詐欺師列伝

詐欺師が主人公の小説です(これはフィクションです。実在する人物や建物、地域とは何の関係もございません)

詐欺師列伝 ダメ詐欺師物語 第2話 オレオレ詐欺編〔後編〕

2007-09-09 18:50:37 | 競馬
数日後、城山からの連絡で斉藤の部屋に集まることとなった、城山と見慣れない男が斉藤の部屋に入りこれからの打ち合わせをすることとなったのだ、城山が斉藤に言った、

城山「こちらにいる人があの会社のグループの中の第5班の店長だ、俺たちはこの人を店長と呼んでこれから仕事をさせてもらう、これからこの人と一緒に店に行くぞ、」
斉藤「店?店長?」

斉藤はわけ分からないまま部屋を出て店長と名乗るこの男の車でその店に行くことにした、結構山道を進んでいく、斉藤は不安になり城山に聞いてみた

斉藤「城山さん、どこまで行くんですか?」
城山「この山奥に貸し別荘がある、そこまで行くんだ、もう少しすれば着くと思うんだが」
店長「あと少しすればつきますよ、もう少し我慢しててください何せ人目のつきにくい所で仕事をしないといけないんでね」

店長はにこやかにいった、走ること2時間、ようやく目的地に着いたようだ、その建物は結構古く痛んでいた、その建物の前に止まり、3人は車から降りた、

店長「では、はいりましょうか」

そういうと店長は鍵をポケットから出しながら建物へ向かった、斉藤と城山も店長に続く、店長は、ドアの鍵を開け中へと入っっていった、

店長「どうぞ」

店長の言葉で2人は中へ入っていった、部屋の中は意外に殺風景な部屋だった、
大きなテーブルに寂しく電話が1台あるだけで他は何も無かった、店長は、電話の前の椅子に座り肩から下げていたかばんを床に置いた、そして店長は2枚の書類を抜き取り斉藤と城山にに渡して説明を始めた、

店長「1枚目が顧客リストです、名前の横に番号が書いてあるので番号どうりに電話していってください、そしてもう1枚は、話の進め方です、このとうりに喋ればたいがいのお客様はお金を提供してくださるでしょう、電話対応は丁寧、そして少し早口でお願いします、では早速電話して頂きたいと思います、まず斉藤さんからお願いします」

そういうと店長は、斉藤のほうに電話を寄せた、斉藤と城山は電話の前に座り斉藤はリストの店長の言ったとおりに番号順で電話をしてみることにした、
呼び出し音が数回した後に女性が電話に出た、斉藤はすかさず、

斉藤「オレオレ!今事故ってしまって・・・」
女性「え!?どうしたの!? たかし」

斉藤はニヤニヤしながら言った、

斉藤「どうしよう・・・ベンツに当てちゃったよ、怖そうな人が弁償しろっていうんだよ! 今からお金振り込んでくれよ!そうしないとこの人たちに殺されちゃうよ」
女性「分かった、今から振り込んでくるからその人の口座番号は?」
斉藤「ウン言うよ、」

斉藤は、書類に書いてあった口座番号を女性に伝えた、女性は番号を聞き終わるとすぐに電話をきった、斉藤も満足そうに受話器を置いた、

店長「お見事! しかし、あなたは決定的な過ちを犯しています、金額を指定してください、対応は良かったのですが慌てすぎでしたね、では次電話してください」

斉藤は、2件目に電話をした、1件目と同じように間にマニアルどうりに指摘されたことを注意して話した
2件目は何とか成功をした、

斉藤「すごいですね、自分で考えたストーリではぜんぜんうまい事いかないのに・・・」
店長「当然です、このマニアルはこの道のプロが考えて作成されているのですよ、このマニアルが無ければ素人が人を騙すことなど無理があります、たとえ騙せても矛盾が残るでしょう、このマニアルはそんなに早くは気付くことはありません、」

