こんな懐かしい手紙が・・・
「お元気ですか?まだ、信州は雪が深くて寒いですよ。
今日、庭の雪をかき分けてみたら、可愛い緑の芽がのぞいていました。
何かな?と思ってみたら、「フリージア」の芽だったの。
S子の好きな花だよね。
春先に花が終わって、夏の間は皆にわすれられて・・・土の中で
じっと耐えていて毎年この時期に芽を出してくれるんだよね。
私もこの花のように、地味でもよいから、心優しく、
皆さんに喜んでもらえるような人間になりたいです。
寒さはまだ続くけど、S子もこの花のように、
清らかな可愛い娘さんになってね。」
明治生まれの母が一生懸命書いてくれた一通の手紙
私の大切な大切な宝物です。
あれから、何年たったかしら。
今でも実家の庭先で春を知らせてくれているのかしら。
故郷は、遠くなりました。