里山コスモスブログ

モミ&ウラジロモミ






上:モミ  下:ウラジロモミ



上:ウラジロモミ 下:カヤとイヌガヤの葉

モミ (マツ科 モミ属 学名Abies firma Sieb. & Zucc. 常緑高木 雌雄同株 花期5月)  幹の樹皮は灰褐色で浅い割れ目が目立ち。若枝は円滑で毛が見られる。葉は枝に吸盤状に丸くつき、葉痕は丸い(4,5段目の写真)。葉の先端は明確に2裂し針状に鋭く尖り、手で触るととても痛い。葉裏には2本の白い気孔帯があるがそれほど目立たない。球果は卵楕円球で上向きに直立し、鱗片がばらけて翼のついた種子を散布し後に芯だけが残る。マツボックリのように球果の状態で落下することはない。冬芽は茶褐色の芽麟に包まれる。材は香りがなく抗菌性があることから蒲鉾板のように直接食物に接触する器に適し利用される。
ウラジロモミ (学名Abies homolepis Sieb. et Zucc.  et=&) 幹の樹皮は淡茶褐色で成木になると樹皮が逆剥けガサガサする。若い枝に深い縦皺溝が目立ち、葉先は浅2裂ないし凹み、葉裏の気孔帯が白く目立つ。冬芽は蝋物質に覆われている。
属名Abies   モミのラテン名
種小名firma  堅固な、会社  葉が固いことを指すのだろう。

Sieb. & Zucc. 日本で植物標本を収集したドイツ人のシーボルトとミュンヘン大学の植物学者教授のツッカリーニの連名
種小名homolepis  homoはギリシャ語起源の接頭語で「同じ、等価」、「人」等の意味がある。Lepisはギリシャ語のLepidion(小さな鱗片)の意。すると homo-lepis は「同じような鱗片」となるが? 球果の鱗片を観察したいが高い梢にありて落下せず。
マツ科にはトウヒ属のエゾマツ、トウヒ、コロラドトウヒ、ドイツトウヒ等があり、又ツガ属のツガ、コメツガも緑地公園や学校構内に植栽されていたりしているが、見た目なかなか見分けが難しい。トウヒは葉枕の先が柄状に出てこれに葉がつき、ツガは葉枕から葉柄が出て葉につながる。トウヒ、ツガの球果は下垂し、成熟すると鱗片の隙間が開いて種子を散布する。
科や属が異なるが、枝葉が良く似た樹木に、イチイ科カヤ属カヤ、イヌガヤ科イヌガヤ属イヌガヤがある。これらは葉先が2裂(二叉)しない。カヤの葉先は鋭く針状に尖り痛い。これらの果実或いは種子はほぼ球形でつるりとしている。


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