斉藤は、リスト表のすべてに電話をしていった、終わるともう夕方になっていた

店長「今日はここまでにしときましょう、よくがんばりましたね斉藤さん、明日は城山さんお願いします、では帰りましょうか」

そう言うと店長は斉藤たちに渡した書類を回収し、ブレーカーの電源を切り外に出た斉藤たちも後に続き、車で帰宅した
斉藤は部屋に帰るなりベッドの上に倒れこみそのまま寝てしまった、そして翌日、

店長の車で斉藤と城山は、あの建物で再び電話対応をすることとなった、次は
城山の番だった、しかし城山は落ち着いていた、

斉藤「城山さん、がんばってください」
城山「おう!」

城山が張り切って受話器を取ろうとしたとき店長は言った

店長「昨日言ったことを思い出して対応のほうをお願いします、言い忘れていましたがこれはテストです、あなた方が本当に稼ぐことが出来るかどうか、信用できるかどうかをみています、もし合格であるならば、店舗のほうで仕事をしていただくことになります、では、電話対応のほう、よろしくお願いしますよ」
城山「任せてください、店長、詐欺は演出も大事だということや演技も大事だということも知っています、そこそこ経験があるので大丈夫ですよ」
店長「自信過剰は禁物です、くれぐれも気をつけて望んでください、失敗は許されませんよ」

そういってリスト表を城山に渡した、それを受け取ると城山は受話器を取り、リスト表にある電話番号にかけ始めた、電話には、男が出た、

城山「オレオレ!今事故ちゃってさー、白ベンツなんだけどどうしよう!ヤクザっぽい人が出てきて今すぐ弁償しろっていってるんだけど」
男「和也?、ベンツにぶつけたのか?大丈夫か?怪我は無いか?」
城山「あ、また電話するよ、」

そういうといったん電話をきった、交代で店長が出るというのだ、

店長「ここまではうまく行っています、次は私が警察のフリをして電話電話をしますが、電話はまだかけてはいけません、それは相手をじらすための作戦です、その間に他をかけましょうか?」
城山「それではせっかくうまく行ってても他の電話で言ったことを間違えて言ってしまうのでは?」
店長「そのとうりです、よく気付きましたね」
城山「・・・」

店長は、受話器を取り先ほどの電話番号へかけた、先ほどの男が電話に出た、

男「はい」
店長「ああ、県警の左藤と申しますが、和也さんのお父さんですか?実は、相手さんの方なんですが、シバラキ組の組長さんが乗っていまして、なんでも示談で解決がしたいといっているのですが、相手さんも公に出したくないのでしょう、それに息子さんも反省していますので、ここは示談といった形をとったほうがよろしいかと思います」

店長は落ち着いたような口調で話を進めた、
男は、動揺した口調で話した、

男「息子は、和也はどうなるんでしょうか?」
店長「そうですね、まあ、けが人も幸い出てませんので心配は要らないでしょう、しかし、車のほうはかなり破損していますので相手さんに弁償をしないといけません、あくまで示談ですので、銀行口座に直接相手さんの講座に振り込まなくてはいけないでしょう、振り込み金額は、40万といっておりましたが、その点はよろしいですか?」
男「はい!・・・で、その口座番号は?」

店長は口座番号を男に言って受話器を置いた、

店長「どうですか?城山さん、斉藤さん、簡単でしょう」

そのとき店長の携帯がなった、その声はかなりあわてた様子だった、

サギA「店長!大変です!警察が店内に踏み込んできました、どうしたらいいでしょう?」

店長のにこやかな顔が、青ざめた表情になっていくのが斉藤たちには良く分かった、

店長「分かりました、すぐに戻ります」

そういうと店長は、あわてて電話をきり斉藤たちに言った、

店長「店が大変なことになったので私は失礼するよ!、君たちはもういいから帰ったほうがいい、私は覚悟を決めているから・・・いいんだ・・・それにつかまっても何も知らないんだ・・・どういえばいいかな・・・取調べ・・・鍵はかけなくていいよどうせ立ち入り検査にここにも来るだろうから、君たちの指紋は拭いといたほうがいいかもね、それじゃあ・・・」

