『あまちゃん』22週、「おらとママの潮騒のメモリー」の感想まとめ。
その1、鈴鹿スペシャル、前髪クネ男、アキと種市、映画『潮騒のメモリー』くらいまで。
(その2はこちら)
堂々のレジェンド入り「前髪クネ男」
本放送から2年が経ち、地上波ではなくBSでの再放送、しかも朝7時台でも、放送中に堂々のトレンド入りを果たし…
その再放送から6時間たっても爪跡を残し続けた……
あまちゃん制作陣と古田新太が生み出した怪物……
関連リンク
・『あまちゃん』21週、ここまでずっと丁寧に描かれたからこそ、それぞれの『大逆転』に涙する。
・『あまちゃん』20週、勉さんと甲斐さん、2人の証人によって深まる物語。
・『あまちゃん』18週、太いものには巻かれない天野春子。
以前のもの、本放送当時の記事はこちら。
・朝ドラ感想記事のまとめ。
■アキと鈴鹿さん、その1
あのときの「親孝行できなくてごめんなさい」は、夏さんを思う春子さんの気持ちが憑依していたから。
今はきっと春子さん、親孝行できてる。
今度は誰の憑依でもなくアキの番だね。
鈴鹿「一緒に暮らしましょう!」
↓
ずぶん「(俺寿司屋だけなのに?!)」
大将「(太巻さんどうなるの?!)」
ミズタク「(ややこしくね?!)」
先週のクランクイン直前のときと明らかに違う表情をみせる鈴鹿さんが秀逸。
■それぞれが大逆転を果たし、動き始めた北三陸
新たな母娘・鈴鹿さんとアキがはじまったところで、母娘・夏さんと春子さん。
「いずれ出ていくかと思うと、頼りたくても頼れねえのさ」
「アキがさ、初めて自分でとった仕事じゃん」
間接的にアキと春子さんの線も繋いでる。
「出発進行の声が、独身最高に聞こえる」
「ダイヤの乱れは心の乱れだ」
いいこといいながらも、ものすごくシュールな吉田と大吉さんの言葉。
■鈴鹿スペシャル(トレンド入り)
検証、鈴鹿スペシャル。
人参、ニガウリ、インゲン、ナス、パプリカ、きゅうり、葉モノ……色があかん色になってるwww
■そうか、これも布石だったか
能年ちゃんは朝日が似合うなーと思ってたら。最後の太巻の一言に思いっきり吹いた。
そんな太巻が撮った渾身のカットがレジェンドとなる。
■アイツがやってきた
まずはお得意のテロップ芸から。
ユイちゃんがテヘペロしてるのに。
鈴鹿さんや太巻が結構大事なセリフ言ってるのに。
再放送でも拾うのがやっとなんですが。
甚大な爪痕を残していった、前髪クネ男。
現行の朝ドラの地上波放送が始まってもなおトレンドトップ。
実質出演時間が5分くらいなのにトレンド入り。放送から2時間経ってもまだトレンド入り。
ストーリー性の高いあまちゃん の中でも大した伏線は持ってないのにトレンド入り。
もはやレジェンド入り。前髪クネ男です。
あま製作陣と古田新太が創り出した恐ろしい怪物・前髪クネ男。
本放送から2年、BSの再放送から4時間近く経ってなおトレンドに爪痕を残す。
■「おじいちゃん、入れ歯臭い!」
アキが本気で嫌がっている、というより能年ちゃんも素で嫌がってそうなこの表情な。
勝地さん不憫ww
「おじいちゃん、入れ歯くさい!」
能年ちゃんの表情があかんことになりかけてる。
恐るべしレジェンド、前髪クネ男。
また会う日まで、前髪クネ男。
■前髪クネ男の功績
先週から散々描かれていて、挙げ句の果てにゃアキに「早く!」と言わせてしまう種市のカッコ悪さがあるから、後のクネ男のインパクトがデカかった。
「種市許すまじ」を「種市でいい」に変えた重要人物
キスシーンに挑むアキを見て、刃物片手に荒ぶる種市。やっぱりここでもカッコ悪い。
撮影の邪魔して、ミズタクや鈴鹿さんに叱られて、アキ本人にも叱られて、やっぱりカッコ悪い種市。
でも、クネ男よりはいい(確信)
前髪クネ男再び。ミズタク、太巻に叱られるクネ男。漢字に弱いクネ男。
クネ男自身に問題アリなんだとは思うけど、ミズタクや太巻がアキをフォローしてくれての行動だったら、なんだか暖かいなあって。
でもクネ男も差し入れに栄養ドリンク持って来たり、現場スタッフを褒め称えたり、鈴鹿さんの差し入れにきちんとお礼を言えたり。
