはそれぞれに将来の成功や
富などを願った「げん担ぎ」のような意味合いがあると
言います。
 夫は「げん」の意味合いよりも第一印象やデザインを
重視して買うことが多かったので、今うちにある6本が
それぞれどんな効能があるのか、私は知りません。(知る
のも怖いので知りたくありません)
 
 インドネシア人で骨董に詳しい知り合いの話によると、
作る過程でその職人の気のようなものが込められていて、
本物のクリスには不思議な力が宿っており、人がクリスを
選ぶのではなく、クリスが人を選ぶんだそうです。例えば
新しい持ち主がそのクリスに値しない場合、クリスは空を
飛んで元の持ち主のところへ戻るとも言われているんです
って。力の強いクリスになると、独りで立つんですって。
 そこまでくると「あっそー」って感じになりますが、
日本の刀も刀鍛冶の気が込められていると言いますし、
まぁ話半分くらいは聞いておきましょう。

 また、くねくねしている刃の凸部分が奇数でなければ
ならないとも言われていいます。
 そういえばある日私たちがいつも行く骨董店でクリスを
見ていると、へんてこりんな欧米人の男性がやってきて、
「これはカーブが偶数だから不幸が起こる」だの「これは
呪いのクリスだ」だのとさんざんケチをつけて帰っていき
ました。私たちはポカン状態でしが、あとで店員さんに
聞くと、彼はいつもやってきては売り物の古物にケチだけ
つけて帰っていく難くせ野郎なんですって。
 よく見ると彼の数えた「カーブ」とはくねくね刃の凹部分
で、刃の構造上、凸部分が奇数ならば凹部分は偶数にしか
なりえないんですね。


 
 さて、前置きが長くなりましたが、これが夫のクリスの
うち、初期に買ったものです。特に下は初めて買った物で、
鞘(自体は木で出来ており、その上を飾り彫りされた金属の
カバーがついています)が白檀で出来ているので刀自体が
いい匂いがするんです。儀式用とはいえ刀の殺伐とした
イメージと白檀のエキゾチックな香りがとても対照的で、
なんとも不思議な気持ちになる短刀です。
 


 これはバリのクリスです。鞘の金属のカバーがいかにも
バリっぽい装飾ですね~。夫はこの鞘の顔に魅せられて
購入を決めたようです。



 ジャワのクリスと比べてはるかに大きく、私には
なんとなく大雑把に感じられますが、そんなこと夫に
言ったら怒られるかな。
 これはあるホテルのアンティークショップで見つけ、
迷いに迷って購入した物で、次に訪れたときにはその
お店がなくなっていたので、買っといて正解でした。
 
 今日はここまでです。残りの3本についてはまた後日
お話しますね~。


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