そういうと店長は落ち着いたのか、ゆっくり車のほうへ歩いていった、
斉藤たちは、自分の指紋をふき取りその場を急いで離れた、

            オレオレ詐欺編〔後編〕 終了 



詐欺師列伝ダメ詐欺師物語第2話〔オレオレサギ編 前編〕

2007-09-09 18:49:39 | 競馬
斉藤は、城山の家に来ていた何でも、闇ハローワークと呼ばれるところの求人票を見せてやるよというからである、

斉藤「うわー、本当にハローワークみたいな求人票なんですね・・・なになに・・・テレアポで1千万稼げます、マニアルに沿ってお客様と話をするだけ、だって、今流行の、オレオレ詐欺だろ早い話」
城山「いいのがあったんだがどこに置いたかな・・・」

城山は1枚1枚読みながら何かを探していた、

城山「・・・あ!、あった、こんなとこにかくれていたのか」

城山は紙をめくりながらうれしそうに言った、

城山「これだよ、一緒にやろうぜ、面接により採用を決める打とよ、まずは電話だ、電話しとくからお前はスーツに着替えろよ」

そういうと城山は、用意していたスーツを斉藤に渡した、電話している城山の横で斉藤は着替え始めた、意外にちょうどだなと斉藤は思った、

城山「よし!いざ、面接へ!」

張り切る城山のあいしゃに乗り込みそのかいしゃとおもわれる所へ向かった、
そこは、ビルの中にその会社を堂々と構えていた、城山の話によるとそこはほとんどがレンタルの事務所だという、階段を上がっていくとその会社があった、アルミの安っぽいドアを開けると本当の会社の事務所のような部屋がそこにあった、
黒いスーツを着た男に案内され奥の少し狭いおおせつまのような部屋で待たされた、

斉藤「城山さん、緊張しますね、この静けさが緊張感を促進させてくれますね」
城山「ああ、そうだな、面接ってなぁな、誰でも緊張するもんだ、そういう時は深呼吸でもしてろ、それか他の事を考えろ」

そんな話をしている間に、誰かが来た気配がした、話をやめ斉藤は、背筋を伸ばしその人物が入ってくるのを待った、
黒いスーツを着た、いかにも悪って感じではなく普通の感じのする中年の男が部屋に入ってきた、城山は、立ち上がり挨拶をした、

城山「先日お話させていただきました城山です、こちらが、斉藤と申します、よろしくお願いします」

城山は、落ち着いたそぶりで話した、中年の男は、にこやかに話した

中年の男「A.F.AEの後藤といいます、本日当社にご応募、誠にありがとうございます、まず当社は、1班から5班に分かれてそれぞれの建物にてお客様と電話対応をします、電話対応といっても難しいものでわありません、電話対応されるときに渡されるマニアルに沿って話を進めていただきますので初心者の方でも十分に対応可能というわけです」

後藤は、丁寧な口調で話を進めていった、後藤の話も終わり後日この会社から城山の携帯に連絡するということで面接は終わった、

       詐欺師列伝ダメ詐欺師物語 第2話〔オレオレサギ編 前編〕終了 
            

詐欺師列伝 ダメ詐欺師物語 第1話 ヤミ金編〔後編〕

2007-09-09 18:49:22 | 競馬
3時50分位に、斉藤の携帯がなった、

斉藤「へへ、かかってきやがったぜ、」

そんな独り言をつぶやきながら電話にでた

浜中「会社に電話をかけてきました?」
斉藤「えーとどちらさんでしょうか?」
浜中「浜中です」
斉藤「え?浜宮さん?」

斉藤は、わざとらしく聞いてみた、これが、斎藤流のサギのやり方だ、
何度も相手の名前を言わせて名前を確認して覚えるというやり方だ、しかし浜中はそんな斉藤のやり取りに腹を立て、

