評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳!」
山崎元が原稿やTVでは伝えきれないホンネをタイムリーに書く、「王様の耳はロバの耳!」と叫ぶ穴のようなストレス解消ブログ。
村上ファンドとオリックスその他の責任
今週号のJMMに村上世彰氏に対する批判と共に、村上ファンドの出資者の責任について書いたところ、ある雑誌から取材があった。オリックス社の責任、宮内義彦氏の責任について、引用できるコメントが欲しくて、電話を掛けてきたようだ。
オリックス及び同社の宮内義彦氏の責任に関しては、是々非々で考えねばならないと思うが、少なくとも、ニッポン放送株を巡る村上ファンドの手口については、村上ファンドの出資者であり、役員を派遣していたオリックスは、詳しく知りうる立場にあっただろうし、その時に知らなくても、その後に詳しい経緯を知ってどう判断するか、という問題がある。オリックス社が資本提携を解消し、役員を引き上げたのは、村上氏逮捕の少し前だから、もちろん、事件当時には、同社は村上ファンドに深く関与していた。
いくらか判断に迷う点はあるのだが(法律を詳しく知らないので小さな躊躇がある、という程度の迷いだ)、村上ファンドが不当な利益を得ていたとすると、ファンドの運用資金の出資者も責任ゼロではない、と私は考える。直接自分で盗みを働かなくても、泥棒にカネを渡して、盗品から利益を受け取っていれば、責任がないということはない。少なくとも、オリックスや農林中金など、ファンドに資金を預けていた会社は、その応分の不当利益について、どう考え、どう処分するつもりなのか、事実と立場を明らかにすべきだろう。
不当な利益の処置については、たとえば寄付というような考え方もあるだろうし、あるいは、株主から預かっているお金なので、寄付など出来ない、しかし、道義的には申し訳ない、といった言い分もあり得よう。頭ごなしに「君らは悪いから、謝罪し、不当利益を返還せよ」と言いたいわけではない。公企業なら、立場を明らかにせよ、と言いたいだけだ。付け加えて言っておくと、企業の損得の立場だけを理由に口をつぐむ経営者は、「人間」より下等な、「組織人」という動物にすぎない。
なお、お金を預けている主体が、「運用の内容を知らなかった」という言い訳は通用しない筈だ。たとえば、農林中金であれば彼らなりに、投資先の運用内容を把握して資産運用を行っている建前だし、海外の大学の基金や、年金基金なども同様だ。年金基金が、運用内容を把握していないと言うのであれば、これは受託者責任違反である。
今回の件に関して、オリックスの宮内義彦氏が「コメントすべき立場にない」と言って口をつぐんでいるのは全くおかしい。彼こそ、真っ先にコメントしなければならない人物であり、こういう態度の人物が、公職に居るのはいかがなものか。反省を述べて、辞職するのが筋だろうが、自分の倫理観まで緩和してしまったのかも知れない。はっきり言って、身勝手・無責任な、卑しい人物だと思う。
取材の電話を掛けてきた記者は、オリックス及び宮内義彦氏が村上ファンドをいわば別働隊として育てたてきたことや、昭栄のTOBの資金を用意したこと、また、村上ファンドの投資銘柄の中に規制緩和でメリットを受ける銘柄が入っており、宮内→村上ファンドという規制緩和に関するインサイダー情報の流れがあるのではないか、これらも問題ではないか、と訊いてきた。
確かに、オリックスの宮内氏は、規制緩和の旗振り役をやりながら、自らがそのメリットを享受してきたような、危うい位置にいた。ただし、規制緩和自体が悪かったのかと言えば、そういうことではないし、村上ファンドにしても、初期の昭栄や東京スタイルなどへの投資では、他の主体の買いを煽って売り抜けたりしたわけではないから、この時点では悪事の側に落ちてはいないと思う。これらは是々非々で判断すべきだろうし、「村上が関わったものは全て悪い」といった議論にしない方がいいと思う。
また規制緩和関連のインサイダー情報に関しては、是非を判断できるだけの情報を持っていないので、可能性として興味深いが、残念ながら私はコメントは出来ない。ただ、村上ファンドに限らず、ヘッジファンドなども、政府筋の情報を取ろうとすることはあるし、こうした情報を仲介するブローカー的官僚OBが居たり、現実に政府の情報が流れたりすることはあるようだから、この種の情報のインサイダー取引に対しても厳しい目が向けられるのはいいことだ。
