上:ナワシログミの葉表、葉裏、萼筒に銀色の鱗状毛が密生し、褐色の鱗状毛が点在する
下:トウグミの葉表には星状毛が密生 (葉裏にはナワシログミと同様の銀色及び褐色の鱗状毛)
ナワシログミ (グミ科 グミ属 学名 Elaeagnus pungens 常緑低木 花期秋 果期5月頃) 幹・枝に疎らに棘がある。葉は楕円形で、葉表は緑色で銀色の鱗状毛がある。葉裏に白色の鱗状毛が密生すると共に、褐色の鱗状毛が点在し銀褐色に鈍く輝く。花は筒状で萼筒の先が4裂し四角形に開く。内側は白く、外側は褐色の鱗状毛が点在する。雄蕊4、長い雌蕊1。和名は花が秋に咲き、果実が稲の苗代の時期(5月頃)に赤く熟すことに由来。果実は細長い楕円形で、先には萼筒が長く残る。幼少の頃、野生の果実を採って食ったのをおぼろげに記憶するが、生る数が少なく又実が細くて果肉が少なく、残った萼筒が唇に付着して煩わしかったように思う。ナツグミは昔畑縁に植栽され、こちらは実が無数に生り、又実粒も大きく、梅雨に入った頃子等のおやつになった。
属名Elaeagnus ( elaia オリーブ)+agnus オリーブに似た形の果実 (agnusは不詳 ラテン語辞書では子羊と出た?)
小種名 pungens 棘・針のある (青緑色の針葉を持つコロラドブルートウヒの小種名にも使用されている)