浜中〔何度も言わせんな!しばくぞ!!〕

などと思い斉藤の話しを聞いていた

斉藤「折り返しまたこちらから電話します、」
浜中「何やねんな! こいつしばいたろか!ホンマ、」

斉藤は、電話を切り浜中の携帯番号を登録した、しかし浜中は、一方的な電話に対し腹を立てていた、そんなことは、知らず斉藤のほうは、

斉藤「よしうまく言ったぞ!後は、時間までにマニアルを作成しておこうかな」

再び斉藤の携帯がなった、斉藤は、携帯をとり電話に出た

斉藤「はい」
城山「どうだうまくいきそうか?」
斉藤「はい、確かに引っかかりそうですね、俺でもいけそうです」
城山「そうか、頑張れよ」

そういうと城山は、電話を切った、斉藤がマニアルを作成し終わったころは、夕方になっていた、

斉藤「よし、奴の会社に電話するか」

斉藤は、浜中が勤務する会社に電話した、なにやら愛想のない声の事務員が出た、

事務員「はい、紫電解モータースですが」
斉藤「何度もすみません、アサヒの斉藤ですが、携帯に何度もかけているのですがつながらなくて、家の電話番号を教えてくれますか? それと浜中さんは、仕事は、何時に終わりますかね、」
事務員「大体7時30分ですが、浜中さんのところは、8時に終わると聞いておりますが、あと、電話番号ですが・・・ちょっとお待ちください、」

事務員に電話番号を教えてもらい斉藤は、時が来るのを待った、
8時になったが5分遅れて浜中に電話をした、

浜中「はい」
斉藤「浜中さん、融資をしてもらいたいのですが、口座番号を教えてもらいたいのですが」
浜中〔何やこれ、いきなり会社に電話してきてこんな用事かいな、怪しいな、やっぱり、これは、わざとかかった振りするか、そして何とか家で話をしよう、こいつの言うことメモせなあかんしな、〕

浜中は冷静に判断をして対応にあたった

斉藤「銀行名は、」
浜中「UMJや」

気をつけていたが浜中はうっかり喋ってしまった、しかしあせらず斉藤とのやり取りを続けた

斉藤「では、口座番号を教えてくれますか?」
浜中「今、会社やねん、やから8時30分にまたかけてきてくれるか?」
斉藤「はいわかりました」

そういうと斉藤は、電話をきった、

浜中「怪しいな、最初から口座番号はないやろ、それに最後に失礼しますがなかったしな・・・これはサギやな、それにしてもサギならサギらしく最初は、住所聞いたりするんちゃううんか?しかし今のはまずかったな・・・」

そう浜中が怪しんでいることも知らずに、斉藤は、

斉藤「やったぜ!!こいつは、軽いもんだぜ!へへ、あとは、マニアルをチェックして30分したらかけよう」

斉藤がマニアルを念入りにチェックしていたらいつの間にか30分を過ぎていた、

斉藤「やべえ、30分過ぎてるじゃねえかよ、」

斉藤は、急いで浜中の携帯に電話した

斉藤「・・・でねえじゃねえかよ」

何度もかけたが出る気配はなかった、

斉藤「こんなこともあろうかと家の電話番号を聞いてて良かったぜ、サギとは、2手3手読むものだ、と城山さんが言ってたな」

斉藤は、浜中の家に直接かけた

斉藤「なかなかでないんで固定にかけさせてもらいました先ほどの件のつづきですが、・・・」
斉藤がマニアルを見ながら喋っている最中に浜中は、話しかけてきた、
浜中「ちょっとすみません、社内がうるさく、聞こえずらかったので最初からお願いします」

別に社内は仕事が終わっていたので静かだったが、浜中はこういった、これは、浜中の作戦だった、最初から言わせて斉藤の言っていることをメモしようというのだ、この作戦に斉藤は、見事にかかって最初から喋り始めた、

斉藤「・・・という訳で浜中さんに電話したのですが、どうでしょうか、融資したいので、口座番号を教えてくれませんか」
浜中「いや、結構ですよ、あなたに融資してもらうほど、貧乏じゃないし、それに今度セカンドカーにポルシェカレラ4を買おうと思っているんですよ」
斉藤〔うそつきめ、それにカレラ4ってのはラジコンだろうが、俺でも知ってるぞ、コノヤロウ」
斉藤「そうですか、では登録を解除するということですね、登録を解除するには、銀行の口座番号がなくては解除できないんですが、教えてもらえませんか?」