漢字読めてないけど。
前髪クネ男、多分いい子。
貪るような接吻はカメラの角度で未遂に終わったアキ、種市とのファーストキスのシーン。
種市とアキの安堵しきった表情がいい。
サラッといくのがいい。
クネ男という強烈な話があったから、表情や仕草が映える今日のラストカット。
■ユイちゃんの笑顔
ピンチのアキが助けを求めたのは、彼氏の種市じゃなくて、親友のユイちゃん。
一貫してアキとユイちゃんの関係を描いてくれるのが、あまちゃんのいいところ。
「琥珀の落ちる音」の入るタイミングがうまい。
ユイちゃん可愛い。
■若鈴鹿と若太巻
分岐の電話ボックス。
こもる若鈴鹿に、女優を続けるよう励ますのは若太巻。
かつての若春子の姿が重なる。
若鈴鹿はここで女優としての覚悟を決めて、若春子はここで別の人生のリスタートを切っていったんだなあ。
そんな過去を経て、大女優になった鈴鹿さんの言葉には含みがある。
「正直に生きるのをやめた」
「見てくれるお客さんが本当だと思ってくれたら」
「嘘は上手につかないとバレちゃうからね」
最後まで引っ張られる謎の一つ。
■鈴鹿ひろ美と天野アキ
アキと鈴鹿さん、撮影中。
太巻の前で見せる鈴鹿さんが色っぽい。
比べてアキといるときは友達親子かな。
夏ばっぱに見えて嬉しいアキ、夏ばっぱに見られて嬉しい鈴鹿さん。
ふたりの笑顔がなにより素敵。
■不良娘なりの親孝行
鈴鹿さんを通して元気な夏ばっぱを思い出したところで、すかさず夏ばっぱご本人。
今のばっぱの老いがより一層際立ってみえる。
だからこそ映える春子さんの横顔。
「たまにはさ、絵に描いたような親孝行させてよ」
夏さんが元気になることは町の人に夏さんをとられること。
だって夏さんは元祖北三陸のアイドルだから。
夏さんの元気は街の元気だから。
遠くの不良娘の寂しそうな横顔が、親離れと子離れを思わせる。
二度目の家出。
見送るのが、子供と一番離れた場所にいるメガネ会計ババアと組合長ってのがいい。
そして夏ばっぱの切ない笑い声。
あのとき届かなかった大漁旗、今日も届かなかったウニ丼。
でもこの親子は、これでいいのかもしれない。
■ユイちゃんはわかってる。
ユイちゃんが「春子さんの可愛いがり方が荒っぽいからだよ」と言ってから、
「痛い!春子さん荒っぽい!」と言っているのが微笑ましい。
彼女は春子に可愛がってもらったことをわかってるんだなあ。
■ミズタクと太巻の関係
主題歌は誰が歌うのか。ミズタクと太巻の関係性も少し違ったように見えてくる。
水口は、鈴鹿さんと春子さんと太巻さんの秘密を知っている。
ふざけてる太巻、このときにはもう決意を固めていたんだろうか。
■映画『潮騒のメモリー』
「この先つらいことがあったら」
春子さんが夏さんに言えなかったことをアキが代弁し、夏さんが渡せなかったものを鈴鹿さんが代わりに渡す。
表現や言葉がいかに多面的かって知る。
そんなふたりの女優を見守る太巻とミズタク。仕事人としての表情から、ふたりの演技にのみこまれていくのがわかる。
このときの鈴鹿さんの言動が、太巻のこれから先の行動を決定付けたのかなあって。
「私の芝居なんてどうでもいいのよ。彼女のリアクションさえ撮れていれば」
鈴鹿さんが示した撮るべき絵は、鈴鹿アキが泣き出して、でも堪える一瞬。
天野アキもかつて北鉄車内で春子相手にそうだったように。
それは女の子が一回り強くなる瞬間。
■東北人の描く東北、言葉が生きている脚本
「ノーと言えない東北人」はクドカンならでは。
「たいしたもんだ」は私は「アキの天然?」と思ってた。
でも放送後に東北の人に聞いたら、「岩手沿岸方言で最大限の褒め言葉」と知ったもんだから驚いた。
脚本が言葉を大事にしている証拠だと思う。言葉が生きているこのドラマ。
モニター越しの「大したもんだ」。
アキはモニター越しに春子さんに伝わっていることを知らない。
でも春子さんは知っている。
これも大事なことなんだよなぁー。
その2に続きます。
