現代の逼塞を破る

SNSでは既にふれたんですけど狂言の話は主にこちらに書いていたので。

昨日茂山千之丞さんが亡くなられました。ご冥福をお祈りします。

私が最後に千之丞さんを拝見したのは今年の8月7日国立能楽堂での茂山狂言祭第一部及び第二部となりました。

千作さん、千之丞さんはご高齢であるし自分が生きているうちにこういう日が来るのは分かっていたはずですが、
大きなショックでした。

うっかり勘違いで多分2冊買ってしまっている「和らい袋」読み直してみました。

素敵な笑顔です。
千之丞さんの好きな言葉は　ひねくれ・自由・明日
「ぼくはいつも悪い人です」とあります。
『伝統を権威の隠れ蓑にしがちな風潮には常に異議を唱えてきた。
狂言は、一刻一刻、その時代の人々の呼吸と共に動く現代劇。
その精神を貫くための発言は、数々のお叱りも受けてきたが「そんなぼくの防波堤は、やはり兄千作であり、家でした」。
そんな悪い人、千之丞はまだまだ生きる。現代の逼塞を破り、真実の人間の坩堝を蘇らせるために。』
（平成19年茂山狂言会発行　和らい袋より　文　ひらのりょうこ氏）

ありがとうございました。
これからも茂山家の狂言を楽しんでいきたいと思います。