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│~肋骨の動きを感じるエクササイズ~ │
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[1] 片手の手のひらを、胸の真ん中、上の方に置きます。骨(胸骨)が手で感じられる場所に置いて、しっかり触れましょう。
[2] そのまま、反対の手の甲を、[1]で触れた場所の裏側の背中側、なるべく高い位置(でも無理せずに)に持って行って触れます。
[3] そのまま両手で肋骨(胸郭)を前後から挟みます。これで肋骨の動きを感じる準備ができました。
[4] では、そうやって両手で肋骨を挟んだまま、鼻からゆーっくり息を吸います。
[5] そのあと、鼻から楽に息を吐きます。
[6] 4、5を繰り返していると、両手の感覚で、肋骨が動いているのを感じられるはずです。
[7] 息を吸うと胸が膨らみ、吐くとしぼんでもどっていく。この肋骨のダイナミックな動きを感じましょう。
こうして、息を吸ったり吐いたりするのは、肋骨が動くということなんだなぁ。というのを体でシンプルに実感するのがとても大切で、タメになります。必ずこのステップをやってくださいね♪
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│息を吸うウォーミングアップ&トレーニング │
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では、ここから、息を吸う動きをウォーミングアップし、トレーニングしていきます。
息を吸うというのは、体の動きであるというのが大切なポイントです。体の動きなのだから、たくさん吸うにしても速く吸うにしても、
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│ A:吸いたいように吸える能力があって │
│ B:その能力が発揮出来る状態が整っている │
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そうなっていないと、なんだか思っているように吸えなくても当然なのです。
A=能力に取り組むのが練習&トレーニングで、B==条件・状態に取り組むのがウォーミングアップです。わたしは個人的に、ウォーミングアップとトレーニングをきっちり分けるよりは、つながりあっている方が楽しいので、ウォーミングアップから段々とトレーニングに進んでいくようなやり方をまとめてみました。
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│~息を吸うウォーミングアップ&トレーニング Part 1~ │
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[1] 肋骨の動きを感じる為に、片手の手のひらを胸骨の上に、反対の手の甲を裏側の背中にしっかり触れて肋骨(胸郭)を挟みます。
[2] 鼻から何度かゆっくり息を吸ったり吐いたりして、少しだけ身体をほぐします
[3] 鼻からゆっくり、2拍間、息を吸います。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[4] 鼻からゆっくり、3拍間、息を吸います。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[5] 鼻からゆっくり、4拍間、息を吸います。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[6] 鼻からゆっくり、5拍間、息を吸います。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
伸ばしていくうちに、そろそろけっこう労力が要るのを感じているかもしれません。
[7] 鼻からゆっくり、6拍間、息を吸います。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[8] 鼻からゆっくり、7拍間、息を吸います。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[9] 鼻からゆっくり、8拍間、息を吸います。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
はい終了!お疲れ様です!