浜中は、こんなうそにはだまされなかった、なぜなら浜中は金融会社のことについては詳しかったからである、別にそんな職業には付いていなかったが借り入れをしていくうちに身に付いた知識だった、こんなところで役に立つとは、と思いながら、

浜中「解除するのになぜ口座番号がいるのですか?」
斉藤「そんなこと聞いてどうするのですか?」
浜中(は!?、詐欺師のくせに、詳しく言いやがらねぇ、それどころか、逆に聞いていやがる、あることないことごたくを並べるのが詐欺師やろが?!こんな奴と喋るのは時間の無駄!それに俺はホームページの更新やら、ブログやら忙しいねん・・・それにネタないし・・・あ、ちょうどええわ、こいつを主人公にして小説書いたろ)
そう考えているとき斉藤は何か一生懸命言っていたガ浜中は聞いていなかった、

斉藤「・・・会社に電話してもいいですか?電話しますよ、」
浜中「・・・?、え?、ア・ああ・・電話してどおすんの?」
斉藤「気になりますか?」
浜中「いや、別にええよ、電話して」

斉藤は、びっくりして何もいえなかった、気が付いたらきられていた、

浜中の電話にまた斉藤がかけてきた、

浜中(しつこいな・・・なんやねん・・・)
斉藤「何で切るんですか?」
浜中「いや、喋らへんからもう終わったんか思て・・・(はよ喋れや・・・ボケが!!、しばくぞ)」
斉藤「会社に電話して本当にいいんですか?電話しますよ?良いんですか?」

斉藤はあせっていた、もうマニアルなんか見ながら喋る余裕もなかった、

斉藤(こんな奴初めてだ、普通じゃねぇ!)

そんなことを思いながら電話をきった、次の日に浜中の電話をすることにして斉藤は、城山に電話して先ほどのやり取りを話した、

城山「口座番号を先に聞いたのか?ばっかだなぁ、本当に馬鹿で面白いよお前は、最初は登録をしたいんで住所を教えてみたいなことを言うんだよ、電話した直後は誰でも隙があるもんだそこを狙うんだよ、いいか、明日会社に電話したら貸した金返してもらえないから住所を教えてくださいって言えよ、いいな」
斉藤「はい・・・それが終わったらまた電話します」

斉藤は、このことを忘れるためいつも行くパチンコ屋に行くことにした、
そのころ浜中は、妻の良子と母親の花子と次の作戦会議に入っていた、

良子「あの電話詐欺師からなん?」
浜中「おお、そうや、明日会社に電話するらしいわ、ホンマのアホやわ、あいつ」
花子「警察に行った方がええんちゃうん?」
浜中「ああ、そうやな」

そういうと浜中は、愛車の<トヨタサイノス>で警察に行くことにした、
近くの交番はいつもの通勤に使っている道にあるので知っていた、
浜中は、警察官にことのいきさつを話した、

警察官「そうですか、しかしそんな詐欺師本当にいるんですか?聞いたことも見たこともないですよ」
浜中「いや本当なんですよ、アサヒの斉藤と名乗る男から電話があってですね・・・」

浜中は、警察で分かるように詳しく話したが、信用はしてもらえなかった笑いながら若い警察官が話しかけてきた、

警察官「はい、分かりました、捜査のほうは一応しておきますので今回はお引き取りください、しつこいようでしたら番号を変えることをお勧めします」

そういわれて浜中は、追い出されるように交番から出させられた、

浜中「クソ!誰も相手にしてくれへんやんけ!あのあほの詐欺師のせいで誰も信じてくれへんわ!」

次の日、浜中は、会社に電話したそれは8時5分位会社の事務員が来ていると知っていたからであった、

事務員「はい、紫電解モータースですが」
浜中「昨日アサヒの斉藤って人から電話があったと思いますが、あの人詐欺師なんですよ、で、住所や口座番号を知りたがっているので教えないでもらいたいのですが」
事務員「はい教えませんよ、ご安心ください」

