「その日の天使」
今朝の東京新聞の筆礼に、作家中島らもさんが『ポケットが一杯だった頃』の中で語った「その日の天使」についてでした。アルコール急性肝炎で苦しみ精神的にも追い込まれたときに聞いた、焼き芋屋さんの「やきいも~」にふっと救われた、というものでした。
日常のありふれた中に、すっと焦燥を和らげてくれるものがある。それを自分で見出せるかどうか、見出すことができれば「その日がいきられる」そんなメッセージでした。
世界そして日本を覆う経済不況。警察庁は5日、1月の全国の自殺者は2645人だったと発表しました。私は昨年12月の県議会の本会議の場で、「これから自殺者がどんどん増えていくことが懸念される。全国で自殺者数の最も高い秋田県の取り組みのように、自殺対策(自殺においこまれないような複合的なサポート)の強化を強くもとめる」と
発言し、県の対応を求めました。追い詰められている方を救う手助けの仕組みを強化しなければなりませんが、個々の方の苦しみへの対処には間に合わないこともあるかもしれません。
今追い詰められている方が、その状況が変わらない中でも、ふっと「天使」を見出して頂けることを切に願います。