鞆まちづくり工房 竜馬ゆかりの町家再生プロジェクト

瀬戸内の潮待ち港、鞆の浦(とものうら)で2004年11月から始まった、かつて坂本竜馬も訪れた町家の修復工事の様子。

菱形

2006-07-29 12:55:18 | 1期工事
で、こちらの写真は1階の蔀戸。西側、建物正面の通り。写真には2面写っていますがこれがあともう2面続きます。
蔀戸は、典型的な鞆の商家のスタイルで、ここも蔀戸だったろうということで、再現することに。老舗の澤村船具店さんの蔀戸を参考にしようと西村君が細かく測ってくれて、うちの蔀戸の基本を作ってくれました。
そして気になると思いますが、上の方は菱形になっているでしょう?和洋折衷、懐かしい感じです。この菱形もいろんなパターンを考えてくれて、図面に着せ替えみたいに合わせながら、決めてったんですよ。出来てみれば何てこと無いんですけど、やっぱりここに辿り着くまでいろいろ検討したな~と思い出しました。

そしてこれを形にする建具屋さん。「何でも作れるんよね~。すごいなぁ」と松居さん。しかしやはり時代の波には勝てず、建具屋もこういう仕事は少なくなっているのだと建具屋さんはおっしゃってました。でもすごい技術だし、すごい知識だし、もったいないなぁ・・・。「でもやっぱり100人に1人位は、既製品じゃあイヤだっていうお客さんもおるけぇなぁ。そういう人がわしらのお客さんになってくれるわけよ」  
そうか・・・。そういうこだわりを持ったお客さんと常に接しているから、うちの松居さんとの会話も上手いのね・・・。

この菱形は、この後ベンガラが塗られ、ガラスが入ります。またこのガラスがねぇ、雰囲気をさらに変えていきますよ~。お楽しみに・・・

格子

2006-07-29 12:22:33 | 1期工事
格子がはいりました~。2階北側の客室です。きれいですよね。やっぱりな~んにも無いのに比べたらずいぶん雰囲気が落ち着くと言うか。
個人的な思いで申し訳ないのですが、私は窓をばぁ~んと開け放つのが好きで、格子は暗いからあんまり好きではありません。が、これを見てちょっと格子いいなぁと思いました。 暑い陽射しが、格子の隙間から入り込んでこんなにキレイな光と影を作るのか、と・・・。写真ではあまりお伝えできないのが残念です。

他にも、南側の客室も同じように入ったし、それから1階の正面通りも取り付け中です。

階段その2

2006-07-26 18:23:46 | 1期工事
新しく出来た階段を初めて使いました。
ずっと大きな穴があいたみたいな所だったのに、そこを上り下り出来てるなんてね~。ありがとう階段。
今日は、上と下とでそれぞれ手すりを作っていました。

何て事ないですが、、

2006-07-25 11:11:48 | 1期工事
階段、今度は手摺りをつけていきます。あ~こうやって空間は狭くなっていくんだな…。それはしょうがないのですが。

手摺りの取り付けに取り掛かっている、きしもとさん。この階段は難しい難しい、と私に説明してくれる大工さんです。大工歴60年!? 16才の時からやってます…。メガネをかける時もあるけどかけなくても作業しておられるし、もちろん道具を持つ手もしっかりしておられるし、材木もひょいっと肩にかついで歩くし、「聞こえてなかったかなぁ・・・」と思ってもちゃんと聞こえてたりするし、とにかくこのお歳で現役というのがスゴイです。もくもくと、あんまり話しかけたら悪いかなぁと思うくらい黙々と、お仕事をされています。と思ったら気を使って話しだしてくれます。ちょっと声は大きめで。
「こ~な所(階段の事です)もなぁ、出来てしまやぁ何てことないけどなぁ、難しい所は夜のうちに寝ずに考えとくんよ。そうせにゃぁ昼来て考えようたら、仕事もせんと何しょーるんかぁ言うて言われるじゃろう。」 当たり前と言われればそうなんだけど、何か…ありがたいですね。

