夏音

「なつのね」ぶろぐ

番号ポータビリティがやってくる?

2005年07月08日 01時44分13秒 | 雑談
読売に記事が出ていた番号ポータビリティの話.

番号ポータビリティの開始に目処がたったとのこと.
電話番号を変えたことを友人に伝えることが面倒で,使い続けている
人も多いだろうし,そんな方にとってはこのニュースは朗報かな.

5月の記事になるけど,番号ポータビリティが導入された場合,携帯キャリアの
中で最も積極的な動きを見せているauにユーザが流れていく
,という試算が
出ていた.

もし,この試算が事実だとすると,ドコモはどう対応するのか?,という
点に注目が集まることになる.可能性のある対応策について,メモ書き程度に
残しておこうと思う.考えられる対応策としては,大まかに次の5つに分類
できるんじゃないかと思う.

1.auとの真っ向勝負は避け,それなりのシェアでやっていく
2.新しいサービスを打ち出す
3.端末の付加価値で勝負する
4.料金で勝負する
5.端末価格で対抗する
6.未開拓な領域でのシェア獲得を図る

それぞれの対応策についてもう一歩踏み込んで考えてみる.
まず,1の対応策だけど,ARPU上昇が望めなくなってきていること,また,
それなりのシェアを維持するためにも,開発投資が必要となることから,
最初からセカンドポジションを狙っていこうという守りの姿勢はシェアの
低下を招くだけなので,ありえないと思っても問題ない.プライドもある
だろうし.(笑)

2の新サービスについては,とりあえず音声自体ではこれ以上の収益は厳しい
部分があるから,必然データ系という方向になる.4Gといったより高速な
通信方式の議論もされ始めてるけど,コスト等の面から見れば無線LANの方が
安く,また,端末の普及率からしても携帯だけでがんばっていくのは難しい.
ドコモ自身も地下鉄の駅とか無線APを設置しているけど,ライブドア(という
よりは電力系)が無線でがんばろうとしてるので,必然価格競争ということに
なってちょっと厳しい.他の部分への進出ってのは6のところで検討してみる.
もちろん,無線LANの収益が維持できるのは首都圏のような地域だけかもしれず,
それ以外の地域では携帯がデータ通信を担うかもしれない.

3が現在の主流.でも,端末を供給しているメーカもドコモだけに供給している
わけではないので,いずれ他キャリアでも同様の機能が搭載されて…という話に
なってしまって,これも厳しそう.

4の料金は世の中の流れ的に固定料金に向かっており,auへのユーザ流出を
防ぐためには,ドコモも固定料金の導入に踏み切らざるを得ないと思う.
そうなると,ADSLのときのように価格競争に繋がり,自らの収益を減らす
方向に向かってしまう可能性が高い.

5の端末の価格であるが,現在の携帯端末は5-10万円程度してもおかしくなく,
キャリアからのインセンティブで大きな値下げを実現しているのは周知の通り.
端末価格で勝負する場合,端末機能を向上させることを前提と考えると,
インセンティブの額が大きくなるだけであり,自らの収益にダメージを
与えることになる.となると,モジュール化を進めて端末の低機能化を
図ることになる(海外メーカの開発はこちらの方法を採っている).
となると,価格を含め端末の差別化要因がなくなり,端末以外で勝負すると
いうことになる.

6の未開拓領域の話としては,企業系への進出,飛行機や新幹線といった
移動通信系なんかに進出していくことが考えられる.
企業系へのサービスとしては,業務プロセスとの連携なんかが思い浮かぶし,
NTTデータやNTTコムといった兄弟企業(?)と協業すればかなりいい戦いが
できるんじゃないかと思う.
また,高速移動する新幹線なんかでネット通信を実現するためには,
非常に高い無線技術が求められる(山間部での通信とか…)がその技術を
有する数少ない企業として,最前線で戦っていけるんじゃないかなと思う.

シナリオではないけど,番号ポータビリティを来年に控え(記事が正しければ),
ドコモ,auがどう動くかが楽しみである.
ボーダフォンはちょっと現状では厳しいので,ソフトバンク辺りに買収されると
面白いんだろうけど.