その1、鈴鹿スペシャル、前髪クネ男、アキと種市、映画『潮騒のメモリー』くらいまで。
(その2はこちら)
堂々のレジェンド入り「前髪クネ男」
本放送から2年が経ち、地上波ではなくBSでの再放送、しかも朝7時台でも、放送中に堂々のトレンド入りを果たし…
その再放送から6時間たっても爪跡を残し続けた……
あまちゃん制作陣と古田新太が生み出した怪物……
関連リンク
・『あまちゃん』21週、ここまでずっと丁寧に描かれたからこそ、それぞれの『大逆転』に涙する。
・『あまちゃん』20週、勉さんと甲斐さん、2人の証人によって深まる物語。
・『あまちゃん』18週、太いものには巻かれない天野春子。
以前のもの、本放送当時の記事はこちら。
・朝ドラ感想記事のまとめ。
■アキと鈴鹿さん、その1
あのときの「親孝行できなくてごめんなさい」は、夏さんを思う春子さんの気持ちが憑依していたから。
今はきっと春子さん、親孝行できてる。
今度は誰の憑依でもなくアキの番だね。
鈴鹿「一緒に暮らしましょう!」
↓
ずぶん「(俺寿司屋だけなのに?!)」
大将「(太巻さんどうなるの?!)」
ミズタク「(ややこしくね?!)」
先週のクランクイン直前のときと明らかに違う表情をみせる鈴鹿さんが秀逸。
■それぞれが大逆転を果たし、動き始めた北三陸
新たな母娘・鈴鹿さんとアキがはじまったところで、母娘・夏さんと春子さん。
「いずれ出ていくかと思うと、頼りたくても頼れねえのさ」
「アキがさ、初めて自分でとった仕事じゃん」
間接的にアキと春子さんの線も繋いでる。
「出発進行の声が、独身最高に聞こえる」
「ダイヤの乱れは心の乱れだ」
いいこといいながらも、ものすごくシュールな吉田と大吉さんの言葉。
■鈴鹿スペシャル(トレンド入り)
検証、鈴鹿スペシャル。
人参、ニガウリ、インゲン、ナス、パプリカ、きゅうり、葉モノ……色があかん色になってるwww
■そうか、これも布石だったか
能年ちゃんは朝日が似合うなーと思ってたら。最後の太巻の一言に思いっきり吹いた。
そんな太巻が撮った渾身のカットがレジェンドとなる。
■アイツがやってきた
まずはお得意のテロップ芸から。
ユイちゃんがテヘペロしてるのに。
鈴鹿さんや太巻が結構大事なセリフ言ってるのに。
再放送でも拾うのがやっとなんですが。
甚大な爪痕を残していった、前髪クネ男。
現行の朝ドラの地上波放送が始まってもなおトレンドトップ。
実質出演時間が5分くらいなのにトレンド入り。放送から2時間経ってもまだトレンド入り。
ストーリー性の高いあまちゃん の中でも大した伏線は持ってないのにトレンド入り。
もはやレジェンド入り。前髪クネ男です。
あま製作陣と古田新太が創り出した恐ろしい怪物・前髪クネ男。
本放送から2年、BSの再放送から4時間近く経ってなおトレンドに爪痕を残す。
■「おじいちゃん、入れ歯臭い!」
アキが本気で嫌がっている、というより能年ちゃんも素で嫌がってそうなこの表情な。
勝地さん不憫ww
「おじいちゃん、入れ歯くさい!」
能年ちゃんの表情があかんことになりかけてる。
恐るべしレジェンド、前髪クネ男。
また会う日まで、前髪クネ男。
■前髪クネ男の功績
先週から散々描かれていて、挙げ句の果てにゃアキに「早く!」と言わせてしまう種市のカッコ悪さがあるから、後のクネ男のインパクトがデカかった。
「種市許すまじ」を「種市でいい」に変えた重要人物
キスシーンに挑むアキを見て、刃物片手に荒ぶる種市。やっぱりここでもカッコ悪い。
撮影の邪魔して、ミズタクや鈴鹿さんに叱られて、アキ本人にも叱られて、やっぱりカッコ悪い種市。
でも、クネ男よりはいい(確信)
前髪クネ男再び。ミズタク、太巻に叱られるクネ男。漢字に弱いクネ男。
クネ男自身に問題アリなんだとは思うけど、ミズタクや太巻がアキをフォローしてくれての行動だったら、なんだか暖かいなあって。
でもクネ男も差し入れに栄養ドリンク持って来たり、現場スタッフを褒め称えたり、鈴鹿さんの差し入れにきちんとお礼を言えたり。
漢字読めてないけど。
前髪クネ男、多分いい子。
