花の細密画 山根悦子ボタニカルアート

季節の植物や植物絵本、ボタニカルアートについて

真珠体 ヤブガラシ

2024-04-30 18:57:55 | 日記
[もしも雑草がクラスメイトだったら?]



ヤブガラシも新芽が出て、ツルも伸びてきました。



前回紹介したP86に
ヤブガラシは「葉の裏に真珠体という美しい玉を持っている」と書かれていたので、
葉の裏側をみてみました。


確かに1ミリ位の半透明の粒が、小さい葉の裏側の右下に一つ、下の大きな葉裏右上にも付いていました。これからヤブガラシの成長に伴い、真珠体も増えていくでしょうが。
検索してみると「アリや捕食性のダニなどを誘引して害虫から身を守る、という説があるようですが、本当のところまだよく分かっていない」とのことでした。
またヤブガラシの前を通りかかったら、見てみよっと。

#真珠体 #ヤブガラシ
#もしも雑草がクラスメイトだったら?
#幻冬舎
#BotanicalArt















雑草図鑑

2024-04-30 18:02:45 | 日記
この程「もしも雑草がクラスメイトだったら」が、幻冬舎から発売になりました。



📗雑草のクラスメイトを担任が紹介する語り口も楽しく、デザイナーさんのレイアウトも頁ごとに変化があって飽きさせません。
 61枚中、55枚のボタニカルアートを描きました
 







キャラクターの服は、植物画を見てからイメージして考えたそう。

雑草の花は1センチにみたいものが、ほとんどで、更に雑草は枝分かれも多いので、ことのほか描くのが難儀でした。始めにイラストが5×7cmに縮小されると聞いて…。


植物の全体像が明瞭で美しいシルエットの個体はないかと、歩道を歩けばつい目は地面の雑草に向いていました。
コミカンソウは、そんな雑草の一つ。この個体は枝ぶりも良く、実がたわわに付いていたので新たに出会ったものに描き変えました。😊
絵を描くのにプランターに植え替えるとアリがしきりによじ登ってきます。裏側にある1ミリ程の小さなお花も可愛いです。




意外と近所に生えていたのに、今まで気が付かなかった雑草もいくつかありました。一つ一つ丁寧に雑草を見ていくと本当に楽しい。

出来上がった本を開いてみると、絵には写真にはない分かり易さや優しく柔らかな心地よさが感じられて、ボタニカルアートの良さが出ているのかなと思います。お見かけしましたら、是非お手に取ってご覧下さい。


https://www.gentosha.jp/store/ebook/detail/11950

#もしも雑草がクラスメイトだったら?
#幻冬舎 #ボタニカルアート #植物画
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#BotanicalArt #EtsukoYamane

2023/12/20

2023-12-20 10:16:44 | 日記
小原流挿花で連載中の「植物画家のまなざし」は12月号で最終回となりました。
今回は《受け継がれていくボタニカルアート》と題して「日本でのボタニカルアートの成立」「現代のボタニカルアート」について簡単ですが触れさせて頂き、締めくくりと致しました。



現代では植物画の題材として、絶滅危惧種にも重点がおかれているので、牧野博士により命名された埼玉県の絶滅危惧種「ヒメザゼンソウ」を掲載して頂きました。


一番嬉しかったのは、実の裂開のようすを観察できたことでした😊 



連載を担当してくださったベテランの編集者Sさんには大変お世話になりました。植物画家としては、伝統を重んじながら、誠実に植物と向き合いメッセージ性のある作品づくりを心がけていきたいと思います。



#ボタニカルアート
#植物画家のまなざし #ヒメザゼンソウ
#植物画 #EtsukoYamane

2023/11/25

2023-11-25 13:41:32 | 日記
早いもので11月も下旬となりました。

お花屋さんでは、そろそろシクラメンが出回るようになりました。

連載中の小原流いけばな挿花「植物画家のまなざし」11月号では『作画の目的と表現スタイル』について書きました。


伝えたい植物の情報によって、ボタニカルアートの表現スタイルは変わります。
例えば
*品種のコレクション(10月号ドングリ)
*植物学に主眼を置いた(7月号川中島白鳳)
*アートに主眼を置いた花のブーケ(5月号カーネーション)
*自生の環境を含めて描いた生態画(3月号サクラソウ)
等があります。


11月号では、シクラメンを題材に
*球根や根までの植物の構造を描き表した作品と




*切り花にして花や葉の美しさを描いた作品が掲載されています。






作家によって、バックグランドが違えば、
題材に選ぶ植物も様々です。画家が植物のどんなところに着眼し、どのように表現しているのか画家の眼を通して植物を鑑賞するのがボタニカルアートの見所の一つです。

2023/10/08 ボタニカルアートの発展と大航海時代

2023-10-08 17:33:59 | 日記
小原流挿花9月号「植物画家のまなざし」のテーマは『ボタニカルアートの発展と大航海時代』で、掲載イラストは東南アジアのドングリです。


おびただしい異国の珍奇な植物がもたらされた大航海時代にボタニカルアートは発展を遂げました。



L.keningauensis(右縦3コ)は実がすっぽり殻に包まれていて、熱帯雨林の中で殻が腐敗すると発芽するそうです。

モチーフは半生状態だったり、乾燥して果皮が色褪せたりしている部分は、標本画の描き方を参考に、負の要素は補正して描きました。

インドネシアに住んでいた頃は、見る植物全てが珍しくて熱帯の植物に魅了されました。大航海時代、異国の珍奇な植物をみた王族や貴族たちの驚き👀‼️はどんなことだったでしょう!

https://www.ohararyu.or.jp/soka/


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