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和田教授のWEB講義
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楽しい競争、カッコいい流動

2006-11-22 12:19:15 | 国際ビジネス論
競争は厳しいが、また楽しい。流動は不安定だが、格好いい。暗い平等、明るい格差。言い方は色々あるが、大きな社会変化は大きな社会倫理観の変更を伴います。
松坂がアメリカのレッドソックスに移籍する、より厳しい競争を求めてことです。
このより厳しい競争に挑む松坂にとって、競争は楽しいはずだ。約30年前、長嶋茂雄選手が現役引退するに当たって、「巨人軍は永遠に不滅です」と叫んで喝采を浴びたのは好対照です。長嶋選手は、その言葉通り、生涯を読売ジャイアンツとともに過ごし、数々の栄誉とかなりの収入と子供二人をテレビキャスターにする幸せを得ました。この厳しい競争には流動も伴います。松坂や松井と逆に、日本一になった日ハムのヒルマン監督は、外国人監督です。昨年優勝したロッテの監督も、バレンタインという外国人監督でした。終身雇用制も年功序列も選択せず、バイトやあえてニートを選択する若者たちがいます。雇用の形も、限りない流動化の流れにさらされています。

少子高齢化
2007年問題があります。昭和21年から昭和24年にかけて、いわゆる団塊の世代が2007年から大量退職をはじめます。この団塊の世代は、実数は約8百90万人、有権者の9%を占めます。日本だけではない、欧米の先進諸国も第二次世界大戦後のベビーブーマー世代を形成しています。
「会社人間」がよりどころとした会社、職場を離れたときにどんな社会が生まれるのでしょうか。この団塊世代の特徴は3つあります。一つは「戦争を知らない子供たち」であり、2つは社会的価値観の変わる経験がなかった、3つは「明日は今日
よりも豊かになる」ことが信じられた世代です。この3つが重なると、絶対に安全安心な生活というものが、この世に確実に存在するという信仰に結びついています。どんな大地震が来ても防げる建物が存在する、日本さえ良い子であれば、外国
勢力が日本を攻めることはない等です。逆にそういうことが起これば、それは人的災害に起因してしまいます。運が悪かったのではなく、すべて人為的だとなるわけです。この戦後経済における成功体験を一身にになっている団塊の世代が、会社人間をやめて、どこに向かうか、それによって日本の運命が変わるといっても言い過ぎではありません。







2 コメント

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Unknown (161082 国際文化学科 3年 大井裕美子)
2006-11-22 14:16:12
11月22日道新

コンゴからの報告!

金も仕事もなく、家族を養っていくために仕方なく密猟をしていたという男性。しかしゴリラはかからず、密猟によって大量に出回っているチンパンジーやカモシカだけだった。しかも警察や武装勢力が多く見つかれば撃たれる危険性が高い中、密猟をしていた。かれは3年後足を洗い職に就くことができた。手助けしたのはNGO!

世界には多くの貧困者が多い。生きていくためにしてはいけない行為まで犯している人も少なくはないだろう。少しでもこの問題を解決していけることを願います。
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12月6日 北海道新聞から (163077 心理学科 3年 畑雅希世)
2006-12-06 22:26:43
 道新に「夕張市職員の85%が退職を検討」の旨が載っていた。アンケートで同市職労(厚谷司委員長)が実施したアンケートで「定年まで勤務」と答えた職員はわずか7人。来年度からの財政再建団体移行に伴い、総人件費の大幅削減を断行すると決めた結果だ。これでは行政機能は維持できない。
 また、同市市税の引き上げも決めている。ゴミ処理も有料化され、公共施設の利用料も50%アップ。そういった負担を20年も強いられるというのだから、市民も黙ってはいられない。
 このままこの案を推し進めていけば、我慢できなくなった市民は夕張市を捨ててしまうのではないだろうか。財政を再建できても、誰からも見捨てられた市となれば、それは「死んだ」も同然ではないだろうか。
 財政再建は市民と一体で行うものだと理解していないのか、破綻した負担は市民が負うべきと考えているのか。どちらにしても、このままでは再建が成功しても夕張市にはかつての光はないだろう。
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