新幹線通勤ナ日々

那須塩原-東京間で新幹線通勤をする中で見た人の行動、新幹線通勤学や、田舎暮らしなど、筆者の独断と偏見により勝手に解析。

新幹線通勤の経済学

2004-05-29 09:19:46 | 新幹線関連
ここでは少し堅い内容でこの、新幹線通勤について考えてみたいと思います。これから新幹線通勤を考えられている人たちに送るエールです。(笑)

新幹線通勤の実体
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新幹線通勤を行っている人は、どれくらいか。ということについて、実は一度リサーチしたことがあります。

総務省がまとめる、国勢調査を元に、「他県で従業・通学」している人たちで、那須塩原駅の通勤圏(ここでは黒磯市、那須町、西那須野町、大田原市、塩原町とする)の人たちの数を調べると、平成12年時点で約2000人いることが分かります。もちろん、他県といってもすぐ北には福島県もありますから、全ての人が新幹線通勤、ということはありませんが、仮にその半数が利用しているとしても、約1000人の人が毎日、那須塩原から、さいたま・東京方面に通われているわけです。

もちろん、那須塩原から宇都宮や小山に通っている人もいるわけで、そう考えるとやはり、新幹線通勤者数は相当な数になるかと思います。

少し別な観点で、同調査内容を見てみましょう。

黒磯市の夜間人口(58,782人)うち約1.5%(882人)の人たちが県外に従業・通学しているという内容から、私の住む黒磯市の県外依存度が高いと言うことが分かります。反対に、地域密着型と思われる大田原市の場合、その数は0.7%と黒磯市の約半分となっています。

話しを元に戻すと、私の住む黒磯市というのは、新幹線通勤ができ、なおかつ「田舎」である場所としては非常に条件が整っていることが統計上少しだけお分かりいただけるのではないでしょうか。

(参考URL:総務省統計局 http://www.stat.go.jp/)

さて、「経済学」と書いた以上、何らかの数字的観点から話しを進めないといけませんね。

通勤時間および定期代について
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東京駅から約1時間15分。那須塩原駅は東北新幹線で東京から上野、大宮、小山、宇都宮そして那須塩原と、わずか5駅目になります。残念ながら新幹線の中でも「快速」にあたる列車は止まりませんが、それでも朝の通勤時間は10分~15分に一本間隔で東京に向かう列車は出ておりますし、逆に帰宅時間は30分に一本の割合で那須塩原方面行きが出ています。

何より素晴らしいのが那須塩原には新幹線の車両庫があるため、始発・終着という列車もあり、特に朝の通勤時間始発で余裕で座れるのと、帰宅時終電で泥酔していても終着が自分の駅だと、安心して眠れるわけです。(何度となく、那須塩原で「しまった!」といった顔で列車を出るお父様方を見ました。那須塩原駅前にはそういった方々のためのステーションホテルがあります。)

それでは他の駅で新幹線通勤候補地を探してみましょう。

郡山  : 東北新幹線「快速」で1時間23分、¥173,570
安中榛名: 長野新幹線で    1時間28分、¥105,510
高崎  : 上越新幹線で    1時間15分、 ¥98,890
熱海  : 東海道新幹線で   1時間02分、 ¥83,040
三島  : 東海道新幹線で   1時間08分、 ¥89,660

那須塩原: 東北新幹線「各駅」で1時間15分、¥126,120

時間は目安。定期代は一ヶ月、東京までの区間。


定期と税について
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なお、新幹線通勤や、遠距離通勤では大きく次の2点に注意しないといけません。

1.勤める会社がいくらまで定期代を出してくれるか
2.10万円を超える定期代への課税について、です。

まず、1.については私の勤める会社の場合幸いにも特に上限が定められていなかったため、多少難癖は付けられましたが全額支給です。

しかしここで更に気を付けて頂きたいのが、2.の税金です。
税務署は月10万円以上の定期代は所得と見なし、課税の対象となります。私の場合、税務上313,440円余分に給料をもらっていると見なされ、その分多く税金を持って行かれています。

土地について
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もし、定住ということから考えますと、土地代も気になりますね。少し調べてみました。これらは私がざっと見て多く売られているパターン(坪数、金額、おおよそです)です。

安中榛名:90坪、  700万円(びゅうヴェルジェ安中榛名)
高崎:  50坪、1,500万円
喜連川:110坪、  800万円(びゅうフォレスト喜連川)

ちなみにこれを書きながら、安中榛名情報(2001年)を見つけましたので、リンクしておきます。最近はJRが力を入れて駅前を開発しているらしいですが・・・

http://hp1.cyberstation.ne.jp/hikyoueki/annakaharuna.htm

とりあえず、今日のリサーチはこれくらいで、また書きます。
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6 コメント

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Unknown (まーさん)
2005-06-17 17:54:15
貴殿も書かれている子供の成長と、自分の趣味を考え、那須塩原からの新幹線通勤を夢見ている30代後半の男性です。



首都圏周辺にアパート、もしくは一軒家を持つための一生のローンと、那須塩原の一軒家プラス定年までの新幹線通勤のための定期代自己負担(規定では8万円ほど自腹の見込み)を比べ、どちらが得か、考えています。



