ビジネス徒然草

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第122段<憲法記念日にあたって>

2007-05-04 14:15:18 | 青年の主張
昨日は憲法記念日でしたね。改憲論がかまびすしい昨今ですが、僕もこの機会に記事をひとつ残しておこうと思い、ブログの編集画面を開きました。

憲法に関する議論が活発になってきたこと自体は、僕は歓迎すべきことだと思っています。憲法はこの国のあり方を示す、いわば国家の「方向性」「理念」ですから、この国で生活するにあたってはこの憲法を知ること、そして理解することが不可欠だろうと思います。憲法論議が活発化すれば、これまであまり憲法に興味がなかった方も、その内容を知ろうとする気持ちが芽生えるのではないかなと思いますから、ぜひともどんどん議論していきたいと思います。

さて、現在の憲法改正の争点はほぼ「第9条」にあるとみてよさそうですね。そこで現在の日本の状況を鑑みれば…自衛隊の存在、そしてその役割を考慮すると、戦力を保持していないというのは詭弁でしかないように感じます。これはほとんどの方がそう考えているのではないでしょうか。ところが、この現状を踏まえた後の考え方には個々に差があるように感じます。一方では「正当に戦力を保持できるように憲法を変えるべきだ」という主張があり、他方では「戦争ができる国にならぬよう、憲法を変えないべきだ」という主張があります。

結論を言えば、私は憲法を変えるべきではないと思います。なぜか?答えはひとつ、戦力は戦争のためのものであり、その戦争は命を奪うためのものであり、命を奪うものを僕は肯定できないからです。「今の憲法はアメリカに押し付けられた」というような手続の問題ではなく、また「戦力を持たないと国際貢献できない」というような狭義の国際協調の問題でもありません。ただひとつ、「命を守るため」です。

今も世界では戦争が絶えません。しかし、戦争が絶えないから日本も戦争できるようにする、というのは「現状追認」でしかありませんよね。「あの人が殴ったから僕も殴り返す」のはあまりにも勇気のない行動です。「誰が殴ってきても、僕は殴り返さない」…国際社会を味方につけ、決して武力行使しないことを胸を張って主張できる国こそが、これからの国際社会でリーダーシップをとれる国だとは思いませんか?

先ほども書きましたが、憲法がこの国の理念を具現化するものであれば、憲法に書かれている事柄は、これからの日本の指針となり、その方向に進んでいくことが国家運営の前提になるだろうと思います。会社経営で必要なのは「経営理念を実現すること」。現状追認ではいつまでたっても夢は現実になりません。国家たるもの、なおさらのことです。現状を追認するように法律を変えるのでは、何のための法律なのでしょうか…

プロボクサーは決して素人を殴らないといいます。プロのレーサーは一般道で速度超過することはほとんどないといいます。「能ある鷹は爪を隠す」…その道のプロは、決して力に頼ることはしないものです。本当に日本が勇気ある国家であるなら、武力を持たないことを誇りにできるはずだと思うのですが…そこまで日本は弱小国に成り下がったのでしょうか?

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