尚、ニッポン放送株をめぐる村上ファンドの一連の行動について、自分が先に見つけたいい物を、高く売ろうとすることのどこが悪いのか、という議論もあるが、2004年の秋以降に買っているニッポン放送株の数%は、ファンドが既にニッポン放送株を大量に保有している状態であり、よほど有望だという追加情報があるのでない限り、買えない状況だし、彼らは、ライブドアにだけ肩代わりさせたわけではなく、ライブドアの買い占めに反応した市場に(買った人はあまり賢くないとは思うが)向かっても売り抜けたわけだから、いわば自分でインサイダー情報を作り出して、それを活用した、「積極的インサイダー取引」とでもいうべき悪事を構成していたのだろうと思う。
見方を変えると、株を買い集めた仕手筋が、お調子者をたぶらかして筋書きに乗せて、持ち株を高く売り抜いた、という古典的な悪事だが、市場にあっては全体として悪事であることは確かだろう。
市場に関わっていると(特にマネーゲームで頭が熱くなると)、儲けるためなら何としてでも、と思いがちだが、「市場」というものは、かなり慎重に丁重に扱わなければならないデリケートな公共財だと認識すべきなのだろう。反市場主義者からの、市場で稼ぐ奴は努力をしていないとか、拝金主義だとか、市場には倫理がない、だのといった不当な批判を封じるためにも、「市場」はきれいに保たなければならない。
オリックス及び同社の宮内義彦氏の責任に関しては、是々非々で考えねばならないと思うが、少なくとも、ニッポン放送株を巡る村上ファンドの手口については、村上ファンドの出資者であり、役員を派遣していたオリックスは、詳しく知りうる立場にあっただろうし、その時に知らなくても、その後に詳しい経緯を知ってどう判断するか、という問題がある。オリックス社が資本提携を解消し、役員を引き上げたのは、村上氏逮捕の少し前だから、もちろん、事件当時には、同社は村上ファンドに深く関与していた。
いくらか判断に迷う点はあるのだが(法律を詳しく知らないので小さな躊躇がある、という程度の迷いだ)、村上ファンドが不当な利益を得ていたとすると、ファンドの運用資金の出資者も責任ゼロではない、と私は考える。直接自分で盗みを働かなくても、泥棒にカネを渡して、盗品から利益を受け取っていれば、責任がないということはない。少なくとも、オリックスや農林中金など、ファンドに資金を預けていた会社は、その応分の不当利益について、どう考え、どう処分するつもりなのか、事実と立場を明らかにすべきだろう。
不当な利益の処置については、たとえば寄付というような考え方もあるだろうし、あるいは、株主から預かっているお金なので、寄付など出来ない、しかし、道義的には申し訳ない、といった言い分もあり得よう。頭ごなしに「君らは悪いから、謝罪し、不当利益を返還せよ」と言いたいわけではない。公企業なら、立場を明らかにせよ、と言いたいだけだ。付け加えて言っておくと、企業の損得の立場だけを理由に口をつぐむ経営者は、「人間」より下等な、「組織人」という動物にすぎない。
なお、お金を預けている主体が、「運用の内容を知らなかった」という言い訳は通用しない筈だ。たとえば、農林中金であれば彼らなりに、投資先の運用内容を把握して資産運用を行っている建前だし、海外の大学の基金や、年金基金なども同様だ。年金基金が、運用内容を把握していないと言うのであれば、これは受託者責任違反である。
今回の件に関して、オリックスの宮内義彦氏が「コメントすべき立場にない」と言って口をつぐんでいるのは全くおかしい。彼こそ、真っ先にコメントしなければならない人物であり、こういう態度の人物が、公職に居るのはいかがなものか。反省を述べて、辞職するのが筋だろうが、自分の倫理観まで緩和してしまったのかも知れない。はっきり言って、身勝手・無責任な、卑しい人物だと思う。
取材の電話を掛けてきた記者は、オリックス及び宮内義彦氏が村上ファンドをいわば別働隊として育てたてきたことや、昭栄のTOBの資金を用意したこと、また、村上ファンドの投資銘柄の中に規制緩和でメリットを受ける銘柄が入っており、宮内→村上ファンドという規制緩和に関するインサイダー情報の流れがあるのではないか、これらも問題ではないか、と訊いてきた。
