【ツカナ制作所】きまぐれ日誌

ガラス・金工・樹脂アクセサリー作家です。絵も描いております。制作過程や日常の話、イベント告知等。

扇風機の羽の空を切るほうってホコリがたまるよね

2018-03-13 20:31:08 | 日記
おっす!

以前からこのブログをご覧になってる方はご存知かもしれませんが、ワケわからんタイトルの日は大体、本のレビューですね!

ってなわけではりきっていきましょー(`・ω・)>




最近SFにハマってまして、映画だとターミネーターシリーズ、エイリアンシリーズ、プレデターシリーズ、シックス・デイなんかを見ましたね。

あとはアクションとして、コマンドーとかリーサル・ウェポン2とかシャーロック・ホームズとか。映画の話もそろそろしたいな。




でですね、最近呼んだSF小説…といっていいのか微妙ですが、クーンツの『ウォッチャーズ』がすごく面白かったんで、それプラス借り物の『日の名残り』についてお話したいと思います。





<日の名残り>カズオ・イシグロ

もーね、帯のとこに堂々『ノーベル文学賞受賞』って書いてあってウワァってなったんですけどねw



自分にとって読書は完全に娯楽で、とにかく読んで楽しむのが最優先だと思ってるクチなので、いわゆる…ええと、なんか小難しい言い回しばっかりみたいな、ストーリー性の無い長文は好きじゃないんですよ。

で、完全に偏見なんですけど『〇〇賞受賞!』みたいなものは、おカタイイメージがあってあまり読んでこなかったんです。




でも、せっかく借りたから読んでみたらすげーのなんの、あっと言う間に引き込まれてしまいました!

私が言うと生意気ですけど、このカズオ・イシグロさんは圧倒的にまず技術力が高い。描写が、特に心理的な描写がリアルなんです。




実は自分、カズオ・イシグロの作品は今回のコレが初めてでして、この物語は主人公(兼語り手)が執事の作品なので、最初は本当にカズオ・イシグロさんが執事なのか??とおもってしまいました。

ってくらい描写がリアル。性格とか考え方まで、きっと執筆中は自分自身が執事になったような感覚で書いたんだろうな、と思います。時々そういう作家さん、劇作家さんいますよね。生まれ持ったセンスだと思います。

俳優さんが役と完全に同化するようなかんじです。





この物語はあくまで淡々としていて、特にものすごい事件が起こったりするわけではありません。執事である主人公が、旧友とも言える女中頭に会いにイギリス国内を旅する道中、過去を振り返りながら日記を付ける、といった構成になっています。

最初から最後まで語り手(というより書き手かな?)は執事のスティーブンスだけで、我々読み手は彼の目や耳を通して事象を知ることになります。



この執事スティーブンスがなかなかクセモノで、もちろん立派な執事ではありますが(だからこそかも・・・)、自身の日記の中ですら本性をそのままさらけ出すようなことはしません。

あくまでも、丁寧で、やんわりしていて、大人しい人物なのです。



しかし、読み進めるうちにふと気がつくと、彼が文字にしようとしない本心が他の人のセリフなどから読み取れることに気付きます。

ほぼ完璧な執事でありながら、彼もやはり人間で、自分の気持ちをごまかしたり気付かないフリをしたりするんです。その人間くささがなんともリアルで、だからこそ執事とは縁遠い私にすら共感を起こさせるんだろうなぁ。




「いい文学」って、こういうのなんだろうなって思いました(´ω`)




<ウォッチャーズ>ディーン・R・クーンツ

実はクーンツ作品も今回が初めてです。


あのね、すごくいいぞこれ。



内容はSF…うん、SF。

主人公は人生に絶望した中年のおっちゃんで、死に場所を探すかのように子供の頃の思い出の森に向かいます。

そこで一匹のゴールデン・レトリヴァーに出会い、同時に何者かに襲われてしまいます。彼はなんとかその何者かから逃れ、犬を家まで連れて行くことに。犬は並々ならぬ知性を彼に示し、彼は犬にアインシュタインと名前をつけ、共に暮らすようになります。

アインシュタインと共に暮らすようになったことで主人公は生きることに希望を持ち始め、新たな人々との出会いも生まれていきます。

しかし、一体なぜアインシュタインは人間のような知能を持っているのか、森で襲ってきた者は何なのか・・・やがて殺し屋による殺人と、「何者か」による殺戮が起こります。




とにかく展開がスピーディで、まるで映画みたいでした!目の前にまざまざとその光景が浮かびます。そしてラストが素晴らしい。完璧な終わり方です。

ネタバレになっちゃうから言えないんですが、その「何者か」自身もね、憐れを誘う部分があって、簡単に何が悪とか何が善とか割り切れないんですよね…生命を生み出す類の科学の、倫理を問う作品です。





…ここまで書いたらSF好きには展開読めちゃう?と思うじゃん?へっへっへ・・・






あまりに好きすぎて、読みながら脳内キャスティングしてしまいました。亡くなってる方もいますが好きだから許してください。映像化はかなり以前にされたようですが、主人公が高校生になってると知って幻滅しました(´・ω・`)


トラヴィス(主人公)・・・チャールズ・ブロンソン
ノーラ・・・アナ・デ・ラ・レグエラ
ヴィンス・・・シュワちゃん
ウォルト・・・メル・ギブソン
レム・・・ダニー・グローバー
クリフ・・・マーティン・ショート
ギャリソン・・・ロバート・ダウニー・Jr
キーン・・・クリストファー・ウォーケン



ぜひ実際に読んでみてくだされ!ア〇ゾンで1円から発売してるんで!

おススメの本などありましたら、ぜひコメントによろしくお願いします(`・ω・)b

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。