それを聞いた浜中は、安心した、斉藤を利用して会社を休むことにした、
そのころ斉藤はというと、マニアルの作成を急いでいた

斉藤「畜生、あんな事言われるとは思わなかったぜ、調子狂っちまった、もうこんな時間か、そろそろ電話しないと」

斉藤は浜中の勤めている会社に電話をして城山に言われたとおりに、事務員に話した、しかし、

事務員「住所ですか?本人に何があっても言わないようにと言われてますので、それに口座番号もプライバシーにかかわることですので申し上げることは出来ませんが」
斉藤「そうですか・・・(くそ!なんてこった、)」

電話をきりひとまず考えた、やはり城山に言われたとおりそこでも話を進めることにし浜中の家に電話をした、

斉藤「アサヒの斉藤ですが、浜中正義さんは居りますか?」

斉藤がわざとらしく聞いてみた

良子「いいえ居りませんが」

斉藤はしめたと思い城山に言われたとおりに話した

斉藤「奥さんですか?ご存じないかと思いますがご主人はうちに借金をしているのですが、返済期限が過ぎても入金の確認が出来ておりません、それで家のほうに電話してみたのですが」

浜中がそこにいるとも知らず斉藤はそう電話で言った、しかも、もう詐欺だと誰もが知っていることも斉藤には知るヨシもなかった、浜中の作戦どうりに斉藤は動いていた、良子がからかうように質問していった、

良子「契約はいつしましたか?どこでしました?」
斉藤「え?・・・あ・・3月29日です」
良子「3月29日ですか?・・・変ですね、その日は主人は仕事に行ってますが、」
斉藤「・・・」
良子「そこに契約書はありますか?」
斉藤「え?・・・あ・・・はい・・ありますが・・・」
良子「じゃ主人の生年月日とか住所を教えてください」

斉藤は、質問攻めにされて頭が混乱して城山から言われたことを奇麗に忘れてしまった、良子のペースに乗せられていたのだ、斉藤は、逆切れをしてこういった

斉藤「第三者に用はねぇんだよ!!このクソババ!!」

その言葉に良子はキレてしまった、こうなってしまってはもう誰もとめることは出来ない、斉藤がその場にいなくてラッキーだったと浜中は同情した、しかし言葉の暴力は続いた、これに斉藤は、返す言葉も無くただ震えていた、斉藤は、堪らず電話をきった、5分くらいか斉藤は、震えが止まらなかったそんなとき斉藤の携帯がなった、ビクッとしながら、電話に恐る恐る出た、

斉藤「・・・はい・・」
城山「どうしたんだよ、さっさと出ろよ、で、どうだった?」
斉藤「いや、だめでした途中から計画が狂ってしまって、それに城山さんひどいじゃないですか、簡単に騙せるんじゃなかったんですか?」
城山「・・・斉藤、お前のあさはかなマニアルのせいだと俺は思うぞ、そんなマニアルで人が騙せるもんじゃないだろう、人を馬鹿にしているのか?小学生も騙せれねぇぜ、そんなマニアルじゃ、それにサギってなあな、人を騙すよりも先にその筋の勉強をするもんだぜ、何も知らないんじゃ説得力が無いもんな、そうだろ?」

城山に言われ、納得した斉藤は、今回の仕事の反省会を始めてした、


          詐欺師列伝ダメ詐欺師物語 第1話 〔ヤミ金編〕後編終了

詐欺師列伝 ダメ詐欺師物語 第1話 ヤミ金編〔前編〕

2007-09-09 18:49:11 | 競馬
これは、ドジで間抜けな詐欺師の物語である。この物語の主人公の名は斉藤という
しかし彼が、電話をしても誰も引っかかってはくれない、
それは、一本の電話から始まった、「プルルル・・・プルルル・・・」、