確かに、オリックスの宮内氏は、規制緩和の旗振り役をやりながら、自らがそのメリットを享受してきたような、危うい位置にいた。ただし、規制緩和自体が悪かったのかと言えば、そういうことではないし、村上ファンドにしても、初期の昭栄や東京スタイルなどへの投資では、他の主体の買いを煽って売り抜けたりしたわけではないから、この時点では悪事の側に落ちてはいないと思う。これらは是々非々で判断すべきだろうし、「村上が関わったものは全て悪い」といった議論にしない方がいいと思う。
また規制緩和関連のインサイダー情報に関しては、是非を判断できるだけの情報を持っていないので、可能性として興味深いが、残念ながら私はコメントは出来ない。ただ、村上ファンドに限らず、ヘッジファンドなども、政府筋の情報を取ろうとすることはあるし、こうした情報を仲介するブローカー的官僚OBが居たり、現実に政府の情報が流れたりすることはあるようだから、この種の情報のインサイダー取引に対しても厳しい目が向けられるのはいいことだ。
尚、ニッポン放送株をめぐる村上ファンドの一連の行動について、自分が先に見つけたいい物を、高く売ろうとすることのどこが悪いのか、という議論もあるが、2004年の秋以降に買っているニッポン放送株の数%は、ファンドが既にニッポン放送株を大量に保有している状態であり、よほど有望だという追加情報があるのでない限り、買えない状況だし、彼らは、ライブドアにだけ肩代わりさせたわけではなく、ライブドアの買い占めに反応した市場に(買った人はあまり賢くないとは思うが)向かっても売り抜けたわけだから、いわば自分でインサイダー情報を作り出して、それを活用した、「積極的インサイダー取引」とでもいうべき悪事を構成していたのだろうと思う。
見方を変えると、株を買い集めた仕手筋が、お調子者をたぶらかして筋書きに乗せて、持ち株を高く売り抜いた、という古典的な悪事だが、市場にあっては全体として悪事であることは確かだろう。
市場に関わっていると(特にマネーゲームで頭が熱くなると)、儲けるためなら何としてでも、と思いがちだが、「市場」というものは、かなり慎重に丁重に扱わなければならないデリケートな公共財だと認識すべきなのだろう。反市場主義者からの、市場で稼ぐ奴は努力をしていないとか、拝金主義だとか、市場には倫理がない、だのといった不当な批判を封じるためにも、「市場」はきれいに保たなければならない。
コメント ( 15 ) | Trackback ( 0 )
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最後の「反市場主義者からの、市場で稼ぐ奴は努力をしていないとか、拝金主義だとか、市場には倫理がない、だのといった不当な批判」というのも、全く同感です。
こういう批判の裏には「市場で稼ぐことは楽で簡単」という誤った考えがあると思います。昨年の日本の株式市場のような相場ならともかく、多少なりとも株式投資をしている自分は、「常に利益を上げること」は至難の業だと考えています(6月2日の楽天証券での山崎さんのコメント「資産運用に必要な基礎知識」だけでも、素人の私には凄く大変なことに思えました)。
最後にご存知かもしれませんが、故・松下幸之助氏の言葉を記します:
「額に汗して働くことは素晴らしい。しかし、いつまでも額に汗して働くだけでは賢くない」
記憶が定かでないので一部言葉遣いが間違っているかもしれませんが、「いつまでも単純に働くだけでは知恵が無い」「頭を使え」「工夫せよ」ということかな、と理解しています。
これからも鋭い批評を楽しみにしています。
松下幸之助翁の言葉、はじめて知りました。確かに「額の汗」を有効に生かすためにも、頭を使うことが大切ですね。
ところで、立教大学で行われた学生向けの「尊敬する起業家」のアンケート、トップは松下幸之助さんでちょっと驚きました。渋い! ちなみに堀江被告が4位でした。
>さむ 様
ご指摘の通り、ファンドの投資家連中は、あれだけうるさく運用内容を見るのだから、運用方針に対して一定の責任がありますね。
「『市場』をきれいに保たなければならない」という点は、この一件を今後に
どう生かすかという面で非常に重要ですね。
悪事の断罪の方ばかりに資源をつぎ込んで一件落着、という結果となるのを危惧します。
