下:雄花と両性花の観察
上:左は雌蕊が長い両性花、右は雄花で雌蕊が短く奥のほうに小さく見える
上:ボケの果実 下段:クサボケ
ボケ (木瓜 バラ科 ボケ属 学名 Chaenomeles speciosa 落葉低木 雌雄同株 原産地:中国) 和名は実が瓜に似ており、木に生る瓜で“木瓜”と記し、モケ又はボッカからボケに転じたと言われる。中国大陸から伝わり平安の昔には既に栽培されていたという。幹は株立し、枝に鋭い棘がある。葉は楕円形~長楕円形で縁に細かい鋸歯。葉先は尖ったものと丸みのある葉が混在する。花期は3~4月頃。冬期に咲く花は寒木瓜と呼ばれている。短枝の腋に数個かたまってつく。花は5弁、雄蕊多数、柱頭は5,6個識別。花色は淡紅色、白、緋色などがある。美しい花を咲かせる園芸種が多く、庭や庭園によく植栽されている。雌雄同株で、雄花と両性花がある。雄花は雌蕊が短く(花糸>花柱)、萼筒下部が細い。両性花は雌蕊が雄蕊より長く、萼筒下部が太い(子房がある)。蕊と萼筒両方観察して見分ける。果実は梨状で小さなカリン、マルメロ、梨に似て、8月頃に黄色に成熟する。
クサボケ (学名 Chaenomeles japonica) こちらは日本に自生する小低木。地に這うように枝を伸ばし、倒卵状で葉先が丸い。
属名Chaenomeles Chaeno- ギリシャ語開いたリンゴとある。ボケはラテン語でIaponica melino(日本のマルメロ) 英quince
種小名speciosa ラテン語で美しい、華やか