以前にブログに載せた格子行灯を作る前に、試作として作った行灯です。
随分と前に作ったものです。
色々な格子のパターンを実際に見てみたかったので、格子を八面とれるようにしました。
透かし彫りは帯状にして、こちらも八枚彫りました。
かきつばた・朝顔・笹ゆり・椿(画像なし)に、
額あじさい・かたくり・蓮・桜の八枚です。
格子も手こずりましたが、透かし彫りも大変でした。
残しが一ミリないところなどは、下手に糸ノコの歯を引っ掛けたりすると、簡単に折れてしまいます。
現に、初めから彫り直したものもあります。
やすり掛けも慎重にやらないと、パキッと悲しい音が響きわたる結果に…。
桜と蓮は、正面から見ると細かな点が江戸小紋のように見える様に、0.2ミリのドリルで穴を開けて点描写にしてあります。
桜は花びら、蓮は葉っぱが浮かぶようにしました(写真では分かりませんが…)。
この行灯かなり縦長で、高さが53センチ、幅が21.5センチです。
材は全てヒノキ。
塗料には柿渋を使いました。
釘は一本も使わず、ホゾを切って組みました。
試作で作りましたが、時間と労力がたっぷり掛かったので、手放せない一品になりました。
※それでも、実際は既にほこりが被っています。本当は作りたいだけなのかも知れません…。