今回の一件で傷んでしまった「市場」をどう治療するのかが喫緊の課題の一つと思います。
ところで、宮内さんがダンマリを決め込んでしまった場合、断罪ばかりに資源を費消するという流れをさらに強めてしまうようなそんな気もします。
話は変わりますが、最近の株安をどのように見ていますか?私は日興がベスト9という9資産のファンドに投資しアセットオーバーレイでエクスポージャーを変えるというFOF(営業担当者も中身を理解できていないのでは?)が3400億円集め、BRICSファンドやインドファンドなどが多額の資金を集めたと言うのを聞いた時には、そろそろ株式市場はピークを打つかなと考えました。米国でNASDAQの取引で個人の比率が高まったらそろそろピークと言う見方がありました。個人が高いリスクを好んで積極的にとりに行く時は、8合目以上に上っている時と考えてます。米国の金利動向など株安にはいろいろ背景はあるかと思いますが、人間は過去に経験した失敗を活かせない動物なんですね、「今回は違う」といいながら失敗を繰りかえします。
アセットアロケーションの観点からすれば、ハイリスクハイリターン(エマージング市場/株式、ハイイールド債券など)の投資比率は金融資産の5%程度に抑えるべきと私はいつも考えています。真に個人投資家の立場に立った資産運用アドバイスというのは日本では無理なんでしょうか?
“Sections 10(b) and 14(e) of the Securities Exchange Act of 1934 give the SEC the authority to seek a court order requiring violators to give back their trading profits. The SEC can also ask the court to impose a penalty of up to three times the profit the violators realized from their insider trading.”
資本主義発祥の彼の国においては、インサイダー取引で儲けた金額だけではなく、penaltyとして儲けた金額の3倍まで、別途(also)、払わせることが出来るらしいです。してみると、日本の現行法はいかにも甘いですね。ある意味、“やり得”になりかねない。
村上氏の問題行動の背景から変えていく必要性を感じます。
福井総裁については、拙見を新しくエントリーしておきました。
人間が歴史に学ぶことが出来にくい動物だというのは、行動科学・脳科学的にもそうらしいですね。直近の経験とその実感に左右されてしまうもののようです。
また、個人の立場に立ったアドバイスというのは難しいけれどもやってみたいですね。私が、株式会社マイベンチマークでやりたいのは、そういう方面への貢献です。
ただ、個人の資産運用はなかなか奥深く、たとえば、資産の「○×%がいい」とは簡単に言えないことが多い。これは、個人の資産・負債・家庭の事情・リスク拒否度の違いその他で、千差万別です。年金や投信はその点、お金の性質が割合画一的なので、「何%がいい」ということが比較的楽に言えるのですが、個人の場合、前提条件が多様で複雑です。理論的には、厚生年金基金の運用よりもずっと難しいと考えていいようです。こうした点を分からずに、「アドバイス」を気軽に売り歩く人が多いので心配です。
>同郷人さま
アメリカのペナルティーには一理も二理もありますね。
経済合理的人間が、インサイダー取引の利益の期待値を正しく知ることができるとすると、現行の不当利益返還だけのルールでは、かる~い刑事罰(上限、3年、300万円)を無視すると、「利益の期待値×インサイダー取引が露見しない確率」がインサイダー取引の期待利益になるので、インサイダー情報に接しながらインサイダー取引を控える人の方が、理解しにくい存在です。
つまり、現行ルールは、特に大きな額のものに対しては、インサイダー取引奨励的だとさえいえます。
① 日銀総裁は国民にゼロ金利を押し付け、日銀内規に反して高利殖を行っていた。
日銀内部での統制がなされていなかったことが、日銀の組織問題となっていないのが不思議です。つまり、内部統制の日銀内での責任者は誰でしょうか?処分されたのでしょうか?
