週末23日の東京市場は、日経平均株価が前日比182円73銭高の1万7511円75銭と大幅続伸して終了。
ECBによる量的緩和の導入を好感した米欧株高や円相場の軟化を好感し、輸出関連株を中心に買いが優勢となり、寄り付きから大幅高で始まった。
ただ、朝方の買い一巡後は、週末要因や25日のギリシャの総選挙を控えて様子見ムードが強まり、やや伸び悩む展開となった。
午後はアジア株の上昇を眺め、やや買いが優勢となったが、ギリシャの選挙を控え利益確定の売りに上値追いは限定的となった。
アジア株式市場では、主要株価指数が総じて上伸して終了。
中国株式市場では上海総合指数が、前日比0.30%高と続伸して終了した。
中国人民銀行が景気刺激策として、流動性緩和に動くとの観測やECBが量的緩和の実施を決定した事も支援材料となったようだ。
ただ、本日発表された1月HSBC中国製造業PMI・速報値が49.8と市場予想を上回ったものの、景況感の分かれ目となる50を下回った事は弱材料となった。
ドル円は、前日の海外市場序盤はECB理事会控えて利益確定やポジション調整のドル売り・円買いが入り、118円台前半から117円台後半に軟化。
NY市場開始後は、新規失業保険申請件数のやや低調な内容や米長期金利の低下を受けてドル売りが広がり、一時117.25円近辺に下落する場面もあったが、同水準ではドルの押し目買い意欲も強く、反発に転じた。
その後、ドラギ議長会見で量的緩和実施が決定されると、ユーロが急落。
ユーロドルでのドル高が波及し、ドル円もドル買い・円売りが優勢となり、118円台半ばに水準を切り上げた。
本日の東京市場では、NY市場の堅調な流れが継続し、118円台後半で取引を開始。
ただ、日経平均株価が朝高で始まった後伸び悩んだ事や、週末を控えた利益確定やポジション調整などのドル売り・円買いに押される展開になった。
午後に入ると、ユーロドルの反発などを受けて、再び118円台後半に反発する場面もあったが、週末を控えてドル買いは続かず118円台前半に押し戻されている。
前日の欧州時間帯にECB理事会が開催され、主要政策金利は現行の0.05%で据え置きが決定された。
その後、ドラギECB議長の記者会見に於いて、予想通り国債買い入れ等の量的緩和を導入と発表。
規模は月額600億ユーロ、期間は3月から実施し2016年9月末までとの内容が示された。
ECBが想定を上回る規模を決定した事で、ユーロドルはユーロ売り・ドル買いが加速し。03年9月以来となる安値をつけた。
本日の東京市場では、前日の急落の反動から午前中は下値でもみ合いとなっていたが、午後に入るとユーロの先安感を受けて再びユーロ売りが強まり、一時1.1315ドル程度まで下落、約11年4カ月ぶりの安値水準に沈んだ。
ただ、欧州勢参入後は買い戻しにやや持ち直している。
ユーロ円は、前日の海外市場ではユーロドルの下落に連れて、下値を切り下げる展開。
東京市場開始後前に一旦持ち直す場面があったが、取引開始後はドル円や日経平均の上昇一服を受けて押し戻され、その後もみ合いになっていたが、午後に入ってからはECBの量的緩和導入によるユーロの先安感が強まり、ユーロ売りが優勢となっている。
17:10現在、ドル円は118.20円近辺での出合い。
ユーロは対円で134.13円近辺、対ドルでは1.1347ドル近辺での出合いとなっている。
この後の、欧州時間帯では17:30に独1月製造業及びサービス部門PMI・速報値、18:00にはユーロ圏1月製造業及びサービス部門PMI・速報値の発表が予定されている。
米国市場では、24:00に12月中古住宅販売件数、12月景気先行指標総合指数の発表が予定されている。(了)