もちろん、お金の話だけでなく、生活環境や文化的刺激の多い少ないなど、考えるべき要素はたくさんあると思いますが、どうご覧になっていますか。

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コメントありがとうございます (筆者)
2005-06-20 15:33:40
私も30代でこちらに移住してまいりました。幸いに、私の勤める会社には通勤手当に関する規定が無く、社内ではもめたみたいですが何とか通勤できるめどが付いて移住してまいりました。ただ、まーさんの場合、月々8万円の自腹が負担になるとのことですので、それを念頭に置いて見解を致します。



まず、那須塩原に住む場合、いきなり移住というよりもステップアップで、とにかく、2年契約が前提のアパートや一戸建てに住み、環境にどこまで馴染めるかを試されるのが良いと思います。他にも同じような方法を取られているかたが何人もいらっしゃいます。この2年間で土地勘も掴め、地元の不動産にも詳しくなりますので準備期間と考えればよいのではないでしょうか。



通常こちらの不動産は2DKを中心に1DK~3LDKのアパートやマンションが出回っており、価格帯は4.5~5.5万円です。(駐車場は2台目から月々4000円程度)



より良い環境を求めれば、たとえば私の今住む家のように5LDKで月9万円というのもありますが、なかなか見つからないのが現状だそうです。(ここも7月には引き払わなければならなくなりました。)仮に月々7万円まで出費を考えれば、充分な環境が揃うと思います。すると、家賃の7万円+交通費自己負担分の8万円で月々15万円払えば、那須塩原での暮らしが手に入ります。



都会で15万円払えば、そこそこの場所に住めますが、得るものはかなり違うと思います。朝起きて、今の時期ですとウグイスが鳴いていたり、逆に家に帰ると駅のホームに降りたとたんに空気が違います。また、通勤のときも始発ですし、座れないことはまずありませんので、通勤時のイライラもほとんどありませんし、寝不足であれば、睡眠をとることも余裕です。



そのほか、お子様がおいくつか分かりませんが、保育園や幼稚園は常に空きがある状態ですし、シュタイナー学園なども揃っており、子どもを育てる環境としては良いのではないでしょか。但し、最近の学校はどこもそうであるように、那須塩原管内の学校も荒れているところはあるそうです。学校教育については私は無知に等しいのでごかんべんを。



詳細なご質問等あるようでしたら遠慮なくメールください。お待ちしております。
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Unknown (まーさん)
2005-06-20 17:41:44
早速の詳細なご回答、大変ありがとうございました。小生、実は現在海外駐在です。妻と2歳の娘がいます。来年くらいには日本へ帰ることになる予定です。首都圏に住宅がないので、世帯寮に入ることになります。東京で数年勤務して、また海外に出ることになります。



職員の中にはローンを組んで首都圏に一戸建てやマンションを購入する人もいるようです。また、海外勤務を繰り返すので、日本にいる時は世帯寮と割り切っている人もいます。



途上国駐在のゆったりした住環境で人間らしい暮らしを味わってしまうと、殺伐とした都会の、しかも60年代建築の狭い世帯寮に住み、1時間の通勤ラッシュに堪える自信がなくなってきます。



東京の職場で日常化している、エンドレスで続く残業とも決裂したいとも思っています。そのために昇給や昇格が遅れたり、会社内外の知人とのノミニケーションも少なくなり、情報が入ってきにくくなる懸念もありますが。



先のことはわかりませんが、例えば10万前後のローンを定年まで支払いつづけて首都圏郊外に一戸建て、もしくはマンションを手に入れ、定年後の住処にするか、もう少し負担が大きくても生活環境のよい場所を選んで、定年までの子育てをして、定年後はゆっくりした生活を送るか。



定期の自己負担が総額の1割くらいで済めば、もう少し楽に考えられるのですが。おっしゃるとおり、ステップアップで臨むのがよさそうですね。いずれにせよ、まだまだ先の話ですが、アンテナだけはなるべく高く上げておきたいと思います。
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何度もありがとうございます (筆者)
2005-06-20 18:14:31
そうですか、海外駐在経験のかたは結構那須の環境に馴染める理由から多く住まわれておりますよ。私も大学を卒業するまでアメリカで育ったものですから、環境に魅力を感じました。



もし、何かございましたらGooのメールまで、まずはご連絡ください。



yoshistrat@mail.goo.ne.jp



では。
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那須の学校 (ぽんた)
2006-06-20 02:50:13
うちはシュタイナー学校に行ってます。

今度の土曜日に那須町の文化センターで月例祭(発表会の様なもの)があります。



御覧にいらして下さい。

(って海外在駐在中なんですものね。)



雨が多いけど、子供の生活環境としては非常にいいですよ。

東京のマンションで気を使いながらの生活にはもう戻れません。
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シュタイナー学校の月例祭 (筆者)
2006-06-20 08:55:48
こんにちは。コメントありがとうございました。私は行けませんが、恐らく妻と子どもは行くのではないかと思います。



しかし1年生、どうしちゃったんでしょう。。。
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