② 素人なので、不明ですが、LD事件と村上ファンド事件と、オリックス(宮内会長)の相関関係につき、LD株下落・LD社の実質的破綻に伴う、経済的実損(又は、慰謝料等)は、村上容疑者・宮内氏に対して、不法行為として損害賠償は成立しないのでしょうか。
①日銀総裁の利殖が結果的に儲かっていたからダメということではないと思いますが、金融政策が株価全般に影響を与えることは確かであり、これに直接関わる日銀総裁が、投資信託を含めて株などを持っていてはいけない、という内規があって当然でしょう。また、福井氏の場合は、今回2月に解約を申し入れるという形で運用行為を行っています。
日銀の内規の責任者が誰なのか、詳しいことは知りませんが、対外的には総裁が責任を負っていると考えるべきでしょう。「6ヶ月30%の減給」が処分のつもりなのかどうかは分かりませんが、今のところ、それらしいものはこれだけですね。
②LD株の下落に伴う損と村上ファンドとの因果関係を立証することは難しいのではないでしょうか。村上ファンドのせいでLD社が損をした件を敢えて探すなら、ニッポン放送株を高く買わされたということですが、これは、LD社幹部が分かっていて、望んでやっていたことです。
我等が(と勝手に呼ばせて頂きます)ロバの耳に続き、大手メディアの一社が遂に腰を上げました。 週刊オリエントのエコノミー誌(他社の名前をそのまま載せる事を憚りました)7月29日号40~52頁に詳細が載っています。海の向こうに出張し、帰って来たら日本がいろいろ動き出していました。
我が国経済及び経済界全体を見据えての規制緩和の志が何時の間にやら己がORIXグループの利益誘導に変節した(或いは最初からそう言う気質の人だったかな??)小泉丸に『今乗り君』すること5年の宮内君、遂に正念場を迎えそうです。
暫くは世論と宮内氏及びオリックスの動向を静観しましょう。
そうそう、そう言えばもう一社 大手の『我が国経済新聞社』も、やりましたね。
心の問題で昭和天皇もそのご子息の平成天皇も(今後ともどなたも)行かれない神社に小泉首相は行くのですかね、彼の心の底が露わに見えてきまね、来月15日も静観ですね。
私は例年通り家族と共に戦争の犠牲になられた全ての方々への慰霊の祈りを捧げる予定です。合掌
「エコノミー誌」というとなにやら安物の雑誌のようで可哀想ですが(笑)、大ミヤウチ(LDの方は小物なので小ミヤウチ)にも追求の手が回るかも知れませんね。もちろん、良いことだろうと思います。
一方、「日を経た」新聞というと、これも古くさく聞こえて可哀想ですが(笑)、経済新聞社の歴史スクープ(やっぱり、日を経たネタか・・)は、立派なものでした。昭和天皇は、ご自分が政治利用されたくないという意図があったようですが、であれば、ご自身の言葉ではっきり物を言うべきだったような気もします。
何れにせよ、小泉氏も、ライト・ウイングの方々も、難しい判断を求められる8月15日になりそうですね。
ただ、こうした諸々の動きとは別に、政界・官界では、官僚の復権と、族議員の復活が、徐々に行われているような感じがします。気候共々、爽やかでない夏を迎えているようです。
ご無沙汰致しておりました。
いつもご挨拶・前口上抜きでドカドカと上がり込み長話をし放題、挙句にサッサト『さようなら』、気が向くとまた『今晩わ』で失礼しております。(しかし今後とも斯様にマイペースで来させて頂きます。)
