川柳「葦群」 31号掲載句

オスプレイ呼んでしまったシオマネキ
舌先でコロリ転がる第九条
日本の首に少子化という真綿
蛇口から民の悲鳴が漏れてます
チョキの指じっと見つめる負けている
わら人形打てば私の負けになる
わたくしの知ったことかと猫の耳
　　2014.10.01　葦群31号　葦の原掲載句

留守電で見知らぬ人に叱られる
投げている石の重さを君知るや
やましくは無いが薔薇など妻に買い
紙相撲とんとん妻とけんかする
ビール缶ぐいと飲み干し忘れます
　　2014.10.01　葦群31号　川柳葦群抄掲載句

雑詠 141214

野良猫の言葉がわかり棒持てず
闇雲に音頭取り取り笛太鼓
一握りされても売れぬ飯の粒
地獄極楽　活きるも死すもオノマトペ

拾われた川柳

「川柳葦群」冬の句会　H26.12.07
　　　席題「寒い」
飲み干した酒に寒さは残される
電柱になって寒さに耐えてやる
　　　宿題「縮む」
ゆっくりと肝に湯のしをする夜更け
　　　宿題「雑詠」
死してなお高倉健という舞台

拾われた川柳

ゆうゆう夢工房11月句会　互選　　
「雑詠」
母の手の記憶　体温八度二分
一つずつ消してブランコゆれ残る
　　「イメージ吟」
氏素性問われ記憶の外にいる

拾われた川柳

「川柳葦群」秋の句会 H26.08.24
この森の奥に渡れぬ橋がある
目の前の橋に覚悟を決めました
　　　　　　「橋」和才美絵　選

野心ならそこでスルメになってます
　　　　　　「野心」清野玲子　選

苦労かけたね涙こらえていましたね
手を掛けてしまえとよぎる介護劇
　　　　　　「雑詠」梅崎流青　選