いい天気の朝。
利用者さん宅。
おかしいな、ピンポン押しても誰も出てこない。
83歳のおじいさん、かなり耳が遠い。
奥さんと二人暮らし。
「ごめんなさい、最近きちんと服着てくれなくて、困ってます」
やっと奥さんが顔を出してくれた。
「ズボンの裾も合わせてあるのに折り曲げるし、シャツも中入れずに外へ出すんです」
おじいさんが笑顔で登場。あら、シャツ出して、ズボン裾折り曲げてる。
「ゆうこときかなくて、もうだらしなくて困ってるんです」と奥さん。
「そうですか」と私は苦笑い。
奥さんの目に留まらない様に、さっと、おじいさんを車に誘導。
「行ってきます~」とすばやく発車する。
そう、私の服装もそのとおり、シャツだし裾まげ、状態。
ピンときた。
あれは私の恰好をまねした、している、のでは・・と・・・。
だらしないよな~、やっぱり、と、おじいさんに微笑みながら・・・。
市内のとある病院。
ショートステイ利用中に転倒し、脳出血で入院となった、
75歳のおばあさん、というより、見た目若いので75歳のT子さん。
そのT子さんのお見舞い。
体のあちこちに体交クッションがあててある。
胃瘻。その瞳は一転を見つめたまま。
4人部屋、他の患者さんも同様、静かな病室。
T子さんは、ゆっくりひなたにいる時は、私を旦那だと思っていた人だ。
私のことを、おとうさん、と呼び、他の利用者さんや、女性スタッフと話をすると、
激しく嫉妬し、時には物を投げつけ、激昂することもあった。
しかし、家に帰れば、もっとやさしい旦那さんが待っていた、私はそこで偽物にもどる?。
「T子さん」声をかけるが、返事はない。一転を見つめたまま。
手がむくんでいる、顔も少しむくんでいる、足も。
手をさすり、「T子さん」声をかける、
あっ、まばたきした、わかってる。と思ったが、見てると何度もまばたきしてる。
勘違いか・・。
手をにぎる。
あっ、おなかが鳴った。ぎゅるぎゅるぎゅる。
と思ったが・・・、声をかけてみる。ぎゅるぎゅる。
手をにぎる。ぎゅるぎゅるぎゅる。
「T子さん」、ぎゅるぎゅる。
伝わってるか・・・きっと伝わってる。
帰りの送迎。
66歳の女性、Kさん、交通事故で身体が思うように動かず、心にも重い不安症がある。
「きょうはどうでした楽しかったですか」と聞くと、
「あきません」の返事。
「どうしてですか、なんかあかんことあった、ごめんね」と私。
「あかんの」と再度。
「なんやろ、ごめんな、どこがわるかった、よかったら教えて」
「私があかんの」
「わたしがあかんの?」と私。いや違うと、彼女が、
自分が、きちんとできなかった事が、だめだった、と言っているとのこと。
今日一日、そう感じた時が、何度もあったんだと・・・。
私は、おもった。
あきませんがな!。
私はそれ以降、Kさんと一緒に毎日こう言って過ごした。
自分が悪いことない、世間が悪いんや!。と。
誰がなんと言おうと、自分が悪いことはない、世間が悪いんや。
「きょうはどうやった」
「たのしかったよ」笑顔で答えてくれる。
未来はわかっている、先はわかっている。
わかっていることは、
つまらない。
どんなに、楽しい工夫したって、計画したって、先がわかってしまうと、結局、つまらない。
つまらない、とわかっているなら、つまらなくならないようにしたい。
そう、
つまらなくならないようにしたいんだ。
驕りかな。
じゃあ、私自身がつまらなくならないようにしたいんだ。
ただ、
それが伝えたいの!。
こころ耕す。心ほどける。
桑名市播磨神社の前。
ゆっくり日向デイサービス。
人に迷惑をかけることはやっちゃいかん、と子供の頃からたたきこまれる。
この、迷惑、の捉え方に、深い考察がいく世間であることが、
つまらなく、なくなる、第一歩やと思うのです。
