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今の社会をどうとらえるか?が史的唯物論

2017-03-07 04:18:44 | 日記
「史的唯物論」というと、なにか歴史の学問でもあると思われがちですが、これは、過去の歴史についての学問ではなく、なによりもまず、いまの社会をどうとらえるか、社会観についての理論だということです。

 社会観とは、経済面だけでなく、もっと広い目で社会全体を見たときに、どのように社会をとらえるのが本当の科学的な見方なのかを明らかにする、これが社会観の問題であり、その目で見ると歴史観でもあります。その意味でマルクス、エンゲルスが確立した社会観を「史的唯物論」と呼んでいます。

 史的唯物論には柱になる3つの味方があります。一つは「社会の土台は、人間の経済生活にある」という見方です。歴史を動かす一番のおおもとの力は、政治や文化の変化でもなければ、人間の精神生活のあり方でもなく、宗教の発展などでもありません。物質的な諸関係、生産・交換・分配などの経済生活のうちにある。これが第一です。

 2番目は、歴史を過去にさかのぼると社会の変化・発展のいろいろな段階が出てきますが、「大きな歴史の時代は、経済関係の段階的な発展で区分される」ということです。経済の関係が変わるととに、やっぱり歴史の時代が変わってゆきます。

 3番目は、人間が社会を動かす時に、大きな力となるのは、個々の人間のバラバラな活動ではなく、集団の力です。この集団は、経済的な関係を基礎にして生まれる「階級」という集団だということです。

 不破さんは端的に3つまとめています。1、社会の土台は人間の経済生活にある。2、経済関係の段階的な発展が歴史の時代を区分する。
3、社会を動かす主役は階級である。

 過去に起こったことだけでなく、現代社会を見るときにもこの立場で見るというのが、マルクス・エンゲルスが確立した「史的唯物論」の考えです。

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