息を吸うペースは変えずに、でも息を吸う長さを伸ばしていく。そうすると必然的によりたくさんの息を吸うことになります。
でも、それをいきなりすぐにたくさん吸わなきゃ、と焦るのではなく、まずはラクに吸える長さからスタートして徐々に長く(=ウォーミングアップ)、さらに長くしていく(=トレーニング)ことで普段よりたくさん吸うように身体を仕向けて仕事をさせるという形のウォーミングアップ&トレーニングになっています。
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│~息を吸うウォーミングアップ&トレーニング Part 2~ │
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Part1では、たくさんの息を吸うための身体の動きを徐々にウォーミングアップし、引き出してトレーニングしました。きっとふだんより、大きく胸が膨らみ肋骨がたくさん動いていたのではないでしょうか。
こんどはそうやって引き出された「MAXの動き」に、より短い時間で到達することで、瞬発力のトレーニングを行います。Part1で最後に到達した肋骨の動き、膨らみ、広がりを思い出してください。
[1] 鼻から8拍間息を吸って、その間になるべく「MAXの動き」まで到達します。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[2] 鼻から7拍間息を吸って、その間になるべく「MAXの動き」まで到達します。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[3] 鼻から6拍間息を吸って、その間になるべく「MAXの動き」まで到達します。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[4] 鼻から5拍間息を吸って、その間になるべく「MAXの動き」まで到達します。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[5] 鼻から4拍間息を吸って、その間になるべく「MAXの動き」まで到達します。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[6] 鼻から3拍間息を吸って、その間になるべく「MAXの動き」まで到達します。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[7] 鼻から2拍間息を吸って、その間になるべく「MAXの動き」まで到達します。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[8] 鼻から1拍間息を吸って、その間になるべく「MAXの動き」まで到達します。そのあと息を鼻か口のラクな方から吐きます。
[9] この、1拍で吸う動きのMAXを行い、息を吐くというのを、5回繰り返します。
[10] さらに、半拍で吸う動きのMAXを行い、息を吐くというのを、さらに5回繰り返します。
はい終了!お疲れ様です!
9、10のときにはかなり激しく、スッハッスッハと息を出入りさせているでしょう。
そしてそのとき、胸はパカパカ動き、お腹もペコペコ動きます。それでOKです。そうやって、呼吸の動きのMAXを引き出し、トレーニングしているのです。
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│ 【3】 息を吐くウォーミングアップ&トレーニング │
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ここまでは、息を吸う動きをウォーミングアップし、トレーニングしてきました。
ここからは、息を吐く動きをウォーミングアップし、トレーニングしていきます。
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│~息を吐くウォーミングアップ&トレーニング Part 1~ │
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[1] 唇を軽く閉じて、
[2] 鼻から息を吸い、
[3] 小さな声で、なるべく長くハミングします。
[4] とにかく長く、ひたすら長く。
[5] 息が苦しくなってくると、顔が下を向き胸をかがめたくなるかもしれません。それをすると息の持ちが悪くなるので、目線を前に保ったまま、かがみたくなるのを我慢してください。
[6] すると負荷が、お腹、下腹、みぞおちか胸骨のあたり、のいずれかまたは複数箇所に集中します。それが「息を吐く力」です。
[7] とにかく長く長く、非常に小さな声で構いませんから声を出し続けます。そうすることで、息を吐く力を徐々に引き出し(=ウォーミングアップ)、さらには限界まで使う(=トレーニング)ことになります。
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│~息を吐くウォーミングアップ&トレーニング Part 2~ │
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ではここから、ハミングによって限界まで引き出した、「息を吐く力」を、もっと瞬発的に使う練習をします。
なお、息を吐き切っていく際には、目線は前に保ち、首や胸をかがめることをなるべく我慢してください。それができると、お腹の力を引き出しやすくなります。
[1] 息をたっぷり鼻から吸って、8拍間かけて息を吐き切ります。
[2] 息をたっぷり鼻から吸って、7拍間かけて息を吐き切ります。
[3] 息をたっぷり鼻から吸って、6拍間かけて息を吐き切ります。
[4] 息をたっぷり鼻から吸って、5拍間かけて息を吐き切ります。
[5] 息をたっぷり鼻から吸って、4拍間かけて息を吐き切ります。
[6] 息をたっぷり鼻から吸って、3拍間かけて息を吐き切ります。
[7] 息をたっぷり鼻から吸って、2拍間かけて息を吐き切ります。
[8] 息をたっぷり鼻から吸って、1拍間だけで息を吐き切ります。
[9] 1拍だけで吐き切って吸う、を5回~10回繰り返します。
[10] 半拍だけで吐き切って吸う、を10回~15回繰り返します。
はい終了!お疲れ様です!