『日を経た』新聞とは、またまたWitに富んだ呼び方、思わず笑い声を出して仕舞い、家族が直ぐに覗き込みに来ました。家族もすっかり大ファン、皆で何時も楽しみつつ勉強させて頂いております。また一具体例を挙げればご著書にあった『金の実物は何もしない美人妻』も大うけです。
『ニッポン!?ほう!・・そう?・・今日かい!』の親友(地位は結構偉い)に『報道人として福井総裁や大ミヤウチや経済ってどう言う会のこと、首相の参拝のことどもをどう捉えているのだ、使命感をもって取材と報道を重ねろや』、と詰め寄るのですが最後はいつもの『僕もサラリーマンだから』となりお話になりません、プロのジャーナリストにはもう少し頑張って欲しいところです。
該協会の昨夜の9時のニュース番組での元首相の蜃気楼氏へのインタビュー(もしご覧になって居られないとしたら、まさか再放送はしないでしょうから御免なさい)、如何に魑魅魍魎とは言えああまで押さえ込まれては拙いのではと思い、親友には所属業界と組織の将来にも思いを馳せ、彼の同僚達に一視聴者(この30年間チャント聴視料は引き落としでお支払いしてます)からの率直な意見と評価を伝えるようにメールで頼んでおきました。
先程ブログ明けしなに『大小ヤミウチ』と勝手に読んで仕舞い魂消たのですが、LDは致死量とライブドアの掛け合いかなと時差ぼけの頭で思ったりしております。
今夜はこの辺りで、勝手にストレス解消(本来は山崎さんが解消される場所ですよね)しましたので、お暇頂きます。
まあまあ、いつでも、どうぞ、ごゆっくり!!
それにしても、プロのジャーナリスト達がどうしてあのようにサラリーマンを優先するのか、不思議ですね。嫌なら転職すればいいのだし、フリーでもやって行けそうな人がたくさんいるでしょうに・・・。
マスコミ業には、企業年金を禁じる、というくらいの、脱サラリーマン措置を組み込まないといけないかも知れませんね。
そして権力機構に棲む我が友
御既承の通り今朝9月25日の日経朝刊の一面に『企業買収価値』が燦然と輝きを放って載っていました。
前期末時点の企業買収価値を5年前と比較して、金額と増加額(&一部減少額含む)によってTop50社をランクしたものです。
何と!、いやいや、矢張り!!オリックスが山崎元商店社主様の1stCoy三菱商事を抑え増加額2兆9千億円強-買収金額7兆6千億円余で堂々の5位にランクインです。
で、どうした。
二つありますね、私の注意をひいたことが:
(1)規制ぶち壊し(これは悪い面ばかりでは無い)の先頭に立った事の成果が読み取れる。
(2)日経記事はOrixに就き一言も触れていない、っと言う事は宮内一派に対する批判の目を持っていないことが読み取れる。
石橋湛山さんの意志を継いだ(と信じたいですね)週間経済誌が是非この日経記事をキッカケに、とかく経済同友会からの援護射撃に身を守る宮内一家の追及を再開して欲しいものです。
それから、此処からが我が旧友への要請ですぞ:
村上ファンドに関連する一連の不正義を今ひとつ真剣に追って欲しい(本当に怪しむべき何物も出て来ないなら其れはそれで事実を明らかにすべきが使命だと思うよ)。
大放送の住人・旧友も、頼むよ。
学生時代のあの真剣さを少しは戻した付き合いが続けたいな。