海外からのリポートを紹介
ガウディの教会、着工から130年で聖堂内完成へ・・・・・
《身廊(入り口から主祭壇に向かう中央部分)の見上げ》
スペインの
サグラダ・
ファミリアで2010年11月7日、ローマ法王が
出席した献堂式が行われた。工事はこの後も続くが、教会は正式
な祈りの場となった。この大イベントに合わせて内部はほぼ完成し、
華やかな空間が世界に広く報道された。
《身廊の2階合唱隊席から側壁を望む。床はまだ完成していない》
□建設資金は寄付金と見学料
サグラダ・
ファミリアの資金と建設運営に関わる一切は聖家族贖
罪教会建設委員会が司っている。建設資金は寄付金で賄い、有
名になる前は信者などからの寄付、寄進がすべてだった。現在は
寄付としての見学料などの観光収入が大きな割合を占めている。
□構造はRCが主体に
構造は石積みが中心だったが、現在は現場打ち鉄筋コンクリート
や捨て枠(仕上げ材としても使用)構法のコンクリートが主体にな
っている。ここでは石造りとプレキャストコンクリート製とがある。
構造がコンクリートに変わったことを批判する声もあるが、
ガウディ
自身はたえず新しい材料に興味を示していた。コンクリートにも早
くから注目しており、生前に使用した部分もあった。
《左が受難の門、右が身廊の側壁。中央にキリストの塔が・・・》
完成時期について「
ガウディの没後100年に当たる2026年完成
を目指しているが・・・」と、設計現場で実際中心的な役割を果たし
ている副主任のジョルディ・ファウリ氏は語る。
《西からの全景。今後は高さ約170mのキリストの塔が建設される》
◆
サグラダ・
ファミリア建築概要
所在地:スペイン・バルセロナ市マヨルカ通り401
構造 : 積石造、鉄筋コンクリート造
設計者:アントニオ・ガウディ
施工者:La Junta Constructora del Templo Expiatrio de
la Sagrada Familia
施工期間:1882年~完成未定