原点に立って
(31号 2012年7月11日)
これから書くことはミニバスの保護者の皆様を意識したものです。
今までも、そして特にこの最近、ミニバスケットボールのあり方、少年団活動のあり方について様々な厳しいご意見をいただきました。指導者の言動についてのご批判が一番多かったようです。「あれが子どもにふさわしい声かけか」、「ゲーム中の見苦しい態度はどうにかならないか」、「勝つことばかりに意識がいっているのではないか」、「上手な一部の子どもだけでなく全ての子を大事にしているか」などのご意見に対し、私自身も思い当たるだけに本当に恥ずかしい思いがします。それらの問題を感じておりましたので、この「会長の部屋」を通じて指導者の方々に何度もお願いをしてきましたが、願いはどれだけ届いているのだろうかと疑問になるときもありました。
よく考えてみれば、このような問題がたくさん起こるということは我々連盟役員の責任大ということでもあります。計画的、意図的な教育プログラムのもと監督・コーチに指導が積み重ねられていたかと問われれば、残念ながらそのようなものはありませんでした。子どもが好きで、バスケットボールが好きなら誰でもチームの指導者になることができるのが今の仕組みです。この人達がボランティアでスポーツ少年団活動に参加してくれていることに感謝もしています。しかし、大人だからだれでも立派に子どもの指導ができるだろうというのは幻想であることを今更ながら痛感しているところです。
今起こっているこれらの様々な問題に対してこれをどのように受け止めたらよいのか、役員会でも議論をしています。個々の事案(問題行動)については勿論厳しく対応するつもりですが、大事なことは県ミニ連全体の課題としてどう広げ、県全体のレベルをどう上げていくかを考えることが肝要と思います。
今我々はミニバスケットボール活動についてとても大きな危機感を持っています。今後は指導者の研修の機会を作り、計画的に進めていくつもりです。指導者のレベルが上がればきっと子どもたちの笑顔は増えるはずです。「ミニバスは楽しい、スポーツは面白い」を子どもたちが感じることは我々大人(保護者、指導者、連盟役員)全ての願いです。
以下は保護者の皆様へのお願いです。それは、「良き監督・コーチは保護者によっても育てられる」ということです。先ずは何より監督・コーチを信頼し、支え、盛り上げていって欲しいと思います。彼らは無給であり、自分の個人的時間を犠牲にして子どもたちの教育に関わってくれているという認識も大事です。批判的な視点よりも共感的な視点で保護者と指導者が協力する方が余程生産的です。それを基本に、もしチーム内で問題が起これば両者でしっかり話し合い、理解し合っていけばほとんどの問題は解決に向かうと確信します。
我々大人は「子どもが主役」を決して忘れないようにしましょう。