斉藤「はい」 
情報屋「よう儲かってるか?」

情報屋だ、俺はこの仕事をやり始めてすぐにこの情報屋のことを知った、
俺たち詐欺師にとっては、仕事の源みたいなものだ、言ってみればハローワークのようなものだが、仕事や個人情報は、楽な仕事や詳しいものほど値段が高い、そこがハローワークとは違うところだ、

斉藤「いや全然でさーなかなかいい鴨が見つからなくて・・」
情報屋「いい物件があるんだがどうだ?」
斉藤「ほんとうかい?」
情報屋「ああ!本当だ!しかも前歴もあるぜ、どうだやってみるか?」
斉藤「ああ!もちろんだとも!!で、その情報は?」
情報屋「ただでは、教えることは出来ねえな、それに電話ではちょっとな・・・いつもの場所に来いよおごるぜ!!」

男は情報屋に会うため、いつも情報を交わす場所に向かった、
そこは、外見は洒落た飲み屋だが、奥には、会員制かと思える立派なドアがある大概は、その部屋で契約を交わしたり取引を行う、部屋にはいすが4つと真ん中には四角いテーブルがあるだけの部屋だ、情報屋は、とっくにいすに座ってタバコを吸っていた、

斉藤「やあ」
情報屋「よく来たな」

情報屋は、上機嫌で話を切り出した

情報屋「この情報なんだが、50万でどうだ?」
斉藤「何でこんな情報で50万も出さなきゃいけないんだ?!会社の電話番号と名前だけでどうしろと?」
情報屋「ああ、高いか?・・・でも他の奴は、これだけで取れたぜ、」

情報屋は、渋い顔をして言った

斉藤「そんなに金はない・・・」
情報屋「じゃあ、30万でいいよ」
斉藤「よし!買った」

斉藤は、少し不満があったが情報屋に金を払い店を後にした、家に帰ってきた斉藤は、ちゃぶ台の上に座り込み、人がどうやってだませるかを考えていた、そんな時、「ピンポーン」玄関のチャイムが鳴り響いた、斉藤は、あわててドアを開けた、

男「よ! 聞いたぜ、いい仕事もらったんだってな」
斉藤「城山さん!どこでそんな情報を手に入れたんですか?・・・」

俺の部屋に入ってきたのは城山さんだ、詐欺師の腕前はかなりのもんだそうだ、しかし、誰がそういったかも知らないし、彼の素性などもちろん知らない、彼とであったのは、情報屋と取引する部屋にいくまでにある酒屋で知り合ったそこで意気投合して今に至っているのが現状だ、しかし、どんな人なのかも興味もないのが事実だ、
城山は、ニヤニヤしながら斉藤の言葉を返した

城山「ああ・・・さっき情報屋とあってな、で、どうだ、やったか?」
斉藤「いやまだなんすよ、まだストーリーを考えている途中なんすけど・・・」
城山「そうか、しかし、この物件の奴すぐ騙せるぜ、全くお前向きだな、全くうらやましいぜ、」
斉藤「ホントっすか!」

斉藤は、うれしそうに言った、

城山「ああ、本当さ、社名はアサヒで行けよ、職業は金融が、妥当だろうな、わずかな失敗なら何とか話でごまかせるからな、まあ、がんばれや、上がるんじゃねえぞ!」
斉藤「ああ、やってやるさ、」

城山が帰るのを見送り早速電話をすることにした、
ある会社に一本の電話が鳴り響いた、

事務員「はい、紫電解モータースですが、」
斉藤「アサヒの斉藤と申しますが、浜中さん、そちらで働いてらっしゃいますよね?ちょっと変わってもらいたいのですが、」
事務員「浜中は、今外出中ですので折り返し電話させますが」
斉藤「そうですか、じゃあお願いします、電話番号は、080-1060-4624です、お願いします」
事務員「はい、そう伝えておきます、失礼します」

       詐欺師列伝ダメ詐欺師物語 第1話 ヤミ金編〔前編終了〕