銅だ銅だ

2006-07-23 14:39:04 | 1期工事
19日(水)、板金屋さんが来られてて、小さな雨がポツポツ降るなか2階の雨樋をつけてくれていました。銅の雨樋はやっぱりびっくりするくらいピカピカでした。何かおもしろくて私はすきなんですけどね。
「雨ばぁ降ってどうもならんでぇ。なさけにゃ~(情けない)のぅ」と社長さん。狭い足場の板の上での作業。時々揺れるんですけど、絶妙のバランスです。
昔と違って樋が色々なパーツに分かれてて、それぞれのりでくっつけていかないといけないので、その最中に雨に降られると困るんですって。「昔は溶接しとったんじゃけどなぁ。くっついた後ならいくら降ってもかまや~せんわ(構わない)」と言っておられました。ちなみに樋の内側にだけは、酸性雨対策でコーティングがされているそうです。なるほどね~。
午後からもっと強く降りそうだったので、お昼の時間が過ぎても作業を続けて下さっていました。

階段

2006-07-23 14:34:47 | 1期工事
ずいぶん悩んでいた階段は現在こんな風になっております。
段取りを進めてたのにちょっとした変更があったり、寸法が合わないとか、建物がゆがんでるからいろいろと難しく大変だったようです。時間も結構かかりましたがここまで来ました・・・。大工さんは「まだまだじゃ~」と言ってましたが、もう上り下りも出来るし、やっぱり何もなかった所がこうなると、出来た~と思ってしまいます。
このあとは、写真の左はしの階段下の空間が物入れになります。
格子の間から外の明かりが入ってきれいです。

曲がり角

2006-07-18 12:12:29 | 1期工事
これは、2階です。母屋と蔵をつなぐ廊下部分のコーナー。
小さな花瓶でも置けるようにちょっと角をカーブにしてもらって、棚をつけてもらいました。
しかしこの何気ないカーブ。左官さんも塗りにくいし、大工さんも「どうやってまげよ~かなぁ~っと」ってつぶやいていたので、何気なく「そこ曲げて下さい!」って言うけど、何でも簡単じゃないんだなぁと思いました。当たり前なんだけど…。
でも後で行ったらちゃんと出来てるんですよね。やっぱすごいなぁ。

家具屋さんその2

2006-07-18 12:01:20 | 1期工事
1階のトイレ、洗面台のところ、こうなっています。ちょっと収納出来るスペースもありで、狭いながらも頑張っているトイレになりそうです。
あとは、窓がどういう風になるのかなぁ。

家具屋さん

2006-07-12 21:22:48 | 1期工事
1階のトイレになります。洗面台兼ちょっとした棚になるところを作ってくださっています。家具屋さんの藤下工芸さんです。
ここは宿泊に限らず、この建物を利用される方々に利用していただくトイレ。なので、入り口から近いところにあります。実はこのトイレ、最初は受付や私達の作業スペースにしようかと思っていたのですが、いつの間にかトイレになってしまいました。
皆さんに使っていただくトイレとはいえ、1人ずつしかご利用できないのですが、この個室の外にもべっこで手だけは洗えるように洗面をつけます。

狭いところの作業で窮屈そうなのと、壁面がまだボコボコなもので、何度もベニヤを合わせては型を取り、という作業をされていました。あと、ものすごく暑かったです・・・。

階段って難しい

2006-07-11 17:04:01 | 1期工事
これは昨日の写真です。今、中央の大きな階段にとりかかっていますが、ど~やら何かを間違えたそうで、寸法が合わなかったみたいです!私は現場に行ってなくて松居さんから話だけ聞いたのですが、話だけ聞いてもよくわかりませんでした…。現場監督の久岡さんの表情から、その場の空気をお読み下さい・・・。