9、10のときにはかなり激しく、スッハッスッハと息を出入りさせているでしょう。
そしてそのとき、胸はパカパカ動き、肩も上下するでしょう。お腹もペコペコ動きます。それでOKです。そうやって、呼吸の動きのMAXを引き出し、トレーニングしているのです。
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│【4】 息の支えウォーミングアップ&トレーニング │
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「支え」とは、ある事物が放っておいたら動いていく方向と反対方向に力を加え、その事物の行こうとする力と反対方向の力を拮抗させることで、結果的にその事物がその場所に留まる状態を意味します。
右に進むものに対する支えは、左方向に押し返すことですし、
下に落ちるものに対する支えは、上方向に押し返すことです。
では、「息の支え」とは何でしょうか?
それは、『「息を吐くときに起きる動き」に対して、その動きの逆方向の力を加えること』です。
~支えのタイミング~
息を吐くとき、肋骨はしぼみますね。
息を吐くとき、お腹はへこみますね。
これは前述のウォーミングアップ&トレーニングで実感したはずです。
息を吸うとき、肋骨は拡がり、お腹は膨らみます。息を吸うときと逆方向です。
支えという状態は、何かが結果的に止まる・留まることになります。
この状態を、息を吸うときに作り出してしまうと、息を吸う動きが止まって息が大変吸いにくくなります。
ということは、「息の支え」とは、息を吐いているとき=声や音を出しているときに生み出したい状態なのです。
したがって、『息の支え』=息を吐いて声や音を出している間、息を吐く筋肉と動きを使いながらも、息を吸う筋肉と動きもONにすることなのです。
~しぼむ&凹むのも大切!~
繰り返しますが、息を吐く筋肉と動きを使うことは大切ですよ!
息を吐く動き=肋骨がしぼむ&お腹が凹む。です。
これを悪いことだと誤解してはいけません!
そうだと指導してもそれは指導ミスです。
必要なのは、それらの動きを使いながらも、「支え」=結果的に止まる・留まるために、反対の動き=息を吸う筋肉と動きを使うことなのです。
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│~息の支えを実感しよう~ │
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[1] 肋骨の拡がり、お腹の膨らみを思い出しながら、鼻からゆっくり息を吸います。
[2] お腹の凹み、肋骨のしぼみを思い出しながら、鼻から息を吐きます。
[3] また肋骨の拡がりとお腹の膨らみを思い出しながら息を吸ったら、
[4] 肋骨の拡がりとお腹の膨らみを続けながら、お腹の凹み&肋骨のしぼみをイメージして、息を吐きます。
[5] そうすると、あまり息を吐けないといいますか、息を吐くスピードが遅くなるはずです。でも、息を吐く力(=お腹の凹み&肋骨のしぼみ)は使っていますから、身体のパワーはしっかり使っています。これが息の支えとよばれる力です。
そう、「支えの力」とは、吸う力と吐く力が、息を吐いて声や音を出すときに拮抗しているのを感じたものを指しているのです。
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│~横隔膜の力~ │
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息を吐くときに、お腹は凹みます。これは腹筋の力によるもので、必要かつ重要です。
しかし、「息の支え」においては、これに対抗してお腹を膨らませる力が必要です。その力は、横隔膜の力です。横隔膜は腹筋ではありません。ですから、お腹の力でお腹を膨らませようとしたら、うまくいきません。
[1] 仰向けになります。膝は立てて。
[2] 息を吸います。
[3] お腹を膨らまそうとしなくても!ちゃんとお腹が膨らみます。
[4] 重めの本をみぞおちのあたりに置きます。仰向けに。
[5] 息を吸います。すると、本が天井の方に動きます。
[6] それを確認したら、背中を沿ったりお腹に力を入れることなく、「本よ、もっと天井の方へ動け!」というつもりでもっと息を吸おうとします。
[7] すると、息を吸いきったあとでも、まだ本を天井の方に向かって押せると思います。
[8] みぞおち、肋骨の下の方の裏側。そのようなあたりに力が入っている感覚があるでしょう。
これが横隔膜の力です。