利用者さん宅。
おかしいな、ピンポン押しても誰も出てこない。
83歳のおじいさん、かなり耳が遠い。
奥さんと二人暮らし。
「ごめんなさい、最近きちんと服着てくれなくて、困ってます」
やっと奥さんが顔を出してくれた。
「ズボンの裾も合わせてあるのに折り曲げるし、シャツも中入れずに外へ出すんです」
おじいさんが笑顔で登場。あら、シャツ出して、ズボン裾折り曲げてる。
「ゆうこときかなくて、もうだらしなくて困ってるんです」と奥さん。
「そうですか」と私は苦笑い。
奥さんの目に留まらない様に、さっと、おじいさんを車に誘導。
「行ってきます~」とすばやく発車する。
そう、私の服装もそのとおり、シャツだし裾まげ、状態。
ピンときた。
あれは私の恰好をまねした、している、のでは・・と・・・。
だらしないよな~、やっぱり、と、おじいさんに微笑みながら・・・。
市内のとある病院。
ショートステイ利用中に転倒し、脳出血で入院となった、
75歳のおばあさん、というより、見た目若いので75歳のT子さん。
そのT子さんのお見舞い。
体のあちこちに体交クッションがあててある。
胃瘻。その瞳は一転を見つめたまま。
4人部屋、他の患者さんも同様、静かな病室。
T子さんは、ゆっくりひなたにいる時は、私を旦那だと思っていた人だ。
私のことを、おとうさん、と呼び、他の利用者さんや、女性スタッフと話をすると、
激しく嫉妬し、時には物を投げつけ、激昂することもあった。
しかし、家に帰れば、もっとやさしい旦那さんが待っていた、私はそこで偽物にもどる?。
「T子さん」声をかけるが、返事はない。一転を見つめたまま。
手がむくんでいる、顔も少しむくんでいる、足も。
手をさすり、「T子さん」声をかける、
あっ、まばたきした、わかってる。と思ったが、見てると何度もまばたきしてる。
勘違いか・・。
手をにぎる。
あっ、おなかが鳴った。ぎゅるぎゅるぎゅる。
と思ったが・・・、声をかけてみる。ぎゅるぎゅる。
手をにぎる。ぎゅるぎゅるぎゅる。
「T子さん」、ぎゅるぎゅる。
伝わってるか・・・きっと伝わってる。
帰りの送迎。
66歳の女性、Kさん、交通事故で身体が思うように動かず、心にも重い不安症がある。
「きょうはどうでした楽しかったですか」と聞くと、
「あきません」の返事。
「どうしてですか、なんかあかんことあった、ごめんね」と私。
「あかんの」と再度。
「なんやろ、ごめんな、どこがわるかった、よかったら教えて」
「私があかんの」
「わたしがあかんの?」と私。いや違うと、彼女が、
自分が、きちんとできなかった事が、だめだった、と言っているとのこと。
今日一日、そう感じた時が、何度もあったんだと・・・。
私は、おもった。
あきませんがな!。
私はそれ以降、Kさんと一緒に毎日こう言って過ごした。
自分が悪いことない、世間が悪いんや!。と。
誰がなんと言おうと、自分が悪いことはない、世間が悪いんや。
「きょうはどうやった」
「たのしかったよ」笑顔で答えてくれる。
未来はわかっている、先はわかっている。
わかっていることは、
つまらない。
どんなに、楽しい工夫したって、計画したって、先がわかってしまうと、結局、つまらない。
つまらない、とわかっているなら、つまらなくならないようにしたい。
そう、
つまらなくならないようにしたいんだ。
驕りかな。
じゃあ、私自身がつまらなくならないようにしたいんだ。
ただ、
それが伝えたいの!。
こころ耕す。心ほどける。
桑名市播磨神社の前。
ゆっくり日向デイサービス。
人に迷惑をかけることはやっちゃいかん、と子供の頃からたたきこまれる。
この、迷惑、の捉え方に、深い考察がいく世間であることが、
つまらなく、なくなる、第一歩やと思うのです。