おいしいたまごやき

31歳大雑把だけど料理するのが大好きなOLの生活記録。
鈴虫寺の幸福地蔵様、私のところに早く来てくれるといいな。

雨音

2004-05-14 00:31:02 | 恋をしてみた
雨音が聞こえるとなぜか不安になる。私だけだろうか。

こんな時誰かがそばにいてくれたらと心からそう思う。話を聞いてくれる人がいたら…。

私には婚約者がいた。でも…。

一昨年の夏、私は過労と心労がたたって「不眠症」になった。私は薬に過敏体質で処方された薬がどれもあわず、結局会社も休職して心身ともにボロボロになってしばらく実家に帰って療養していた。彼とはその間にだめになった。理由は言葉の行き違いと彼の家族の「病気に対する偏見」だった。今では「心が風邪をひいた」「誰でもなる可能性がある」と認知されている。でも実際の社会での風当たりはまだ厳しいのが現実だ。

私は彼からもらった婚約指輪とネックレスをまだ処分できていない。友人たちには「そんなものさっさと売ってしまえ」と言われたが、心の整理がつかなくてまだなおしてある。連絡は取っていないが、彼の携帯電話の番号もメールのアドレスも私の携帯のメモリーからまだ外れてはいない。

丸4年付き合って「これからどちらかが先に逝くまで一生すべての行事を一緒に祝おう」とクリスマスにプロポーズされたときはうれしかった。上司にはきちんと結納をして、結婚式の日取りが決まってから報告しようと思って、仲の良かった同期以外には話していなかった。

指輪はセミオーダーで作った。彼に「もう少し大きなダイヤにしていいよ」と言われたが、手が小さい私には大きすぎるくらいだった。私は彼の気持ちだけで十分だった。彼は私が遠慮して小さなダイヤを選んだのだろうと思っていて、「あんまり小さすぎると俺の稼ぎが少ないと思われるから」と変な見栄を張って、小さなダイヤの一つ石のネックレスも一緒に作ってくれた。まだ会社に報告していなかったからあからさまに指輪をつけて行けなくて、いつも朝はめて電車に乗るのだけれど、会社のある駅に着いたらはずして、鞄にしまい、また帰りはつけて帰った。どんなに疲れていても指輪を眺めていると不思議と疲れがとれた気がしていた。彼がいつもそばにいるような気がして…。

でももう彼は私のそばにいてくれない。彼が最後に私に言った言葉もまだ忘れられない。もう1年以上たつのに…。いつになったらこの傷は癒されるのだろう。私はまた誰かを好きになれるのだろうか…。「時が癒してくれる」その言葉を信じて、ただ今はじっとその時を待っている。

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