貪るような接吻はカメラの角度で未遂に終わったアキ、種市とのファーストキスのシーン。
種市とアキの安堵しきった表情がいい。
サラッといくのがいい。
クネ男という強烈な話があったから、表情や仕草が映える今日のラストカット。
■ユイちゃんの笑顔
ピンチのアキが助けを求めたのは、彼氏の種市じゃなくて、親友のユイちゃん。
一貫してアキとユイちゃんの関係を描いてくれるのが、あまちゃんのいいところ。
「琥珀の落ちる音」の入るタイミングがうまい。
ユイちゃん可愛い。
■若鈴鹿と若太巻
分岐の電話ボックス。
こもる若鈴鹿に、女優を続けるよう励ますのは若太巻。
かつての若春子の姿が重なる。
若鈴鹿はここで女優としての覚悟を決めて、若春子はここで別の人生のリスタートを切っていったんだなあ。
そんな過去を経て、大女優になった鈴鹿さんの言葉には含みがある。
「正直に生きるのをやめた」
「見てくれるお客さんが本当だと思ってくれたら」
「嘘は上手につかないとバレちゃうからね」
最後まで引っ張られる謎の一つ。
■鈴鹿ひろ美と天野アキ
アキと鈴鹿さん、撮影中。
太巻の前で見せる鈴鹿さんが色っぽい。
比べてアキといるときは友達親子かな。
夏ばっぱに見えて嬉しいアキ、夏ばっぱに見られて嬉しい鈴鹿さん。
ふたりの笑顔がなにより素敵。
■不良娘なりの親孝行
鈴鹿さんを通して元気な夏ばっぱを思い出したところで、すかさず夏ばっぱご本人。
今のばっぱの老いがより一層際立ってみえる。
だからこそ映える春子さんの横顔。
「たまにはさ、絵に描いたような親孝行させてよ」
夏さんが元気になることは町の人に夏さんをとられること。
だって夏さんは元祖北三陸のアイドルだから。
夏さんの元気は街の元気だから。
遠くの不良娘の寂しそうな横顔が、親離れと子離れを思わせる。
二度目の家出。
見送るのが、子供と一番離れた場所にいるメガネ会計ババアと組合長ってのがいい。
そして夏ばっぱの切ない笑い声。
あのとき届かなかった大漁旗、今日も届かなかったウニ丼。
でもこの親子は、これでいいのかもしれない。
■ユイちゃんはわかってる。
ユイちゃんが「春子さんの可愛いがり方が荒っぽいからだよ」と言ってから、
「痛い!春子さん荒っぽい!」と言っているのが微笑ましい。
彼女は春子に可愛がってもらったことをわかってるんだなあ。
■ミズタクと太巻の関係
主題歌は誰が歌うのか。ミズタクと太巻の関係性も少し違ったように見えてくる。
水口は、鈴鹿さんと春子さんと太巻さんの秘密を知っている。
ふざけてる太巻、このときにはもう決意を固めていたんだろうか。
■映画『潮騒のメモリー』
「この先つらいことがあったら」
春子さんが夏さんに言えなかったことをアキが代弁し、夏さんが渡せなかったものを鈴鹿さんが代わりに渡す。
表現や言葉がいかに多面的かって知る。
そんなふたりの女優を見守る太巻とミズタク。仕事人としての表情から、ふたりの演技にのみこまれていくのがわかる。
このときの鈴鹿さんの言動が、太巻のこれから先の行動を決定付けたのかなあって。
「私の芝居なんてどうでもいいのよ。彼女のリアクションさえ撮れていれば」
鈴鹿さんが示した撮るべき絵は、鈴鹿アキが泣き出して、でも堪える一瞬。
天野アキもかつて北鉄車内で春子相手にそうだったように。
それは女の子が一回り強くなる瞬間。
■東北人の描く東北、言葉が生きている脚本
「ノーと言えない東北人」はクドカンならでは。
「たいしたもんだ」は私は「アキの天然?」と思ってた。
でも放送後に東北の人に聞いたら、「岩手沿岸方言で最大限の褒め言葉」と知ったもんだから驚いた。
脚本が言葉を大事にしている証拠だと思う。言葉が生きているこのドラマ。
モニター越しの「大したもんだ」。
アキはモニター越しに春子さんに伝わっていることを知らない。
でも春子さんは知っている。
これも大事なことなんだよなぁー。
その2に続きます。
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